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ー椛sideー
あれは小6の時でしたかね...
私が小3の時から全国大会に出たっていうのは話しましたよね?
実は小6で優勝した後、「世界ダンス大会に出場しないか?」って 声をかけられてたんです
もちろん私はそのためにダンスを続けていたのですぐに返事をしました
「世界大会に出るからには優勝を狙うしかないな」そう思って、
睡眠時間を疎かにしながらも練習をたくさんしたんです
毎日、6時間は練習してましたね...
そうやって生活してたある日、
私は下校途中でした
それで横断歩道で信号が変わるのを待っていた時...
誰かに背中を押されたんです
そりゃあ今信号は赤なのに押されたら車に轢かれるはずですよね
まぁ、案の定轢かれましたけど
次に目を覚ましたのは病院の中です
ずっとお母さんが隣に居てくれたみたいで
私の目が覚めた時すぐにお医者さんを呼んでくれてたのを覚えてます
お医者さんが来て色々質問に答えてる途中、気づいちゃったんです
足に包帯が巻かれてるってことに
...すぐに気づきましたよ?
自分は骨折したんだって
しかもお医者さんが言うには、私はもう
「二度と踊れない」
そう言いました
もちろん悔しかったし、何より悲しかったです
世界大会に出るためにこの7年間 、自分の体が壊れるほど 練習してきたんですから
でも
そんな気持ちはすぐに消えました
私の病室に1人の男の子が入ってきたんです
その顔はどこかで見た事のあるような顔で
少しの間、私は彼の顔を見て思い出しました
彼は
全国大会で毎年決勝で戦う子でした
私も彼のダンスには憧れてたし、性格も良かったから また会えて嬉しいと思いました
そう思っていたら彼は急に頭を下げて
「ごめんなさい」
...そう言ったんです
彼は立て続けに言いました
あの時、私のことを押したのは
自分なんだ..って
嫉妬したんだって
自分よりダンスをやってた期間が短いのに、世界大会に行けるなんて
腹が立ちましたよ
まるで私がなんにも努力をしてないみたいな言い方をされて
「なんにも知らないくせに」って、そう思いました
結局彼は殺人未遂の罪で逮捕されましたけど
私は世界大会に出れなくなってしまった
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ーなお兄side)
思ったよりも酷い過去に僕は唖然とした
つらつらと言葉を紡いでいる椛さんは無表情だけど悲しい空気を纏っていて
思わず僕は椛さんを抱きしめた
椛
椛さんは驚きの声を上げる
なお兄
なお兄
椛
なお兄
なお兄
椛
椛さんは目に涙を溜めて、そして流さないように耐えている
僕はそんな椛さんを抱きしめる力を強くした
なお兄
椛
なお兄
なお兄
椛
そういうと椛さんは僕の腕の中で静かに涙を零した
腕の力を少し弱め、溢れる涙をいくら拭っても耐えないそれは
椛さんの心の傷そのものだと思えてしまって
また僕は腕の力を強めた
椛さんが落ち着いた頃にはお昼休みの時間が終わっていて 5時間目に突入していた
椛
長い時間ずっと泣いていたことに対してなのか、 授業をサボらせてしまったことに対してなのかは分からないが、 そう謝ってくる
なお兄
椛
なお兄
椛
そう言うがまだ納得してない様子の椛さん
どうやったら納得してもらえるかそう悩んでいると..
なお兄
いいこと思いついた
なお兄
椛
おぉ、食いつきがすごいなww
なお兄
「僕の前で踊ってくれませんか?」
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ー to be continue ー
コメント
8件
椛さんンンンンン( TДT)
おっもうそろそろ 最終回なんじゃない?