涼ちゃんが先生に呼ばれてから若井と話して待っていたけど結局戻ってこなくてそのままSHRの時間になった。
先生
涼ちゃんは別のクラスになってしまったのか?担任に呼ばれてたからワンチャンあると思っていたんだけどな…。このまま終わりか。
隣の席の若井と顔を見合せてため息をつくと、担任が笑ってきた。
先生
滉斗
先生
先生
あの事…、涼ちゃんのことか?
死活問題なのに笑うとは酷い担任だ。
涼ちゃんが別のクラスなら俺もそのクラスに移りたい
先生
ガラガラガラッ
教育実習生とか?と思いながらドアの方を見ると、
そこには沢山注目を浴びて緊張している涼ちゃんがいた。
滉斗
多分俺も若井と同時に名前を呼んでたと思う。
そこそこの声量で名前を呼んだので俺達に気づいた涼ちゃんが小さく手を振る。
緊張した顔から一気に安心した顔になった涼ちゃんにクラスがザワつく。
滉斗
無理もない。さっきの顔は死ぬほど可愛かった。
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
先生
ざわついたクラスをなだめ、担任は涼ちゃんに自己紹介を頼んだ。
涼架
長野から来たのか、知らなかった。それにしても可愛い。あれ、天界から来たんだっけ?
先生
クラスメイト
先生
クラスメイト
先生
クラスメイト
クラスメイト
は?まずい。陽キャが担任に交渉してる。確かに隣の席空いてるし決まっちゃう!!
クラスメイト
なんとか涼ちゃんの隣になりたい俺が必死に理由を考えていると
涼架
涼ちゃんがおずおずと手を挙げて担任に向き合った。
先生
涼架
少し顔を赤くして先生と話している。
……えっと、
いま、
俺の隣に座りたいって言った?!
えぇ?!そんな事ある!?可愛すぎだろ!!
滉斗
元貴
滉斗
元貴
ここで陽キャだからできることをあげるのはずるい!!
別に俺が陰キャな訳では無いけど!!
元貴
先生
先生
理由が知りたい俺たちは取っ組み合っていた手をピタリと止めた。
涼架
自信もってハッキリと俺と一応若井を友達だと宣言してくれた。
嬉しすぎて泣きそう、前世のおれはこのために徳を積んだんだろうな。
滉斗
若井に至っては🥹の顔しながら手を組んでる。傍から見ると最推しからファンサを貰ったファンのようだ。
涼架
先生
これはもう涼ちゃんも俺との出会いを運命だと思ってるって事でいいんだよね?
先生
先生
クラスメイト
先生
クラスメイト
先生
滉斗
俺多分この学校入ってから1番早く行動した気がする。
涼架
先生
先生
なにそれ気になるんだけど!?
気になるけど早く用意しないとだから渋々教室を出た。
滉斗
使われていない机の中でいちばん綺麗なものを探していると、ボソッと若井が呟いた。 やっぱりあの若井でもそう思うのか。
元貴
滉斗
滉斗
滉斗
若井の言い分もわかる。
良くも悪くも俺らは同レベル、争っても長引くだけでその間にぽっと出のやつが……なんて想像すると震えてきた。
元貴
元貴
滉斗
元貴
滉斗
条約を結んだお偉いさんのようにがっちりと握手する。
元貴
汗ってスマホを開くとさっきから15分も経っている。
滉斗
走って教室へ向かうと楽しそうな声が聞こえてきた。
クラスメイト
涼架
クラスメイト
涼架
……かなり仲良くなったみたいだ。
滉斗
元貴
ガラガラッ
先生
元貴
先生
涼ちゃんが他の奴らと話してるのを聞いていたら顔に出ていたみたいだ。
滉斗
元貴
先生
滉斗
先生
涼架
少しだけ早歩きでこっちの席へ来てニコッと笑った涼ちゃんに俺と若井は完全にトドメを刺された。
涼架
あ、今完全に恋に落ちた音がした。
・ ・ ・
こうして無事(?)涼ちゃんの隣を勝ち取った俺ら。
休み時間は涼ちゃんが質問攻めになるだろうから気を引き締め、朝のSHRは終わった。
コメント
2件
最高です!次も楽しみ💕