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情意投合

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情意投合

5 - 情意投合 5話

♥

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2019年09月20日

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前回のあらすじ

ついに、地区大会が始まった。しかし、一回戦で負けてしまい、三年生に勝利をプレゼントすることは出来なかった。そして、三年生が引退し、須藤が新しいキャプテンとなったのだが、須藤は交通事故で意識不明の重体となってしまった。

啓介達は急いで病院に向かった。

すると、そこには須藤が寝ていた。

下半身には包帯が巻かれていた。

啓介

キャプテン…。

そこに医者が来た。

奏太

先生、キャプテンは無事なんですか?

医者

心配するな。命に別状はない。

医者

明日には意識も戻るだろう。

啓介

良かったぁ。

栗山監督

なら、バスケ部にも戻れるんですね❗

医者

…。

医者

医者

無理です。

啓介

え?

医者

多分、もうスポーツは出来ないでしょう。

奏太

そんなぁ…

奏太は呆然とした。

そんな中、啓介には怒りが押し寄せた。

啓介

なんでですか?

啓介

なんでなんですか❗

医者

ごめんなさい❗

医者

私達も出来る限りのことはやりました。

医者

しかし、下半身はもう…。

啓介

どうして…

啓介

なんで何もしてないキャプテンから、大好きなバスケを奪うんですか❗

啓介

誰ですか❗

啓介

誰がキャプテンをこんな目に❗

奏太

啓ちゃん、落ち着けよ。

啓介

落ち着けるわけ無いやろ❗

奏太

啓ちゃん…。

栗山監督

野原、怒る気持ちは分かる。

栗山監督

でも、仕方ないことだ。

啓介

仕方なくない❗

栗山監督

たとえ、須藤が何もしてなくても、世界は何が起こるか分からない。

栗山監督

でも、それが須藤の運命なんだ。

栗山監督

時間は戻らないんだ。

啓介

そんなこと…。

啓介は涙がボロボロ出た。

奏太

泣かないでよ。

奏太

キャプテンが悲しむじゃん。

奏太

赤木先輩も、板倉先輩も

奏太

俺達が勝利することを願っている。

奏太

その思いに答えなくちゃ。

奏太

キャプテンの分も頑張らなくちゃ❗

啓介

奏ちゃん…。

啓介

ありがとう…。

二人は抱き合った。

栗山監督

良い友情だな。

栗山監督

須藤の分も頑張ろうな❗

啓介

はい❗

奏太

はい❗

次の日

体育館で練習が行われた。

しかし、二人とも気合いが入らなかった。

栗山監督

おいおい、どうした?

栗山監督

やる気無いのか?

啓介

だ、だって…。

啓介

キャプテンが…。

啓介はやはり、立ち直れないようだ。

奏太

監督、キャプテンは大丈夫なんですか?

栗山監督

意識は戻ったそうだぞ。

栗山監督

だから、頑張れよ。

栗山監督

練習終わったら、須藤の所に行こうか。

啓介

はい…。

啓介は心配でたまらなかった。

練習には気合いが入らず終わった。

練習後、啓介達は急いで病院へ向かった。

須藤は元気になっていた。

足以外は…

啓介

キャプテン、足はどうしたんですか?

須藤先輩

ごめん、俺

須藤先輩

須藤先輩

もう、バスケ部には戻れないんだ。

啓介

え?

奏太

どうしてですか?

須藤先輩

俺の足はもう、戻らないんだ。

啓介

そ、そんな…

奏太

先生が言ってたことは本当だったんだ…。

啓介

先生が勝手に言ってるだけじゃないんですか?

須藤先輩

いや、俺も思うんだ。

須藤先輩

この体じゃ、バスケは無理だと。

啓介

そんなぁ…

啓介は呆然とした。

その時、何を言われたのか覚えていなかった。

啓介はそれほどショックだった。

部員の数は増えないまま、時が流れた。

啓介達はいつの間にか高校二年生になっていた。

しかし、ここで運命の出会いがあるなんて、啓介達は知らないだろう。

啓介

おいおい、また隣が奏ちゃんかよ。

奏太

本当にそれな。

奏太

また啓ちゃんだよ。

奏太

何か仕組んであるのかよ。

啓介

だから、俺あまり友達出来ないんだよね。

奏太

ま、宜しくな。

啓介

おう。

先生

はーい。皆さぁん🎵

先生

座ってぇ🎵

先生

今日は、転入生が来てるわよ🎵

啓介

転入生?

先生

おいで~❗

壮介

は、はい。

壮介

俺の名前は浜本 壮介です。

壮介

宜しくお願いいたします❗

先生

浜本くん、ありがとう。

奏太

なあなあ、啓ちゃん。

啓介

何?

奏太

あいつ、凄い体格がいいし、バスケ部に入ってくれるかもよ。

先生

そこ❗静かに❗

奏太

は、はい❗

啓介

すいません。

先生

浜本くんはB高校から来てくれました。

啓介

え?B高校?

