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ダダダダッ
和田亮介
和田亮介
悪原魔王
和田亮介
和田亮介
ドドドドドド
和田亮介
後ろから凄まじい足音が聞こえてくる。
走りながら振り返ると、追いかけてきていたのは、悪原ではなく──
ドドドドドド
???
笑いながら四足歩行で全力疾走する長身のオネエだった。
和田亮介
ドドドドドド
ドドドドドド
和田亮介
和田亮介
ドドドドドドドドド
???
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
和田亮介
死ぬ気で走り続け、中庭まで逃げ込む。
武藤要
藤沢雷太
ちょうどその時、校舎から、俺を探す雷太と要の2人が出てきた。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
和田亮介
武藤要
藤沢雷太
俺達の猛烈な足音に2人はすぐに気づく。
だが、もう声をかける余裕もない。奴がすぐそばまで近付いている!
和田亮介
???
ガバッ!!
俺のすぐ後ろで、奴が飛び掛かる音が聞こえた。その瞬間──
グニッ!
和田亮介
地面に転がっていた『何か』を踏んで足を滑らせ、思いっきりコケる。
ドタッ!
情けなく転んだ俺の上を、
ブゥンッ!!
後ろのオネエが、一直線に通過する。
武藤要
藤沢雷太
2人が咄嗟に左右に分かれた、その間を通って、
ドガシャァッ!!
ゴロゴロゴロゴロ……!!
校舎への入り口に突っ込み、そのまま何かをなぎ倒して、転がっていった。
和田亮介
ダダダッ!
???
あっけらかんとした笑い声。奴はすぐさま飛び出し、お座りの格好でけらけらと笑った。
その朗らかな笑顔からは、さっきの悪原のような恐ろしさは感じられない。
和田亮介
藤沢雷太
女ヶ沢
和田亮介
いきなり突っ込んできた謎のオネエ──女ヶ沢に対し、雷太の奴は全く驚くそぶりを見せていない。
まるで前から顔なじみで、こんなことは慣れっこかのようだ。
和田亮介
和田亮介
和田亮介
和田亮介
藤沢雷太
武藤要
それでも、俺が必死に頼み込むと、要と雷太は女ヶ沢の前に立ちはだかってくれた。
だが……
女ヶ沢
ドガッ!!
子供っぽい叫び声をあげながら、女ヶ沢は大きく腕を振るい、2人に強烈な一撃を浴びせる。
藤沢雷太
ゴロゴロゴロ
雷太は耐え切れずに吹っ飛び、180近い雷太の筋肉質な身体が、あっけなく俺の足元に転がった。 なんて強さだ……!
武藤要
女ヶ沢
武藤要
要はまだ耐えられたが、闇雲に暴れる女ヶ沢に、今にも押しのけられてしまいそうだ。
和田亮介
コロコロ……
和田亮介
焦る俺の足元に転がってきたのは、薄汚れたテニスボール。俺のローファーの跡がくっきりと付いている。
和田亮介
和田亮介
俺はすぐさまテニスボールを拾い上げる。その直後に、
ドンッ!!
武藤要
要がついに力負けし、女ヶ沢の奴に押しのけられる。
女ヶ沢
ガバッ!!
人間とは思えぬ勢いで、こちらに飛びかかってきた女ヶ沢に、俺は一か八かの勢いで叫んだ。
和田亮介
シュタッ!!
それはもう綺麗に、ぴったりと、奴は床に伏せた。
ふんすっ!
お座りできたよ! 偉いでしょ! と言わんばかりに、奴は目を輝かせたドヤ顔でこちらを見る。 お尻のしっぽがブンブン揺れている。
俺はその隙を逃さず、後ろを向いて、全力でテニスボールを振りかぶり、
和田亮介
ブゥン!!
遥か彼方にまでふっ飛ばす勢いで、全力で放り投げた。
次の瞬間、
女ヶ沢
ドドドドドドドドドドドド
女ヶ沢は俺たちを横切り、ボールが飛んでいった方向へ、全速力で駆け抜けていった。
武藤要
藤沢雷太
立ち上がった雷太と要が、渋い顔を浮かべる。
和田亮介
2人を残して、俺は足早にその場を立ち去った。