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今回はあまりIrisメンバー出てきません。 悪の大罪本家のキャラが出てきます。
後、本家の曲と小説を元に作っているので、物語性が分からなかったらmothyさんのMa計画聞いてください。後、分からない単語があったらコメで質問して下さい
Mothyさんの悪の大罪シリーズを聞いたら大体の物語は分かると思うんで
足元を這う蛇の頭を、勢いよく踏み潰した時だ。
赤い果実が、運河の上流から流れてくるのが見えた
ミロクが手を伸ばすと、幸運にもそれを上手く掴み取る事が出来た。
果実に勢いよくかぶりつくと、従者が目を見開きながら声を上げる。
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
それを聞いたミロクの眉が、ピクりと吊り上がる。
従者は慌てた様子で、こう付け加えた
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロクの機嫌が悪いのは、今のやり取りのせいだけではないだろう。長年、彼に仕えてきた従者はその事を敏感に察知していた。
従者
ためらいながらも、従者はそう切り出す。
ミロクは無言で頷いた。
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
急いで王城に向かおうとする従者だったが、すぐにミロクに呼び止められた。
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
走り去る従者には目もくれず、ミロクは手に持った果実をじっと見つめていた
ミロク(ループ=オクトパス)
誰が育てたのではない、自然にできた果実。
だからといってそれを食らうのをためらう必要はない。王国にある物全てを手に入れる権利が自分にはある_____そうミロクは考えていた。
ミロク(ループ=オクトパス)
神の遺物は、今を生きる人々の理解を越えた技術の宝庫だ。王立研究所の科学者たちであっても、できるのはそれをどう使う物なのかを解明する事だけだ。
王国にはもう一つ、誇るべきものがある。偉大なる魔術の力だ。遺物を実際に運用する時、その動力源として大抵、魔力がが必要となる。そしてそれを扱える魔道師がいるのはこの王国だけ……レヴィアンタが「魔道王国」と呼ばれるゆえんだ。
遺物と魔術によってレヴィアンタ魔道王国は、隣国とは比べ物にならないほどの繁栄を遂げた。
ミロク(ループ=オクトパス)
ミロクは林檎に力をこめ、勢いよく握りつぶした。
そしてその残骸を、運河に放り捨てる。
河の流れを見つめながら、彼は昔の事を思い出していた。
ミロク(ループ=オクトパス)
____神託を授かる立場である女王は、夫を持つことを禁じられている。
女王は生涯、純潔でなければならないのだ。
しかし女王アリスはある日……子供を身ごもった。
誰の種なのかは、結局わからなかった。
女王は処女懐胎だと主張したが、少なくとも当時のミロクはそれを信じることができなかった。
若き日のミロクは何より、自分の地位が脅かされることを恐れた。
神託を女王から受け取り、民に伝えるのは元老院長の役目だ。
ゆえに女王との対面を許されているのもまた、ミロク一人だけだった。
女王が妊娠したとなれば、誰が疑われるか……答えは明白だ。
事が公になる前にミロクは女王に中絶させようとした。
しかしその前に女王は逃げ出し……捕まえた時には、すでに双子が産まれていた。
ミロクは当時の従者の一人に、その双子を川に捨てるよう命じたのだ_____。
わずかな罪悪感から、赤子に直接手をかけることはしなかったが_____。
川に流した赤子が、生き延びているはずもない。
ミロク(ループ=オクトパス)
もしもそうだったのならば、双子を殺したミロクは神罰を受けているはずだ。
