けちゃ
まぜ太。パパが新しい戦力を連れてきたよ。…あ、もう入っていっちゃった。

けちゃが呆れたように指を指す先、リビングの重厚な扉を勢いよく開けて二人の男が現れた。
あっきい
ちわーす!伝説のスナイパー、あっきい様だぞ!お、ここが噂の豪華客船並の屋敷か!

ぷりっつ
ちょっとあっきい、声でかすぎ。…あ、俺はぷりっつ。暗器と潜入捜査担当。よろしく、お坊ちゃん

まぜ太はけちゃの前に音もなく立ち塞がり、冷徹な眼光を二人に向けた
まぜ太
…許可なく主君の私室似踏み込むとは。死にたいのか、貴様ら。すぐにこの場から消え去れ

あっきい
うわっ、出た!噂の「氷の処刑人」まぜ太じゃん!顔怖っ!ぷりっつ、こいつ笑わないなさタイプだぞ!

ぷりっつ
あっきい、あれは笑わないんじゃなくてけちゃ以外を人間だと思ってない顔だよ。…ねえまぜ太、そんなに殺気を飛ばさないでよ。俺らボスの命令で今日からここの「掃除屋」になったんだから。

ぷりっつが軽快な身のこなしでまぜ太の背後に回り込み肩を叩こうとする。
まぜ太はそれを最小限の動きでかわし、ナイフをぷりっつの喉元に突きつけた。
まぜ太
気安くさわるな。俺の仕事はけちゃ様の視界からゴミを排除することだ。貴様らもその対象に入れてほしいのか?

けちゃ
まーぜ太、やめてよ。あっきいとぷりっつはパパが「まぜ太の負担を減らせ」って寄越してきたんだから。…ねぇあっきい、面白い話して?

あっきい
任せろけちゃ!昨日の任務でぷりっつか盛大にずっこけた話、聞く?

ぷりっつ
おい、あっきい!それは言うなって言っただろう!

二人がけちゃの隣にドカッと座り、勝手に高級お菓子を頬張り始める
まぜ太
…けちゃ様。奴らは無礼すぎます。今すぐ地下牢へ放り込みましょう。

けちゃ
いいじゃん、賑やかで。あ、ぷりっっそのチョコませ太に食べさせてあげてよ

ぷりっつ
え、いいの?じゃ、まぜ太。あーん

ぷりっつが茶化すようにチョコを差し出す。まぜ太はそれを殺し屋の目でにらみつけたが、けちゃが
けちゃ
まぜ太、食べないの?

と小首をかしげた瞬間、屈辱に耐えながら口を開いた。
まぜ太
…‥っ‥…‥頂きます

あっきい
あはは!まぜ太顔がひきつってるよ!ぷりっつもっとやって~

あっきい
よし!この、あっきい様も参戦だ!まぜ太このサングラス似合うぞ!かけてみなよ

まぜ太
…どけ。…貴様ら、任務のときは絶対に俺の前に出るな。…死なせたくはないが、邪魔なら撃つ

あっきい
あーはいはい。ツンデレ乙!よし、けちゃ!次の任務は俺ら3人で暴れるからまぜ太は後ろ手見てろよ!

まぜ太
それは許可できない。俺が、けちゃ様の盾だ。…貴様らはただの弾除けになれ。

けちゃ
まぜ太はそんなこと言ってほんとは仲間ができてうれしいんでしょ?

まぜ太
…俺に必要なのはあなたと言う首輪だけです。…ですが、あなたが楽しそうならこの「騒音」も少しだけ我慢しましょう。

最強なヒットマンまぜ太の平穏な支配領域に最強で騒がしい「あっきい&ぷりっつ」が加わり、裏社会の勢力図(と、まぜ太の胃痛)が大きく書き換えられようとしていた。