春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
その日から、俺はないくんに頻繁に会うようにした。
りうら
ないこ
ないこ
りうら
ないこ
そう言って口を膨らませる。
素直に可愛いと思った。
ないこ
ないこ
りうら
りうら
りうら
ないこ
ないくんは優しくふわっと笑った。
ないこ
ないこ
りうら
ないくんとの距離を詰めるつもりが、惚気られてしまった…
りうら
ないくんは、他の人と何か違うのか…?
それからも俺はないくんにどんどん近づいていった。
あいつがいない時を狙って
りうら
時には明るく
りうら
時には暗く。
りうら
時には甘えて。
りうら
時には冷たく。
今までの人は大体これで手に入った。
でも…
ないこ
今日も君の口から出るのは、 あいつの話。
ないこ
チュッ
昼休み。みんな騒いでいる中で、俺はないくんの唇を奪った。
これでも手に入らないやつは、これで堕ちる。
はずだった…
ないこ
りうら
ないこ
りうら
ないこ
ないくんが少し怒ったように言った。
りうら
いふ
口を出そうとすると、後ろに来ていたあいつに邪魔された。
ないこ
ないこ
俺といる時よりも楽しそうに話す。
いふ
ないこ
チュッ
ないこ
あいつは、俺の目の前で、見せつけるようにキスをした。
いふ
そう口パクで言われる。
横には顔を真っ赤にしたないくんがいた。
りうら
欲しい…!
ないこ
ないこ
りうら
俺の事を気にかけてくれるないくん。
まだチャンスはある
俺に堕ちないやつなんて、 今までいなかったんだから
告白場所は、必ず 最初に会った場所
思い出に強く残ってるから
ないこ
りうら
りうら
ないこ
りうら
ないくんの腰に自然に手を回す。
りうら
りうら
こうすれば、俺の腕の中に収まる。
はずだったのに…
ないくんの腰に回した手は、スっと退けられていた。
ないこ
俺の目を真っ直ぐに見て言う
ないこ
ないこ
りうら
何故かわからなかったが、俺は言葉がでなかった。
いふ
ないこ
息を切らしたあいつが、ないくんに抱きつく。
いふ
いふ
ないこ
黙ったままでいると、あいつに睨みつけられた。
ないこ
いふ
ないくんに呼びかけられると直ぐに笑顔に戻る。
ないこ
それだけ言うと、二人はその場から去っていく
後ろ姿でもわかる。
幸せそうだった。
りうら
自然と笑いが零れた。
本当に好きな人。 何よりも大事な人。
そうは言うけど、すぐ壊れと思っていた。
でも、あの二人は 恋人なんて言葉では 言い表せないくらい
互いのことが大好きなんだ…
りうら
俺は、人生で初めて失恋した。
思っていたより、胸が痛くて
とてつもなく苦かった。
コメント
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堕ちない……!!!! 切ない……!!! 尊い……!!!