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中央エリアに辿り着くと、既にルカとの戦いは激化していた。
辺りにはここの人間と騎士団の大量の屍。建物の残骸に挟まれていたり、深い傷を負って倒れている人間で溢れている。
そして、上空で異次元の戦いを繰り広げている二人はビルを伝いながら、互いを追い詰めている。
シュウ
ルーノ
シュウ
ルーノ
ルーノ
アイン
颯
天使ちゃん
シュウ
ルカ
ヴァウルス
ヴァウルス
魔力を出し惜しみせず、今まで身につけてきた全ての知識と魔法で対抗する。
ルカ
ヴァウルス
ヴァウルス
剣が空中を舞う。
月の光に照らされて、より一層輝く。
こいつと互角に渡り合えるのは私だけだ。ここで体力を消費させる。
だが、私も消費が激しい。隙を見せたら私の体は真っ二つにされるだろう。
だがもう恐怖はない。
皆がいるからには、もう私は無敵だ。
ヴァウルス
ルカ
ルカ
ルカ
ルカ
ヴァウルス
ヴァウルス
ヴァウルス
ルカ
ルカ
ヴァウルス
ルカ
ルカ
ヴァウルス
こんな重たそうな大剣を持ちながら何時間も戦い続けるなんて、普通だったらもう腕が使い物にならないほど疲労するはずだが…
この男にはそんな言葉は無いのだろう。肉体の強化が極限までされている。
だが、不思議なことに魔法を一切使ってこない。
まだ本気を出していないのか、はたまた本当に魔法を使えないのか。
体から魔力は感じる。それも全身から。そして治癒魔法ではない何かで回復されている。本当に…魔物なのかもしれない。
ルカ
ヴァウルス
その強く、重い大剣が私の目の前に来ていた。
急いでノーブリスでガードするも、押し切られビルから落ちる。
ヴァウルス
なら…どうやってあいつを倒せばいいんだ…
ルカはビルの上から私を見下ろしている。
私を嘲笑うかのように。
…もうテレポートする魔力も残っていない。
ヴァウルス
私は…一人で背負うには重すぎるものを背負ってしまったのだろう。
そして、今も…こうしてルカに敗れてしまった。私がこんな所で死んではいけないというのに。
白竜のヴァイス
そんな声が聞こえた後、私の落下は緩やかに止まり、見覚えのある顔が私の視界に入り込む。
ネモ
ヴァウルス
私は白いドラゴンの背中に乗っていた。ごつごつした背中、大きな翼。私がまさかドラゴンに乗ることになるなんて。完全に予想していなかった。
白竜のヴァイス
白竜のヴァイス
ヴァウルス
ヴァウルス
ネモ
徐々に地上へ近づいていく。
そこには心配そうに待っている皆が居た。
颯
アイン
ドラゴンの姿になったヴァイスがどさっと降りてきた。そこからネモが満身創痍のヴァウルスを担いで床に寝かせた。
魔力が全く感じられない…
シュウ
ヴァウルス
シュウ
シュウ
ヴァウルス
ヴァウルス
シュウ
シュウ
ヴァウルス
そう言うとヴァウルスさんは静かに目を閉じた。
天使ちゃん
ネモ
ルカはそのビルから落下し、地面に大剣を突き刺し、着地した。
あんな高所から落下したのにも関わらず怪我ひとつない。怪物のようだ。
ルカ
シュウ
シュウ
シュウ
ルカ
ルカ
シュウ
シュウ
ルカ
ルカ
ルカは使い古された大剣を肩に担ぎ、こちらの動きを待っている。
俺の刀は完全に風の力を帯びる。
ネモ
ネモ
颯
天使ちゃん
ヴァイス
颯
ルカ
ルカ
俺は刀を抜き、勇者の力を得る。
体が勝手に動くようなそんな感覚でルカに斬りかかるが、案の定その大剣で押し合いになった。
やはりその大剣を受け止めるのはかなりキツい。
ネモ
ネモは氷魔法をルカに飛ばす。
鋭い氷はルカの腕を貫通するが、全く効いていないようだ…
ヴァイス
ネモ
颯
シュウ
アイン
シュウ
シュウは一瞬でルカの近くに近づき、触れようとした。
だが、ルカはそれを許さなかった。
ルカ
シュウ
大剣がシュウを襲う。
だが、間一髪でバリアが張られた。
天使ちゃん
ルーノ
シュウはルカに触れた。
今の西の魔王が死に、仲間は悲しみに暮れていた。俺はそんな中、次の魔王が誰なのか…それが一番の気がかりだった。
ルカ
???
