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チュン チュン

チチチ…

ピ~ヒョロロ…

圭一

圭一

朝かぁ…

小湊早百合

小湊早百合

ん…

小湊早百合

おはよ…

小湊早百合

もう電気来てるかな

圭一

つけてみよう…

カチッ

圭一

あっ、ついたよ

小湊早百合

よかったぁ…

圭一

これで食事やお風呂もできるね

小湊早百合

お兄ちゃん、朝ごはん作っとくから、お風呂入ってきていいわよ

圭一

圭一

…///

小湊早百合

ん?

小湊早百合

どうしたの?

圭一

ふふっ…

圭一

昔はさぁ…

圭一

僕と一緒にお風呂入ってくれたのにね…

小湊早百合

ちょ、ちょっと///(笑)

小湊早百合

何言ってるのよ///

小湊早百合

もう二人とも、成人済よ?///

圭一

ふふふ、

圭一

なんてね…

圭一

本気にしたかい?

小湊早百合

あーもうびっくりした。

小湊早百合

もう、昨日からずっとこのままなんだから、よく汗流しておいで

圭一

は~い

小湊早百合

あっ、最初だから、しばらくお湯出しといてね!

圭一

了解〜

圭一

(本気にするところも、かわいいなぁ…)

小湊早百合

(でも、楽しかったな…)

小湊早百合

(お兄ちゃんとお風呂で遊んでたあの頃。)

圭一

あ~

圭一

いいお湯だった

圭一

お先に失礼しました〜

小湊早百合

あ、おかえり

小湊早百合

もうすぐできるから、私がお風呂あがったら食べよう

圭一

うん。

圭一

鍋は僕が見ておくから

圭一

行っておいで

小湊早百合

はーい

小湊早百合

前の住人が、改築したのか、浴室は新しくなっていました。

小湊早百合

同時に私達も大人になり、

小湊早百合

もう一緒にお風呂に入ることはなくなりました。

小湊早百合

これも、時の流れというものでしょうか…

ポチャ…

【回想】バシャバシャ

キャハハ…

ちょっと、お兄ちゃん! 顔に水かけないでよ!

アハハ…僕の勝ちだ…

なにぃ〜!仕返し〜!

バシャバシャ

(ママの声) ほら、二人とも! 早く出てきなさい! ご飯できてるよ!

はぁ~い

明日は、負けないからね!

アハハ…

キャハハ…

小湊早百合

小湊早百合

(なんだか、)

小湊早百合

(寂しいなぁ)

小湊早百合

あ、お兄ちゃん、ありがとう。

圭一

ちょうどよく出来上がったよ〜

小湊早百合

この家でご飯を食べるなんて、ほんとに久しぶりね

圭一

だね〜

圭一

まさかこの家で、また食事ができるなんて思わなかったよ…

小湊早百合

ほんとね。

圭一

さてと、今日は何しようか

小湊早百合

せっかくだから、海岸の方へ行ってみる?

圭一

泳ぐにはまだ早いけど

圭一

人も少ないだろうし

圭一

懐かしいからね…

小湊早百合

海までは少し遠いので、

小湊早百合

また電車に揺られていくのですが、

小湊早百合

この日はいつにもまして

小湊早百合

旅が短く感じられました。

圭一

こんな方まで来たのは

圭一

小学生の夏休み以来だなぁ…

小湊早百合

まだ海岸が綺麗なままだといいわね。

小湊早百合

わぁ…懐かしい

圭一

昔のまま変わってないね〜

圭一

良かったぁ

小湊早百合

田舎の海なので、人出は少ないと思っていましたが、

小湊早百合

最近は観光地となったところも多いと聞いたので

小湊早百合

思い出の海が姿を変えてしまっていないか少し不安でした。

小湊早百合

砂浜の方へ行ってみようか

圭一

わぁ〜

圭一

相変わらず

圭一

砂浜も綺麗だ…

小湊早百合

夏になると毎年

小湊早百合

ひと月に一度はここへ来て、貝殻を拾ってたわね。

圭一

白やピンクの小さな貝殻、

圭一

海の水も青く透き通ってる…

圭一

懐かしいなぁ…

小湊早百合

磯の方へも行きたかったのですが

小湊早百合

あいにく満潮でしたので、

小湊早百合

またこんど出直そうとおもいます。

圭一

海沿いの道もいいね~

圭一

どこまでも歩いて行けそうだ…

小湊早百合

そういえば昔は

小湊早百合

ここの近くに売店があったわね

圭一

メロンソーダやかき氷を頼んでたっけ

圭一

今もあるかな…

小湊早百合

あら、ここは…

圭一

食堂、かな?

小湊早百合

しかもチェーン店のようね。

小湊早百合

どうやら売店はつぶれちゃったみたい。

小湊早百合

お店のおばちゃんは、どこへ行かれたのかしら…。

圭一

店の横の自販機はそのままだけど…

圭一

ちょっぴり残念だ…。

圭一

圭一

まあ、どのみち今の僕たちじゃあ、

圭一

お店のおばちゃんに挨拶するわけにもいかないけどね…

小湊早百合

確かに店がなくなっちゃったのは寂しいけど、

小湊早百合

それもそうね…。

圭一

(ママはもういないし)

小湊早百合

(殺し屋になりました、なんて言えないし…。)

小湊早百合

長らく会っていなかった人には、

小湊早百合

たとえ会えないままでも、

小湊早百合

そのほうがいいときもあるのかもしれません。

圭一

ふぅ。ただいま〜

小湊早百合

久しぶりに海岸まで行って疲れたわね。

圭一

あぁ…また家のことしなきゃ

小湊早百合

掃除、洗濯に加え、

小湊早百合

帰りに布団も買ってきたので

小湊早百合

押し入れも整理することにします。

圭一

一軒家だと、部屋が多くて大変だ…

圭一

一人暮らしの時は、すぐ終わったのになぁ…

小湊早百合

殺し屋の隠れ家は狭いので、家事は楽なのですが、

小湊早百合

今は田舎の一軒家、しかも二人暮らしなので、

小湊早百合

仕事は倍以上になりました。

小湊早百合

ねぇ、お兄ちゃん

小湊早百合

私達、しばらくはここに住むわよね?

圭一

うん。殺し屋は当分休んでも問題ないし、

圭一

なにせ買い手がつくまでに、僕達で綺麗にしないと。

小湊早百合

どうやら夏の間は、ここにいられることになりそうです。

小湊早百合

昔の様々な思い出がいい形で生まれ変わっていくところも

小湊早百合

見届けていきたいですね

つづく

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