コメント
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いやシチュがエモすぎる。( 磊くんよ、私の彼氏にならないか っ ??((
よかった碧ちゃん、、!! 書き方がエモくて最高です(?)
あおい
あおい
あおい
あおい
ria.
ria.
今とは便利となったスマートフォンの電源を切る。
そして、なんでも溶かしてくれそうな真っ黒い海へ歩いていく
スマートフォンを置いて、制服姿で。
消伊 碧
ぽつりと遺言のような言葉を口にする。
遺書も遺物も、なにも置いてきてないのに
ただ今していることを悔いている自分がいる。
消えるのを願った。
家に引きこもって13日。
親友が居たけれど、もう要らない
「自分が一番辛い。」
そう思っている。あの子は周りなんて見えていない
自分が好かれる為に、親友という立場を傍に置いただけ。
ホント一番辛いのは誰だよ。
明石 磊
PM.23:30
明らかに私と同い年あたりの彼。
そんな人がこんな時間に海にいる。
消伊 碧
聞くか聞かないか迷った。
でも、いかにも聞いて欲しそうな性格をしていた。
明石 磊
自分を指差して、こてんと首を傾げる。
消伊 碧
明石 磊
自分の言ったことがそんなに可笑しかったのか、
くくっ、と無邪気に笑う。
明石 磊
家出、それが当たり前かのように言う。
明石 磊
自分を指差した後、私を指差す。
消伊 碧
少し言い淀む。
消えたいだなんて、簡単に人に言えない。
消伊 碧
余り、違和感のないように声に出す
その声は、気を抜くと裏返りそうだったけれど。
消伊 碧
少し話してからここを立ち去って貰おう
そう考える。
明石 磊
消伊 碧
『らい』
聞き覚えなんてない
この近くの人ではないのだろうか。
明石 磊
明石 磊
自分が名前で呼ばれたことが嬉しかったのか、
私が聞いた質問など、覚えていなかった
明石 磊
他人に名前なんて教えて良いのだろうか
考えていると、おれも言ったからさ!とお願いをしてくる。
それに根負けしたように名前を教える
消伊 碧
明石 磊
明石 磊
ふふっ、可愛く笑う。
さっきとは違って落ち着いた女の子のようだった
消伊 碧
もう一度聞く
聞こうと思った事は野暮でもちゃんと聞く。
明石 磊
引っかかったぁ、無邪気にネタバラシをしてくる。
消伊 碧
まだ分かりきっていない私が聞く
明石 磊
明石 磊
なにかの複雑な感情が混じったように、口に出す
消伊 碧
気づいたら、口に出ていた
あっ、と口を覆うと磊は笑った
明石 磊
にっこり、と効果音が出そうなほど笑う
明石 磊
笑っていたはずなのに、次は心配そうな顔になる
表情の変化が凄い子だな、と思った
明石 磊
これが聞きたかった、みたいな雰囲気が磊を漂わせる
消伊 碧
明石 磊
あぁ、あのときか、
消伊 碧
消伊 碧
消伊 碧
思っていたことがスッと、声に成る
磊はうんうん、と聞いていてくれた。
明石 磊
明石 磊
そう言った磊の声は暖かかった
暖かくて、柔らかくて、心地良かった
消伊 碧
涙が溢れ始めていた
その涙は止まることを知らないようにずっと流れていた
知らなかった他人の君を
いつの間にか、惹かれていた
惚れていた
もう人から離れなくていいんだって思った
ずっと、ずっと愛せると思った