ルカ
???
???
西の魔王は強い船員から1人選ばれるというシンプルな方法だった。
俺が選ばれるのは必然的だった。
魔法なんて全く使えなかったが、この肉体1つでここまでのし上がって来たんだ。
このどうしようもない世界を変えたかった。
種族をひとつに統一出来たのなら…醜い争いや差別は起こらないはずだと思い、俺は家族を置いて夢を追いかけた。
西の魔王になると、圧倒的な再生能力を得るらしい。そして、不老…死ななければ何年でも生き続けられる。
この選択できっと、また進んでいけるだろう。魔王の座に就くのは、運命だった。
翌日、俺は正式に西の魔王になることが決定したようで、その怪しい奴から新しく刻印を刻まれた。
その瞬間、俺の体に異常が起こった。
魔力が、俺の体を再構築していくような、そんな感覚を味わった。
その日から俺は魔力の影響を受けやすくなった。そして、全ての生理機能が完全に止まっていた。
俺はようやく理解した。この体はもう人間の体ではない、魔力で作られたものになっているのだと。
魔力さえなくならなければ体はいくらでも再生できる。腕がちぎれても、頭が吹っ飛んでも、この命は永遠に続く。
もうこんな体は俺が愛していた魚人族ではない。人ではない何かだ。
俺の望んだ世界には、行けない。
その事実に激怒し、ずっと頭を壁に叩き付けて、どうしようもない現実に絶望し、人間を殺し回った。
力で支配するやり方は人間と同じだ。俺は俺が1番嫌いな人間と同じになってしまった。
魔王になるということは、俺にとって…実に残酷で皮肉なことだった。
そんな時、血まみれでこの船までやって来た長い髪の男が来たんだ。
そいつは虚ろな目で攻撃を仕掛けて来た。耐え難い程の絶望を孕んだその目に、妙な感覚を覚えた。
俺は興味を持って、そいつを仲間に入れることにした。
戦闘力も並外れていて、まるで人間ではないような…そんな感覚がした。
その青い髪に着いた赤い血を拭き取りながら、話を聞いた。
名前はベタと言った。研究所から抜け出して来た人造の魚人族らしい。
俺はそいつに親近感を覚えた。
純粋な魚人族ではない、今でも俺の目の奥にある絶望した目も…同じだった。
そんなだからか、俺はこいつに情が湧いちまったのかもな。
でも唯一違ったのは、俺様は実質永遠の命だが、ベタはたったの3年程で死ぬことだ。
だから、俺様は祈った。こいつにもっと時間をやりたいと。そう思いながら…刻印を刻んだ。
今じゃ、あいつなりの幸せも見つけて…
俺様は魔王になって初めて、充実感を得られた。魔王になって良かったと思えた。
だが…
あいつの刻印がなくなったのに気づいた時、俺様の心はまた昔のように戻ってしまった。
怒りに身を任せ…自暴自棄になって…仲間まで粗末に扱って…
俺が死なせたようなものだ。
もうこの体は人間のものではないのに。感情があるせいでベタに情が湧いて…幸せを願った。その結果がこれだ。
中途半端に人間ではなくなった今の俺は、失うことしか出来ない。
全てが……世界の全てが、憎い…
全部、壊してやる…
シュウは一瞬動揺して固まっていたが、状況を思い出したようで、言葉を繋ぎ始めた。
シュウ
シュウ
シュウ
ヴァイス
ほわとわ
ネモ
ほわとわは掃除機に変化した!
