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拝啓、愛しき元奴隷様/桃青、黄赤

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拝啓、愛しき元奴隷様/桃青、黄赤

3 - 第2話 ゆびきりげんまん

♥

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2024年10月27日

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怜海

ここが俺の部屋

コロン

、、、

怜海

何かあったらすぐにこの部屋に来てくれ

怜海

一人部屋を用意してあげたいんだが、、、

怜海

万が一を考えて、馴染めるまで同じ部屋、、、で、いいか、、、?

一人部屋の方がコロン的にも幸せだろう

だが、ヤギ族の専属奴隷はコロンが初めてだ。

他の専属奴隷や貴族に虐められる可能性を考えると

一人にするのは危険だ。

コロン

、、、

怜海

、、、コロン、腹減ってるか?

コロン

、、、

怜海

、、、よし、ひとまず飯にしようか!

怜海

待っててくれ。すぐに持ってくる

コロン

、、、

幼い頃好きだったバナナに

暖かなスープ

焼きたてのパンに

いつか渡したかった クッキー

あの頃よりずっとずっと美味しく焼けたんだ。

怜海

お待たせ

コロン

、、、

怜海

どれも出来たてだよ

コロン

、、、

怜海

、、、一人の方が食べやすいかな?

コロン

、、、

怜海

、、、扉の前にいるから、何かあったら呼んでくれ

コロン

、、、

城内の廊下

怜海

、、、

飯を食い終わったらどうしようか

風呂?手当?髪を切る?

最適な順序が分からない、、、

手当をしてから風呂に入れるのは良くないか?

風呂の後に髪を切るより、髪を切ってから風呂の方が切った髪を洗い流せるのではないだろうか

とすると、、、

髪の後に風呂。 風呂の後に手当、、、

この手順が最適と見た!

怜海

よし!

怜海

、、、にしても

怜海

、、、随分と酷い怪我だったな、、、

怜海

首絞めの跡に、痣、、、

怜海

、、、くそ、、、

怜海

ヤギだからなんだよ、、、亜人だからなんだよ、、、!

怜海

奴隷制度なんてくだらないもの、、、いつか必ず俺が、、、!!

ジェル

お口が悪いですよー

ジェル

怜海様?

怜海

、、、ジェルか

ジェル

どうですか?いい専属奴隷は見つかりましたか?

怜海

、、、あぁ

ジェル

それはそれは、、、何族なんです?

怜海

ヤギ

ジェル

、、、これまたなんで、、、

怜海

なんだっていいだろ

ジェル

構いませんが、、、周りはどう思うでしょうね〜

怜海

、、、はぁ、、、お前もそれか、、、

ジェル

え〜?

怜海

あのな?俺は周りとか世間とかどーでもいいわけ

怜海

俺のしたいことをするだけ

怜海

OK、分かる?

ジェル

おーけーおーけー

ジェル

分かりましたよ。

ジェル

怜海様に選ばれるということはそれほど魅力がある方なんでしょうし

怜海

、、、

ジェル

では、私はそろそろお仕事へ、、、

怜海

待て

ジェル

、、、ご要件は?

怜海

羊は、、、

怜海

羊はヤギの亜種なのに、、、

怜海

なんで羊は許されてヤギはダメなんだ

ジェル

、、、

ジェル

、、、さぁね

ジェル

神様に聞いたらどうでしょうか

ジェル

ではこれで

怜海

、、、

怜海

食べ終わった?

コロン

、、、ぁ

怜海

怜海

どうかし、、、

コロンの周りを見ると、 食べカスや食べこぼしで 酷く汚れたようだった

コロン

す、、、すみませ、、、!

コロン

ご、ごめんなさい、、、!!

コロン

許して、、、!!

コロン

舐めます、、、ッ!舐めますから、、、!!

怜海

、、、

違う

彼の口から聞きたかった言葉はこんなのじゃない

違う

食べこぼしを必死になって舐める彼なんか見たくない

怜海

コロン、やめて

コロン

、、、

怜海

、、、どうしてそんなことするの?

コロン

大事な、、、ご飯、、、

コロン

こぼしたら、、、叩かれるから、、、

コロン

舐めなきゃ、、、怒られる、、、

コロン

食べ物、、、粗末にしちゃダメ、、、だから、、、

コロン

じゃないと、、、

怜海

、、、じゃないと?

コロン

これだから、、、悪魔はって、、、言われるから、、、

怜海

、、、また悪魔かよ、、、

コロン

、、、

怜海

、、、コロン

怜海

ここでは、、、いや、少なくとも俺の前では

怜海

お前は悪魔じゃない

怜海

亜人でもない

怜海

一人の人間だ。

怜海

だから、落ちたものを無理に食べる必要は無い

怜海

お前を殴ったりもしない

コロン

、、、

怜海

嫌がることもやらない

怜海

だから、俺の前だけでも力を抜いて欲しい

怜海

俺の前だけでも、、、安心して欲しい

怜海

いつか必ず、どこでも安心出来る都市にする。

怜海

亜人も人間も関係なく、みんな平等で

怜海

奴隷なんてくだらないもの

怜海

俺が必ず撤廃してみせる。

怜海

約束だ。

コロン

、、、

君は弱々しい腕を俺の方に向け

小指を立てて俺に言った

コロン

指切り、、、

怜海

、、、!

怜海

、、、あぁ、指切りだ

コロン

ゆーびきりげーんまん、、、

コロン

嘘ついたら、、、

コロン

、、、へへ、、、

コロン

死刑、、、

コロン

指切った

あの時よりもずっとずっと 弱くて

冷たくて

汚れた君

それでも、 あの日の記憶は君の中に確かにあって

確かに愛しいものだったことだろう。

怜海

、、、あぁ、殺してもらって構わない

怜海

お前の希望になれないくらいなら、、、

怜海

死んだ方がマシだ。

そう言って頬を伝った涙は

様々な感情が混ざりあって 声に出来ぬ言葉を 語ってくれたようだった。

拝啓、愛しき元奴隷様/桃青、黄赤

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