翔平
なぁー、この前撮った写真現像しに行ったんだけどさぁ・・・
翔平
翔平
何も写らなかったんだよね・・・
隆貴
は?
奏多
マジで?
翔平
うん、おっかしいよなぁ
隆貴
お前どうせあれだろ、怖いからって無かったことにしようとしてるんだろ
翔平
ちげぇよ!
隆貴
ビビり
翔平
お前覚えとけよ
僕たちは大学のサークルで知り合い、
卒業した今もズルズル友達を続けている。
この2人はよく喧嘩をする。
こっちからしたら慣れっこだ。
よく僕たちは廃墟を巡る。
心霊スポットも巡る。
ビビりの翔平と
短気な隆貴のやり取りは
割と面白い。
隆貴
てか、奏多は?落ちた?
奏多
あぁごめん、ちょっと調べ物してた。
奏多
多分きっとあの物件はもう成仏しちゃったんだろうね・・・
隆貴
あぁー
隆貴
そういや事件起きたのだいぶ前だよな・・・
翔平
残虐殺人だっけ
隆貴
そうそう。暴行加えたあとに首絞めて、ナイフで滅多刺し。挙句は頭も手足も胴体もバラバラにしたんだよな。
翔平
うわ、人間のやることじゃねぇよ
奏多
で、そんなとこに俺らは行った、と
翔平
まぁ、な
隆貴
でも今んとこ何も起きてないし、これからだって大丈夫だっつーの
奏多
あ、いいとこあったかも
隆貴
新しい物件?
翔平
どうやったらそんなぽんぽん残虐殺人の起きた物件見つかるんだよ・・・
奏多
裏サイトに行けば案外あるぞ?笑
奏多
URL送ったろか?
翔平
辞めてください
隆貴
ビビりw
奏多
じゃああとは日付やら何やら色々決めないとな
隆貴
そうだったな、この前の服はダメになっちまったし・・・
奏多
そういえば捨てる場所もそろそろ尽きそうだな
隆貴
あぁ・・・
奏多
でもとりあえず家にいるのはジジババで、70代越えだから案外楽だな
隆貴
じゃあ俺は捨てる場所探しとくわ、お前はまたいつも通りよろしくな
翔平
翔平
え、ちょっと待って
翔平
なんの話?
奏多
あ、やべ
隆貴
余計な手間が増えちまった
翔平
ちょ・・・
翔平
奏多
お前もあのジジババと一緒にあの廃墟で俺たちを驚かせてみろ