あれはやはり女王の不貞の子だった……そう彼は結論づけた。
ミロク(ループ=オクトパス)
ともあれ、女王からの「神託」が下された以上、ミロクとしてそれに従うしかなかった。
アリスはただの傀儡でしかない。
ガラスケースの中に飾られたお人形だ。
しかし、女王が神の言葉を聞けるというのは本当の事なのだ。
レヴィアンタで生まれ育った者にとって、神_____神竜レヴィアビヒモは絶対の存在である。
その言葉に逆らう事は、決して許されない。
◎●◎
エヴィリオス地方の北部一帯を領土に持つレヴィアンタ魔道王国。
その北西部に広がる十二の小都市_____通称「十二王都」の中央に王城・アリスグラードはある。
王城とは言っても、元々は神竜を奉る神殿を守るための壁、でしかなかった。
かつて神殿近くの地中には多くのセカンドピリオドの遺物が眠っていた為、発掘者たちが縄張りを守るために作った壁だった。
その壁は時を経るごとに増築されていき、発掘者たちの、住まいとなり、巨大な建築物へと変わっていった。
その周りには遺物の、恩恵を求める人々が暮らすようになり、やがてそれが都市となったのだ。
その成り立ちゆえに、アリスグラードはあまり高さの無い城であるが、そのぶん広大な敷地を持つ。
この城自体が一つの町であるといっても過言ではないほどだ。
元老院が会議を行う「円卓の間」は王城の中心近く、「第一の壁」区画西部に位置している。
ミロクが円卓の間の扉を開くと、元老院のメンバー十一人はすでに集結していた。
しかし、アダムとガモンの姿は無い。
ミロクは壁際に立っていた従者に尋ねた。
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
ミロク(ループ=オクトパス)
従者
従者が出て行ったのを確認してから、ミロクは院長席に腰を下ろした。
ミロク(ループ=オクトパス)
切り出したミロクに対し、巻き髪の男が口を挟んできた。
リー卿
ミロク(ループ=オクトパス)
リー卿
イドラ卿
ミロクの向かいの席に座る白面の男が、リー卿の代わりにそう発言する。
イドラ卿
ミロク(ループ=オクトパス)
イドラ卿
ミロク(ループ=オクトパス)
イドラ卿
ミロク(ループ=オクトパス)
その瞬間、その場にいた全員がざわつき始める。
イドラ卿
リー卿
ミロク(ループ=オクトパス)
ミロクはメンバーに対し、静まるよう求める。
ミロク(ループ=オクトパス)
キナ卿
目つきの鋭い老人がミロクに尋ねた。
ミロク(ループ=オクトパス)
キナ卿
ほっとした表情を見せた老人を、リー卿が睨みつけた。
リー卿
キナ卿
興奮するキナ卿を無視して、リー卿はミロクの方に顔を向ける。
リー卿
ミロク(ループ=オクトパス)
リー卿
ミロク(ループ=オクトパス)
その時、円卓の間や扉が開かれ、二人の若造が中に入ってきた。
ミロク(ループ=オクトパス)
ミロクはまず、青髪の男に目を向ける。彼は柔和な微笑みを見せた後、その場に跪いた。
If
一方、Ifの後ろに立つ長髪の男_____ミロクの息子・ガモンは不機嫌な顔で直立したままだった。
ミロク(ループ=オクトパス)
息子の無礼を咎めるのは後でもいい。
まずは話を先に進めなければならなかった。
この会議は長くなる。ミロクがこれから提案するつもりの「計画」は、易々と全員が賛同するものではないだろう。
ミロク(ループ=オクトパス)
ミロクは隣に座っている、顔の右半分にだけひげを蓄えた男に話しかける。
ヴァジュ卿
その研究所の所長を務めるのがこのIfだ。
ヴァジュ卿
そう嬉しそうに述べるヴァジュ卿に対し、Ifは笑顔を返していた。
ミロクはコホン、と軽く咳払いをした後、話を続ける。
ミロク(ループ=オクトパス)
その言葉を聞いたIfの表情が、真剣なものに変わった。
If
ミロク(ループ=オクトパス)
If
ミロク(ループ=オクトパス)
ミロクは両手を目の前の机に置き、次にこう呟いた。
ミロク(ループ=オクトパス)