啓介

奏ちゃん、聞いたか?

奏太

ああ。聞いたぜ。

奏太

もし、あの人がバスケをやっていたら、

奏太

絶対強くなれる❗

奏太

あのさ、休み時間、バスケ部に誘ってみようぜ🎵

啓介

OK❗

先生

お前ら、いい加減にせぇ❗

啓介

はい❗

奏太

すいません❗

啓介

(先生裏表ありすぎやろ)

奏太

(やっぱ、女性は怖いなぁ)

先生

はーい💕

先生

それでは授業の準備してね~💕

昼休み

啓介達は壮介に話しかけた。

啓介

あ、あのさ。

啓介

俺、啓介って言うんだ。

啓介

宜しくな❗

壮介

よ、宜しく❗

奏太

俺は奏太。

奏太

あのさ、君、何か部活やってたの?

壮介

…。

壮介

なんで、そう思うの?

奏太

だって、凄い体格いいから、何かやってるのかなぁって思って。

壮介

そうなんだ…。

啓介

ねぇ、君さ、B高校から来たんでしょ❗

啓介

B高校ってさ、バスケの名門校だよね❗

啓介

だから、バスケ部に入ってたんじゃないかって思って❗

啓介

どうなの?

壮介

…。

壮介は急に黙りこんでしまった。

その姿を見て、奏太は慌てた。

奏太

な、なぁ、とにかくさ、今日暇?

壮介

うん。暇だよ。

啓介

なら、今日さ、バスケ部に体験に来なよ❗

壮介

え?君達、バスケ部だったの?

啓介

うん❗

壮介

(A高校なんて、聞いたこと無いな)

啓介

どう?

啓介

バスケやってみない?

啓介

君は、絶対バスケ向きの体だよ❗

壮介

そ、そうかなぁ?

奏太

うん❗俺もそう思う❗

奏太

だから、お願い❗

壮介

で、でも…

啓介

俺達、部員が二人しか居ないんだよ❗

啓介

だから、お願い❗

奏太

体験だけでもいいからさ❗

壮介

うーん…。

壮介

(俺はもうバスケをやらないって決めたんだ)

壮介

(断らないと)

壮介

(でも…。)

啓介

お願いだよぉ✨

奏太

お願いだよぉ✨

壮介

(凄い断りにくいしなぁ)

壮介

(体験だけ、やろっかな)

壮介

うん。いいよ👌

啓介

本当に❗

奏太

ありがとう💕

啓介

じゃ、放課後体育館に来て❗

啓介

待ってるから❗

壮介

おう❗

啓介

じゃ、また後で❗

壮介

了解🙆

壮介がバスケ部の体験に来てくれることになった。

放課後、壮介が来てくれた。

啓介

待ってたよ❗

奏太

さ、一緒にしよう❗

壮介

え?見てるだけじゃないの?

啓介

体験って言ったじゃん❗

啓介

ほら、ドリブルをしてみなよ。

壮介

う、うん。

壮介はボールを受け取った。

壮介はボールを受け取った瞬間、壮介の体が勝手に動いた。

壮介とボールは一体化していたのだ。

素晴らしいドリブル。

素晴らしいテクニックに

素晴らしいシュートフォーム。

全てが完璧と言っていいだろう。

啓介と奏太は思わず見とれていた。

啓介

す、スゲェ❗

奏太

ボールと一体化してるぞ❗

奏太

君、バスケやってたでしょ?

奏太

良かったら、入らない?

壮介

…。

壮介

ごめん。

壮介

俺、

壮介

壮介

もうバスケは辞めたんだ。

啓介

え?なんで?

啓介

凄い上手いのに、もったいないよ。

奏太

そうだよ。

奏太

なのに、なんで?

壮介

俺、もうバスケは嫌いなんだ。

壮介

ごめん…。

そう言うと、壮介は体育館を出ていった。

啓介

ま、待ってよ❗

啓介

壮介、壮介❗

啓介

行っちゃった…。

奏太

壮介が居てくれたら、絶対勝てるのに…。

二人はガッカリしていた。

そこに、監督が来た。

啓介

こんにちはー❗

奏太

こんにちはー❗

栗山監督

お前ら、嬉しいニュースがあるぞ❗

啓介

なんですか?

