ネイ
ネイ
??
ネイ
彼は、何事も無かったかのように 声を掛けてきた。
主人公
彼の表情はいつも通り、明るかった。 昨日のことなんて、まるで嘘みたいだ。
??
彼の隣で話していた男性だ。 物腰の柔らかそうな印象だ。
主人公
??
ネクト
主人公
僕は、朝のぼやけたな脳内の中に、 鋭いイナズマでも走ったようだった。
「ネクト」
その響きに、昨日の記憶に引き戻される。僕が、口から発した名前のはずだった。 それも、ネイに向けて言ったはずの…。
ネイ
視界で何かが揺れていた。 気付くと、僕の焦点を戻そうと、 手を振るネイがいた。
ネクト
ネクトと呼ばれる男性は、 困った表情で笑った。
主人公
ネイ
ネイの問いかけに、 うっかり素直に答えそうになる。 しかし、彼の顔は余裕のない顔を しているのに気が付いた。 それは、僕の言葉から 余計なものが出てこないか、 見張るような目付きだった。
主人公
主人公
恐る恐る答えてみる。 ネイの気迫に圧倒され、 声も自然と小さくなっていった。 まるで、僕だけこの空間に 埋もれていくように。
ネクト
ネクト
ネイ
二人は、まるで兄弟のような 空気感だった。兄弟…。 そうだ、本当は名前が似ていると 言いたかった訳じゃない。 たぶん、この二人は本当の兄弟なんだ。
ネイ
ネクト
ネイもネクトさんも、同じ銀髪だ。 心做しか、表情も顔立ちも 似ている気がする。
ネクト
ネクト
まるで、僕の心を見透かすように言う、 ネクトさん。 笑っているように見えるが、 冷たい眼差しを感じるのは 気のせいではないはず。 きっと、ネイと同じ、 僕が余計な事を 言わないための釘さしだろう。
二人には、何か隠し事がある。 僕は、そう感じた。
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