ふっかside
あべちゃん
Snow Man
ふっか
さっくん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
翔太
あべちゃん
嘘だ
あべちゃんが
俺たちのことを
忘れてる?
ラウール
こーじ
さっくん
照
舘様
あべちゃん
めめ
めめ
あべちゃん
そう言って泣いてる佐久間と ラウールと康二を外に連れてく
ふっか
照
ふっか
ふっか
ふっか
照
病室の扉が閉まり
病室は静まり返る
さっくん
ラウール
廊下から佐久間たちの泣き声が響く
あべちゃん
ふっか
あべちゃんの表情から見て 嘘をついてないことは
みんなすぐにわかった
だからこそ
辛かった
俺はびっくりしすぎて涙なんて 出なかったし
声も出なかった
でも、佐久間やラウール、他のみんなが 泣いてるの見ているあべちゃんは
ものすごく心配してたし
多分俺のせいって思ってると思う
だからこそ泣けなかった
苦しいし、辛い、信じたくない
そう思ってるのは俺だけ じゃない
あべちゃん
あべちゃん
ホントのことを言ってもいいのか?
ホントのこと言ったら
あべちゃんは自分を攻める
あの人たちが泣いてるのは
俺が忘れてるからだって
どーしたらいい
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
俺の目を真っ直ぐ見て言う あべちゃん
その目には
誰も敵わない
ふっか
あべちゃん
ふっか
ふっか
ふっか
ふっか
ふっか
言ってるうちに涙が出てきた
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
あべちゃん
布団を握りしめ
頭を下げるあべちゃん
泣きながら
手を震わしながら
「ごめんなさい」
「ごめんなさい」
って何度も何度も
「あべちゃんのせいじゃない」
そう言えばいいだけなのに
俺も泣きすぎて声が出ない
そんなあべちゃんに何も言えず
背中を摩ってあげることしか
俺にはできなかった
佐久間side
あべちゃんが目を覚ました
ものすごく嬉しかったし
抱きつこうとした時
あべちゃん
衝撃だった
聞き間違いだって思いたかった
でも、目の前で
あべちゃんが凄い怯えた目で
俺たちを見てくる
怯えた目で……
怖がってるんだ
俺たちに
そりゃそうだ
目を覚ましたら
知らない人達が
自分を囲んで泣いてるんだから
さっくん
信じたくない
聞き間違いだと思いたい
自分の脳が追いついてないのか
目の前が歪んで見える
多分今、俺はあべちゃんを
怖がらせてる
分かってるのに
涙が出てくる
そんな俺を見て
あべちゃんは悲しい顔をした
あー。悲しませてる
自分のせいで泣いてるって 思ってるんだろうな
めめ
あべちゃん
ごめんね
怖がらせてごめん
悲しませてごめん
でも、今の俺には
何かを考えることは出来ない
ショックが大きすぎる
ずっと一緒に過ごしてきたのに
ずっと一緒だったのに……
大切な人に
わすられる悲しさ
苦しさ、辛さ
多分この感覚は
これから先
一生忘れることはないと思う
翔太side
あべちゃんが目を覚ましてから
1週間が経った
あの後佐久間やラウール、康二は
ショックが大きすぎて
あべちゃんと話すことが出来なかった
でも、3日も経てば笑顔で
あべちゃんの病室に来た
あべちゃんは申し訳なさそうに
「ごめんなさい」
「皆さんを忘れてごめんなさい」
と頭を下げた
そんなあべちゃんを見て
3日前には号泣して
何も喋れなかった3人が
さっくん
さっくん
さっくん
ラウール
ラウール
こーじ
こーじ
こーじ
こーじ
さっくん
ほかのメンバーはみんな びっくりしてた
でも、俺達も思ってることは 一緒だったから
みんな1人ずつ自己紹介をすることにした
一人一人あべちゃんとの思い出
なんて呼びあってたのかも
全部伝えた
あべちゃんは一人一人
ちゃんと目を見て聞いてくれて
時々泣きそうになりながら
「そうだったんですね」
と最後には笑った
その笑顔を見て
涙が出てきた
あべちゃんは自分の名前や 家族のこと以外
何もかも忘れてるっぽくて
この1週間
誰が訪ねてきても
くすりとも笑わなかった
ただ怖がって
自分のせいだとせめて
「ごめんなさい」と謝る
その繰り返しだった
だからあべちゃんが
笑ってくれたのがすご嬉しかった
これから先俺たちが
思い出せるように頑張るから
あべちゃんを1人にしないから
だからその笑顔をもっと見せて欲しい
俺たちに笑いかけて欲しい
それでなるべく早く
俺たちのことを思い出して欲しい
また一緒に仕事の話しようよ
踊ろうよ
くだらないことで笑おうよ
駄菓子の話しようよ
俺たち待ってるから
あべちゃんが思い出すまで
ずっと待ってるから
自己紹介をし終わって
あべちゃんはスタッフもマネージャーも
クイズ部の人も
カズレーザーさんのことも忘れてた
ほんとに家族以外の人を
忘れてるんだなって思った
その時廊下を走る音がして
勢いよく扉が開いた
??
入ってきたのは
岩永さん
岩永さん
岩永さんだった
でもあべちゃんはもちろん 覚えてないと思う
それを伝えるために
翔太
あべちゃん
あべちゃん
Snow Man
翔太
何が起きてる?
岩永さんって言った?
岩永さん
あべちゃん
岩永さん
あべちゃん
岩永さん
岩永さん
あべちゃん
ねぇあべちゃん
岩永さんのことは覚えてるの?
いつものように一緒にいて
家族のような存在だった俺たちは 覚えてないのに
岩永さんのことは覚えてるの?
喜ばなきゃいけないことなのに
なんでだろ
全く喜べない
ただただ虚しくて
ただただ切ない
楽しそうに話してるふたりを
呆然と見つめることしか出来なかった
コメント
10件
あべちゃん、、、
続きが気になります 楽しみにしてます
この作品ほんとに好きだから、続きだしてほしいです!