栗山監督

バスケ部に、入ってくれる一年生がいるんだ❗

栗山監督

しかも、二人もだぜ🎵

啓介

本当に❗

栗山監督

二人とも、入ってきて❗

祐也

はい❗

誠也

はい❗

栗山監督

さ、自己紹介宜しく❗

祐也

はい❗

祐也

僕は里村 祐也と言います❗

祐也

ポジションはセンター、パワーフォワード以外なら、どこでもOKです❗

祐也

宜しくお願いします❗

誠也

俺は土江 誠也と言います。

誠也

ポジションはセンターです。

誠也

宜しくお願いいたします❗

栗山監督

ありがとう。

栗山監督

じゃあ、2年、自己紹介宜しく❗

奏太

俺は本宮 奏太って言います。

奏太

ポジションはスモールフォワードです❗

奏太

宜しくな❗

啓介

俺は野原 啓介と言います。

啓介

ポジションはポイントガードです❗

啓介

宜しくな❗

啓介

そういえばさ、お前たち、身長は何センチなの?

祐也

僕は165センチです❗

誠也

俺は210センチです❗

啓介

祐也、背比べしないか?

二人は背比べをした。

やはり、祐也の方が高かった。

奏太

これは…

奏太

啓ちゃんの負けだな。

啓介

くそ❗伸びてなかったか…。

祐也

野原先輩は身長何センチなんですか?

啓介

160センチだ😏

奏太

どや顔すんな。

奏太

ごめんなぁ、先輩なのにこんなチビで❗

啓介

誰がチビなんだよ❗

啓介

ていうか、

啓介

そんな話はどうでもいい。

啓介

話題変えよう❗

奏太

(都合が悪くなったら、すぐ話題変えるんだから…)

祐也

先輩、そう言えば、キャプテンは誰なのですか?

啓介

た、確かに…

啓介

キャプテンって誰がやるの?

奏太

俺は啓ちゃんがやればいいと思う。

啓介

じゃあ、俺は奏ちゃんかな。

奏太

いやいや、これはガチだよ。

啓介

どうしてそう思うの?

奏太

ポジション的に

啓介

スモールフォワードのキャプテンも結構いると思うけど…。

奏太

でも、ポイントガードの方が良いでしょ❗

奏太

監督、良いですよね❗

栗山監督

そうだな、野原をキャプテン、本宮を副キャプテンに任命しよう❗

啓介

え、ええ❗

奏太

と言うことで、俺が副キャプテンだ。

奏太

宜しく❗

啓介

ちょ、ちょっと❗

啓介

勝手に決めないでよ❗

奏太

聞こえないなぁ。

奏太

ほら、今度から啓ちゃんのことをキャプテンと呼んでいいぞ❗

祐也

はい❗キャプテン、宜しくお願いいたします❗

誠也

キャプテン、宜しくお願いいたします❗

啓介

う、うん…

啓介

(俺にキャプテンなんか、無理だよ…。)

強制的に啓介がキャプテンとなった。

栗山監督

野原、明日ミーティングするから、色々考えとけよ❗

啓介

え、ええ❗

奏太

啓ちゃん、俺も手伝うから、頑張ろうぜ🎵

啓介

お、おう…

栗山監督

じゃ、宜しくな❗

啓介

はーい…。

奏太

じゃ、啓ちゃん、LINE宜しくな❗

啓介

奏ちゃん

奏太

お、やっとLINE来た❗

啓介

それでさ、どうする?

奏太

キャプテンが考えなよ…。

啓介

何から考えればいいの?

奏太

まずは目標だな❗

啓介

目標?

奏太

例えば、一勝するとか。

啓介

それはさすがに低すぎるよ。

奏太

例だよ、例。

啓介

じゃあさ、日本一を目指そうよ❗

奏太

え…。

奏太

大きく出たね。

奏太

でも、日本一なんか、簡単に言うなよ。

奏太

日本一になるのは難しいよ。

啓介

でもさ、全部で日本一になれば良いんでしょ。

啓介

技術が日本一。

啓介

体力が日本一。

啓介

メンタルが日本一。

啓介

みたいな感じでさ。

奏太

確かにそうだけど、

奏太

全て日本一になれるなら、なりたいよ。

奏太

でも、それは何年も努力しないと無理だな。

啓介

マイナス思考はやめようぜ。

奏太

じゃあ、日本一を目指す?

啓介

yes❗

奏太

お前が本気なら、良いけど…。

啓介

じゃあ、目標は日本一で。

啓介

よし、次はミーティング内容を考えるぞ❗

奏太

了解👍

二人は明日のミーティングに向けて、夜まで話し合った。

全ては日本一になるために。

そんな中、須藤は病院に居た。

須藤は外の風景をボーッと見ていた。

須藤先輩

俺はもう、

須藤先輩

バスケ出来ないのかよ❗

須藤先輩

くそ❗

大好きなバスケを奪われ、もう自分には何もないと感じた須藤。

その時、須藤はあるスポーツと出会う。

それは、テレビで密着していたスポーツ。

その名も車いすバスケだった。

須藤先輩

車いすバスケ?

須藤先輩

足の不自由な人?

須藤先輩

これだ❗

須藤先輩

俺の夢が決まったぞ❗

須藤先輩

俺は

須藤先輩

パラリンピックに出るんだ❗

次回へ続く

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