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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

愛美ー!

ご飯だから

伯父さん呼んで来て

愛美

はーい…

愛美

愛美

ってか

愛美

伯父さんって
いつまで居るの?

もしかしたら

ずっと居るかもね

愛美

はぁ!?

愛美

嫌なんだけど!

こら!

そんな事を言わないの!

小説をゆっくり
書く場所が必要なのよ…

売れっ子の
小説家なんだから

愛美

関係ないじゃん

あるの!

身の回りの世話をする人が
必要でしょ?

伯父さん…
人見知りだから

家政婦とかは
ダメなのよ

愛美

愛美

じゃあ結婚したら
良いのに…

それは…

しないと思うけど…

愛美

変なのー

愛美

もうすぐ50歳なのに

偏見はやめなさい!

結婚しない人だって
沢山いるのよ

愛美

でも

愛美

変だし…

とにかく

呼びに行って!

愛美

愛美

分かったよ…

愛美

伯父さん

愛美

ご飯だよ…

伯父

え?

伯父

…あぁ

伯父

もうそんな時間か…

伯父

伯父

呼んでくれて
ありがとう

愛美

ねぇ

愛美

今ってどんな話しを
書いてるの?

伯父

ん?

伯父

伯父

恋愛の物語だよ…

愛美

へぇー

愛美

愛美

どんな話しか
聞かせてよ

伯父

え?う、うん…

伯父

えっと…

伯父

伯父

むかしむかし…

伯父

遥か昔…

伯父

冴えない男がいました

伯父

伯父

その男は

伯父

自分が平凡すぎて
生きてる意味が分からず

伯父

死んでも良いと
思っていました

愛美

ぷっ!

愛美

根暗!ウケるっ

伯父

ははっ
そうだね

伯父

伯父

男は毎日
海に行くのが日課で

伯父

いつ投身自殺をしようか
考えていました

伯父

伯父

そんなある日

伯父

男は海でとても美しい
女性と巡り合いました

伯父

伯父

その女性は舞子と
名乗りました

伯父

舞子は男とは違い
活発な性格で

伯父

大きな声で笑う
明るい女性でした

愛美

正反対な性格…

伯父

うん

伯父

伯父

そして

伯父

毎日…
2人は海で会いました

伯父

そうする内に男は段々と…

伯父

舞子を好きになりました

伯父

でも

伯父

告白する勇気がありません

愛美

何で?

伯父

そうだなぁ…

伯父

自分に自信が
無かったのかな?

愛美

愛美

ふーん…

伯父

そんなある日

伯父

『沖まで泳ぎましょう』

伯父

男は舞子からそう言われ…

伯父

沖まで競争をしました

伯父

伯父

しかし

伯父

泳ぎが遅い男は

伯父

早々と泳ぐのを
止めました…

愛美

は?ダサ…

伯父

伯父

男が周りを見渡すと

伯父

舞子の姿がありません…

伯父

伯父

もしかして…
溺れてしまったのかと

伯父

男は舞子を
探しました

伯父

すると…

愛美

すると?

伯父

伯父

突然たくさんの
イルカが現れ…

伯父

伯父

目の前を泳ぎ…

伯父

飛沫を上げながら
飛び跳ね…

伯父

それはそれは

伯父

美しい光景が
目の前に広がりました

愛美

わぁ!!素敵!

伯父

その中でも

伯父

一際大きいイルカの背に

伯父

舞子が乗っていました

愛美

え?

伯父

そう…

伯父

乗っていたのです…

伯父

楽しそうに…

伯父

伯父

なんと

伯父

舞子の正体は…

伯父

伯父

海の妖精だったのです

愛美

えぇ!?

愛美

これ

愛美

ファンタジー小説なの!?

伯父

はははっ

伯父

驚いたかい?

愛美

うん、とっても

伯父

さぁ、物語は終わり!
リビングに行こう…

愛美

ちょっと待って!

愛美

2人はどうなるの?

伯父

伯父

舞子はイルカに乗って

伯父

妖精の国に帰るんだ…

伯父

そして
残された男は

伯父

舞子を思い出す度に

伯父

生きる気力が
沸いてくるのさ

愛美

愛美

へぇ…

愛美

なんだか素敵!!

愛美

私、この物語
好きだなぁ!

伯父

そう?

伯父

ありがとう…

愛美

綺麗な情景が
浮かび上がった!

伯父

なるほど…
難しい言葉を使うね…

伯父

伯父

さて…

伯父

僕は机の上を
片付けてから行くよ

伯父

お母さんに
伝えておくれ

愛美

うん!

愛美

分かった!!

愛美

伯父さん
後から来るってー

愛美…

さっきは…

頭ごなしに怒って
ごめんね

愛美

え?

愛美

いや…別に

伯父さんは…
私の兄だから

心配で仕方ないのよ

愛美

愛美

どういう事?

伯父さん…
若い頃にね

好きな女の子が居たのよ

舞子さんって言う人でね

愛美

え!?

愛美

舞子!?

そう…舞子さん

兄と付き合うと
思っていたわ

だって2人共
相思相愛だったから…

でも

ある日

2人で海に行って…

泳いでいたら…

急に波が
荒くなってね

舞子さんが溺れて…

愛美

え?

亡くなってしまったの

それからの兄は…

まるで抜け殻みたいで…

未だに

…死にたそうな
顔をするから…

心配なの…

愛美

愛美

でも

愛美

きっと…

え?

愛美

愛美

きっと

愛美

舞子さんは

愛美

イルカに乗って
妖精の国に帰ったのよ

愛美?

愛美

きっと…

愛美

きっと…

うん

そうだね…

…きっと

あの物語は

伯父さんの

夢だったんだ…

こうなって欲しいと思う…

伯父さんの願い

あれは

希望の物語…

私は

きっと

あの物語を

一生 忘れる事は無いだろう

fin

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