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テラーノベル(Teller Novel)

紅紫

──ここ、どこ?

咫穏

──どこだろうね?

ふたりが目覚めると、知らない部屋にいた

紅紫

……きのう、どれくらい飲んだっけ?

咫穏

紅紫くんがかなり飲んでたのは、覚えてるよ

咫穏

私はそんなに、飲まないし

咫穏

咫穏

2人そろって、二日酔いなんてありえないでしょ?

キョロキョロ

紅紫

部屋にあるのは、ドアと…………

壁に視線を向ける

『秘密を暴露しろ』

と書かれていた

咫穏

“秘密を暴露“、ね

ドアノブを回すが鍵がかかってる

紅紫

やっぱり、開かないか

咫穏

どうする?

紅紫

ん〜

紅紫

あんまり、言いにくいのはな……

咫穏

そういうの、無理して

咫穏

口に出す必要はないと思うけどね

話し合った結果

咫穏

じゃあ、私から話すよ

咫穏

咫穏

20年前、高校2年生だった私は──

咫穏

当時地元で、有名なヤンキーの集団にケンカを売って

咫穏

一晩で病院送りにした

紅紫

それはすごいな

咫穏

あと、ほかのヤンキーの集団も、病院送りにしたよ

紅紫

紅紫

シオンちゃんって、生きてれば

紅紫

いくつだっけ?

咫穏

生きてれば、今年で37

紅紫

あいつと同い年……?

咫穏

向こうの方が1つ上

慎哉

──くしゅん

咫穏

お嬢様学校に通ってたんだけどね

咫穏

肌にあわなくてさ

咫穏

鬱憤が溜まりまくって

咫穏

ヤンキーにぶつけてた、という──

紅紫

それはそれは……

咫穏

ちなみにこのことを、知ってるのは

咫穏

“恩人“と“兄弟“たちと、一部の人たちだけね

咫穏

じゃあ、あとはよろしく

紅紫

──秘密ね〜

紅紫

紅紫

ボク、この身体と中性的な顔のせいで──

紅紫

幼少期、村はずれにある牢屋へ

紅紫

幽閉されてたんだよね

紅紫

牢屋っていっても、あばら屋を改造したものだったけれども

紅紫

“子どもながら、妖艶で人をたぶらかす“

紅紫

“鬼の子“…………

紅紫

そういう理由で、ボクを閉じ込めたらしいけど

咫穏

咫穏

まるで、他人事みたいな言い方だね

紅紫

600年前以上の話だし

紅紫

当事者は、とっくに死んちゃったからね

カチャ

咫穏

鍵が開いたみたい

紅紫

こういうので、よかったのかな?

咫穏

いいんじゃない? 開いたんだし

無事に部屋を出た

ボクと同居人と隣人と

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