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やっと梅雨から解放された、と思ったら

今度は暑さが襲いかかってくる

ただ暑いだけなら百歩譲って許すが

湿気と暑さが同時に襲いかかってくるのは流石に許せない

首筋から背中へ一筋の汗がつたっていく

まるで温室にて栽培されてる植物になった気分だ

今日は夏休みの宿題が配付され 明日からは夏休みというところだ

同時に、嘘告までの時間が残り少なくなった

ur

は~ぁ

夏休みは嬉しいけど

この暑さじゃ身体の形を保てず溶けてしまいそうだ

nokr

お~い

nokr

来週の夏祭りに誘えたよ

nokr

って、溶けてる

暑さと湿気に耐えられなく 机に突っ伏している俺とは裏腹に

何故か涼しげな表情をしているnokr

ur

よくお前そんなケロッとした顔できるな

nokr

ま~ね!

nokr

この日差しじゃ植物も大喜びでしょ!

ur

はは、

俺は結局''夏祭り''という 改まった場所での告白が決定した

来週のことを考えるだけで 胃痛がひどい

胃の内側から肉を裂かれるような酷い痛みだ

ur

etさん、俺に惚れてくんないかな

ur

今からでも、全然遅くないから

nokr

……

nokr

urりんらしくないな

ur

…んなの、俺が1番わかってるわ

告白の結果はわかっている

etさんが俺に惚れることはなかった

これまでも、これからも

でも仕方なかったんだ

俺に惚れたら好きな彼女を 深く傷つけてしまうことになるから

俺が生きているのは俺の人生だけなのに

もし俺が機転の利く男だったら

もしあのとき軽い気持ちでゲームをしていなかったら

もし俺があのときゲームで負けていなかったら

もし俺がもっと魅力的だったら

きっと結果は変わっていただろうと 別の世界線の俺に期待してしまう

ur

俺、だせぇな

nokr

そうだな

ur

ひでー、

必ず惚れさせる的なこと言っといて あれから一切の進展もなくて

嫌われるのはetさんを傷つけないため とか頭の中で答えが出たのに

でも、やっぱり惚れてもらいたくて

嘘告のくせに本気になって、たくさん考えて

3ヶ月間たくさん考えた結果、何も最善策が見つからず

きっと、来週好きな子に「嘘告」の程で振られるだろう

俺のプライドは原型なんて留めていなくて 悲惨な状況になっていた

ur

……

nokr

……

とうとう来ちまったよ

本当は逃げたかった

……

今からでも逃げれるか

でもそれでいいのか

何が正解なんだ

正解ってなんだよ

震える脚で必死に地面にへばりつき ひたすら自問自答を繰り返す

hr

先輩~!

rn

待たせてごめんなさい~

hr

あれ、友子ちゃんとetは?

nokr

まだ来てないよ

nokr

ってか、rnちゃん浴衣似合いすぎ!

rn

え、本当ですか!?

rnちゃんの浴衣姿をみて 今日、嘘告をしなければならないのをやっと実感する

俺は何してんだろ

今日だけじゃない、ずっと何してるんだろ

あ~もういいや

考えれば考えるほど分からなくなってくる

自分1人じゃ抱えきれない不安と自己嫌悪

これは今までの俺の行いの積み重ねだ

友子

ほら、et急いで!

et

分かってるって!

彼女の姿が見えた瞬間 その場に立っていられないぐらいの恐怖を感じた

俺は今から好きな人に嘘告をし 好きな人に振られる

これはどう足掻いても変えられない

…… 

ふと頭にetさんと笑い合ってる俺の姿が浮かぶ

来るはずのない2人の姿だ

「来るはずのない」 そう断定してしまう俺の情けなさと軽率な行動への後悔に

色々な感情が混ざり合って 目頭が熱くなった

友子

わ~、着いた!

友子

ね~何食べる?

rn

rn金魚すくいやりたい!!

et

チョコバナナあるかな!?

お祭り会場に着く頃には薄暗くなっていた

普段なら食べ物のいい匂いは好きだ

しかし、

悩みで胸いっぱいの俺には余計に追い打ちがかかる

空っぽの胃の中から、何かがせり上がってくるような 不快な感覚が喉元まで迫ってきた

hr

先輩、行きましょう

nokr

見守ってるから大丈夫

そう言って浴衣姿の可愛いetさんを呼ぼうとする2人

お願いだから待ってくれ

頼むよ、まだ心の準備が出来ていない

振られる準備が出来ていない

声を出そうとすればするほどえずきが止まらない

声の代わりに不快感を与える冷や汗が 身体中にまとわりついてくる

ur

まて、

やっとの思いで出せた言葉は二文字だけだった

hr

え、大丈夫すか

hr

顔色悪いですよ

ur

ちょっと、人酔いしただけだ

nokr

urりんが好きなたこ焼きでも買ってきますね

俺たちは女子陣を置いて近くのベンチに腰をかけた

初めてetさんに会ったあの時も「心の準備」とか言ってたな

いつまで経ってもetさんには慣れない

nokr

たこ焼き買ってきました~

hr

お、ありがとうございます

ur

ありがとな

胸がいっぱいで胃の不快感が治らなくて 大好きなたこ焼きも食べられない

nokr

……

hr

……

ur

……

nokr

urりん、どんな結果になっても経験ですから

hr

俺らはカッコ悪い先輩も好きっすよ

2人の言葉はどこかグッとくるものがあった

視界が不透明にぼやけ、屋台の光に包まれる

不覚にも涙がこぼれそうになった

ur

ってぇ、

ur

目に砂入ったわ笑

それに気づかれないように慌てて顔を伏せ、 目を擦るふりをして涙を拭き取る

ur

ありがとな、

ur

俺、行ってくるわ

nokr

頑張れよ

hr

頑張ってください!

2人の言葉を背中で受け止める

涙はもう流れなかった

けど、

鼻の奥のツンとした痛みが消えることはなかった

etさんがここにきてくれたのは もうとっくに花火が始まった頃だった

et

なんの用で呼び出したんですか、

ur

……etさんに

ur

伝えたい事があります

et

et

どうぞ、

ur

3ヶ月前に初めて出会って

ur

最初の方は好きになれないなって思ってた

花火の爆音に負けじと声を張り上げて喋る

ur

だけど、

ur

俺はっ、

ur

俺の予想は大外れで、

ur

etさんの事がすごく好きになってた

嘘告ではあるけど

これは嘘ではない

ur

付き合ってください

大嫌いなあいつと。

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コメント

2

ユーザー

泣きそうになってきました😭 続き待ってますからね!

ユーザー

お久しぶりです!いや全部不快とかじゃなくてハッピーすぎます🩷🩷来年見れるの楽しみにしてます💕🥹

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