ヴァイス
天使ちゃん
ルカ
ルカはその大剣を2本に割り、シュウへ突撃した。
颯
俺は風の力を脚に集中させ、ルカの双剣を刀で受け止める。
ルカ
颯
シュウ
ルーノ
シュウ
アイン
アイン
風の力を操り、ルカの速度に追いつく。何度も鈍い音が火花と共に鳴り響く。
ルカの攻撃は強い。だが、俺にも分かるくらい隙がある。感情に任せて剣を振っているからだろうか。
その隙を見逃さずに斬る。だが、やはり痛くも痒くもないようだ…
ルカ
ルカは一気に突進してくる。
ルカ
ルカは俺の周りの空間までをも切断するように、一気に移動しながら双剣で切り裂く。
天使ちゃん
俺にバリアを張るが、それをかなり貫通してその攻撃は俺に襲いかかる。
次々に腕や脚に切り傷が付いていく。
颯
天使ちゃん
ルカ
ルカ
颯
天使ちゃんのバリアには少しだが、回復効果もある。かすり傷程度ならすぐに治る。
だが、あまり天使ちゃんのエネルギーを消費させたくはない…
ルカ
またルカは攻撃の準備をしている。
颯
天使ちゃん
ルカ
十字の衝撃波が素早く飛んでくる。避けたと思えば次の衝撃波が襲い来る。
ネモ
ネモの周りにも魔物が迫ってきているが、ヴァイスが銃で一網打尽にする。
ヴァイス
天使ちゃん
ルカ
その衝撃波と一緒にルカは技を仕掛けてきた。
暗闇から現れる一閃…何とか反応して刀で防ぐ。だが、押し負けて後ろのビルに激突した。
颯
天使ちゃん
ルカ
ルカ
ルカは血が滴る双剣をまた構えながら踏み込んだ。
ルカ
目にも止まらぬ速さで斬撃が連続で襲う。その一撃一撃にどうしようもない怒りが込められている。
ルカ
双剣を大剣に戻し、空いた片手で俺を掴んだ。
ルカ
そのまま地面に叩きつけられ、目の前がぼやけていく。
颯
刀が俺を動かす。
まだ終わっていない、と言うように。
ルカ
ルカはその大剣を容赦なく振り下ろす。
脚に風をまとい、後ろへ下がる。
俺の意志と関係なく…体が勝手に動いている。
ルカ
颯
俺は刀を納刀し、風の力を溜める。
刀を構え、深呼吸をする。
ルカ
ルカ
ネモ
ルカの足元はネモの氷によって固められていた。
ルカ
俺は刀を抜いた。
ヴァイス
颯
溜めに溜めたこの一突きはルカの心臓を穿った。
ルカの体からは血が出ないが、これは致命傷だったようだ。
天使ちゃん
颯
ピュヴル
ネモ
ルカは動かなくなった。だが、すぐに新たな脅威が現れた。
ピュヴル
ヴァイス
ヴァイスが銃でピュヴルを撃とうとするも、もうそこには彼の姿はなかった。
ヴァイス
急な展開に俺の頭が置いてけぼりになった。
颯
天使ちゃん
ネモ
ネモ
ヴァイス
ヴァイス
颯
天使ちゃん
シュウ
アイン
颯
アイン
天使ちゃん
アイン
シュウ
ルーノ
シュウ
天使ちゃん
天使ちゃん
シュウ
シュウ
アイン
颯
俺は今までの疲労が積み重なり、ぶっ倒れた。
天使ちゃん
ヴァイス
ヴァイス
傷だらけの颯を布団に寝かせ、オレも疲れた体を横にした。
天使ちゃん
天使ちゃん
ネモ
ヴァイス
アイン
ヴァイス
アイン
ヴァイス
天使ちゃん
天使ちゃん
アイン
天使ちゃん
アイン
ヴァイス
ヴァイス
ネモ
ヴァイス
ヴァイス
アイン
天使ちゃん
天使ちゃん
天使ちゃん
天使ちゃん
アイン
アイン
天使ちゃん
アイン
天使ちゃん
アイン
アイン
アイン
天使ちゃん
アイン
ヴァイス
アイン
ヴァイス
アイン
ヴァイス
アイン
オレはネモと同じ布団へ入り込んだ。
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
ネモの白い頬を撫でた。
ヴァイス
ヴァイス
ちらっと後ろを確認してみると、天使とアインが凝視していた。
ヴァイス
アイン
天使ちゃん
ヴァイス
アイン
天使ちゃん
絶妙な顔をしている2人はそっと颯の布団へ戻って行った。まじでなんなんだよ…
…とにかく、オレもまた目を瞑って、傷ついた体を癒すために眠った。
シュウ
ルーノ
ルーノはくたくたのヴァウルスを布団に寝かせた。
ルーノ
シュウ
ルーノ
ルーノ
シュウ
ルーノ
ルーノ
ルーノ
シュウ
シュウ
ルーノ
ルーノ
シュウ
ルーノ
ルーノ
シュウ
シュウ
ルーノ
ルーノ
シュウ
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