シロ
シロ
シロ
暗い
痛い
誰か、助けてよ、、、
りうら、、りうら、、!
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気がつくと俺はソファの上で寝ていた
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ふと、横にある部屋のドアを見ると、「手術中」という赤いランプが点滅していた
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俺はどうしてここにいるのか
今、誰の手術が行われていてどうして俺がそれを待っているのかが俺には何一つわからなかった
俺が困惑していると、手術中のランプが消え数人の医者が中から出てきてこちらに寄ってくる
医者
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これはりうらの手術なのか?
医者
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りうらが、、手術?? しかも今、、助からなかったって、、
俺は全く状況がわからないが、ただりうらが死んだという事実だけが明確にわかり膝から崩れ落ちた
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目の前に横たわる彼
いつもあげている前髪は降ろされ、目を覆うようにしていた
前から色白だった彼は、今はなんだかとても青白く見えた
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あの後、少ししてようやく状況が分かった
医師の話だとりうらは事故にあったらしい
そこで俺が呼ばれた
なぜ俺にその記憶がないのかはわからない
ただ俺は自分の記憶がないことよりもりうらが死んだことの方がショックで、それどころではなかった
彼の火葬が終わってから、俺は家に引きこもるようになった
外に出る気力など持ち合わせてはいなかった
毎日毎日、ベッドの上で泣く日々
体調はどんどん悪くなり動けなくなる
このままのたれ死んでしまえば彼に会えるのだろうか
また彼と幸せになれるのだろうか
そんなことを考えていたとき、俺の目の前を誰かが通った気がした
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泣いた後の鼻声で誰もいないはずの部屋に話しかける
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今の俺はこの大きな喪失感を埋めるのに必死でお化けだろうがなんだろうが出てきて欲しかった
それから少しずつ、誰かの気配を感じる回数が増えた
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??
??
聞き馴染みのある声がする
この声は、俺が今一番望んでいる声だ
もう2度と聞くことができないと諦めたいたその声がまた聞こえる
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クローゼットの影から見覚えのある青年が出てくる
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その顔を見た俺は涙をボロボロ流しながら立ち上がり、彼に近寄る
久々に動かす体は鉛のように重く、早く彼の元に行きたいのに、全く辿り着かなかった
ようやく辿り着き、彼に抱きつこうとする
だが、幽霊の彼には触れることができなかった
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あぁ、、りうらがいる、、俺の目の前に、、、あの日から急に会えなくなった君が、、ここにいる
その事実だけで、涙が溢れ出して止まらない
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それからの日々は最高に楽しかった
毎日彼と楽しくおしゃべりして、外にも出かけた
彼は他の人には見えないから、俺は一人で楽しそうに話している辺な人に見えたかもしれない
けれど、そんなことはどうでもいい
俺は君がいてくれれば
それでいいんだ
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彼と過ごし始めて1ヶ月以上すぎたとき
彼は深刻そうな面持ちで俺を呼んだ
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俺も薄々は、気づいていた
彼と一生一緒にいることは不可能であると
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俺は今にも泣いてしまいそうだったのを抑えて彼の顔を見つめる
彼は目をつむり、話し始めた
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俺がそう言い終わる前に、りうらは続ける
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りうらは俺の声が聞こえてないかのように、誰かに話しかけるように一方的に話を続ける
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なぜか聞き覚えのある知らない人の名前が出てくる
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そう言う彼の目には涙が溜まっている
俺には何の話をしているのかわからない
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部屋の中が静けさに包まれる
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そう話す彼の体は光に包まれ、薄れていく
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彼の体に触れられない
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そう言い残した彼は泡となり消えていった
呆然と突っ立ったままの俺が鏡に映る
顔は涙でぐしゃぐしゃで、
手元に残った彼の感触と、部屋の中に残った彼の匂いが俺の心を固く締め付ける
鏡の自分と目が合う
その時、頭に殴られたような痛みが走る
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俺は倒れるようにその場に座り込み、気を失った
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さっきまでいた暖かい家とは違う、真っ暗な闇の中に俺は一人立っていた
寒くて何もない部屋
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その時、俺の目の前に大きなスクリーンのようなものが出てきた
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画面が起動し、映像が流れ始める
ピンクの髪の男性がこちらを向いて楽しそうに話している
その人の隣には、幸せそうにその男の人を眺めている青髪の長身の男性が座っている
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かすかに見覚えのあるような、ないような、そんな不思議な感覚に襲われる
そこへ、水色髪と白髪の男の子二人が仲良く手を繋いで歩いてくる
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思い出そうとすると、頭に靄がかかったような感覚に陥る
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そこへ、一人の男性の声が響く
??
そう言いながらこちらに向かってきた男性を見て俺は唖然とした
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画面の向こうで楽しそうに笑いかけてくる彼の目には愛情が溢れていた
彼がまだいるのか
りうらは、まだ生きてるのか、、
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引っ込んでいた涙がまた溢れ出す
頭の中のモヤが晴れていく
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画面の向こうの彼らは楽しそうに笑っていて、その笑い声がまた俺の心を締め付ける
何で俺はこいつらのことを忘れていたんだ
何でりうらしか覚えていなかったんだ
あぁ、会いたい
会いたいよ
お前らに
りうらに!!
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動画が切れて、音声が流れ始める
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りうらの元に俺の声は届かない
彼は必死に俺の名前を呼んでいる
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ボロボロと溢れる涙
出口を探して走り回った足は、冷えた床によって痛めつけられる
いくら走り回っても真っ暗だった世界に一筋の光が刺す
光の漏れる先には大きな扉があった
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俺は扉を押す
扉の先は、あり得ないほどに明るくて俺は目をつむった
眩しさが収まり、目を開けた先には
赤い髪の男の子がいた
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彼は俺に覆いかぶさるようにしていたようだ
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そう俺が言うと彼の目から涙がボロボロとこぼれだす
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ボロボロと泣きながら話す君
そんな彼を見ていると俺の目からも涙が出てきた
りうらが腕を広げる
俺が飛び込むようにしてりうらにハグする
久しぶりに触れた彼は暖かくて、大きかった
俺はずっと、寝たきりになっていた
事故にあってから
夢の中で事故にあったのはりうらだったが本当は俺が事故にあっていたのだ
俺の記憶にあるりうらの霊は実は、俺の夢の中に入ってきたりうらの思いだった
アニキに会いたい、アニキを起こしたいという彼の強い思いが俺の夢の中に繋がったのだ
ボロボロと泣いていたりうらは泣き止むと、ハグを解いて、俺と目を合わせ、幸せそうに微笑んだ
彼は「悠佑」と俺の名前を呼ぶと、俺に目を瞑るよう促し、そっとキスを落とした
これまでにないほど優しいキスを
あぁ、俺は幸せ者だ
こんなに人に愛されて
彼との時間は続く
永遠に
俺らはきっと死んでもしぶとくどこかでまた巡り合うんだろう
お互いが、お互いを求め合う限り
シロ
シロ
シロ
シロ
シロ
シロ
シロ
シロ
シロ
コメント
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めっちゃ泣ける(´;ω;`)良かったね〜ぴよにき
うぅ(´;ω;`)見てる時号泣でしたぁ(/Д`;