ピンポーン
藤澤
…誰だろ?
時計を見るともうすぐ0時になるところ。
元貴はまだ帰って来てないけど、 元貴なら鍵を持っているから、チャイムは鳴らさないはず。
少し怪しみながら、備え付けのモニターフォンを見ると、知らない男の子とその男の子に支えられている元貴が映っていて、僕は慌てて玄関のドアを開けた。
ガチャッ
若井
あ!こんばんは。
若井
すみません、元貴が…
藤澤
え!どうしたの?!
大森
んんぅ…りょーちゃん、、
玄関を開けると、申し訳なさそうな顔をした男の子と、顔を真っ赤にして、その男の子に支えられてギリギリ立っているような元貴が居た。
とりあえず二人を中に入れて、元貴をソファーに寝かせてから、若井と名乗る男の子に話を聞く事にした。
若井
今日、一緒にご飯食べに行ってたんですけど、その時、お店の人が間違えてコーラじゃなくてコークハイを出しちゃって…
それに気付かずに飲んでしまった元貴が酔っ払って今の状態に。 一人で帰らせるのは怖かったから、若井君が送ってくれたと言う事だった。
藤澤
わぁ〜、ごめんね。大変だったでしょ?
藤澤
送ってくれてありがとうね。
若井
全然です!
若井
じゃ、おれは帰りますね!
そう言って若井君は帰ろうと椅子から立つ。
藤澤
え!もう遅いし、良かったら泊まってかない?
もう0時を過ぎているし、大人としてこのまま帰すのは流石に忍びない。
若井
え、いいんですか?!
藤澤
うん!全然いいよ!
藤澤
…て、ソファーに寝てもらっちゃう事になるから、それでも良ければだけど。
若井
全然いいです!
ありがとうございますっ。
ありがとうございますっ。
若井君が家に泊まる事が決まると、 ソファーでぐっすり寝てしまっている元貴を若井君と二人で元貴のベッドに運び、ソファーで寝れるように整えてあげた。