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ぬいぐるみに恋するわけないじゃんっ!

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ぬいぐるみに恋するわけないじゃんっ!

1 - ぬいぐるみに恋するわけないじゃんっ! 1話

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2020年07月29日

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ゆかり

限界よ……っ!!

ゆかり

どうして私ばっかり、
いつもこんな酷い目にあわなくちゃいけないの!??

ゆかり

死ねよ!!

ドンッ!!

ゆかり

死ね!!死ねっ!!

ドンッ!ドンッ!!

ゆかり

私なんて、早く死んじゃえ!!

ゆかり

いらないんだよ!!お前なんか!!

苦しくて、苦しくて

ゆかり

…………っ

苦しかった

……息ってどうやって吸うんだっけ?

ゆかり

はぁ……っ、はあっ……

私は誰からも必要とされていなくて だから生きている価値もない

家族だって、私が死んだとしても 気づきもしないだろう

そうだ、だから 私なんて生まれて来なければよかったんだ

ゆかり

……死のう

死ぬ準備は出来ている

最期は首を吊って死のうと 前から決めていたから

――もう、思い残すことは無い

ゆかり

『さよなら』

――っ、ちょっと待って!!

ゆかり

……え?

突然、 小さくて軽い何かが私の背中に抱きついてきた……

と思ったら、 それは急に私より重たくなって、 私はその重みに耐えられず

バッターン!!

……床に倒れた

ゆかり

いっ、ててて……

ゆかり

ちょ……っ、マジで何……

思わず後ろを振り返ると……、 私はもうそれはそれは驚いた!

ゆかり

――……っ!?

あまりにも驚きすぎて、 声も出なかった

だってそこには……

全裸の男がいたのだから!!

信じられる!? 全裸だよ!!全裸っ!!!

ゆかり

だ、誰……??

ゆかり

不審者……!?

ゆかり

戸締りちゃんとしてたはずなのに……っ

イッタタタタ……

目の前の全裸の男は 涙を浮かべながら頭を必死に抱えている

もう1度言う 『全裸の男が』だ

ゆかり

あのー……っ、

ゆかり

誰……?

……あっ!!

ゆかり!!

ギュッ!!

ゆかり

きゃっ!?

心配したんだよ!!

ゆかりが死ぬなんて言い出すから……

僕、いてもたってもいられなくって!!

ゆかり

ちょっと、離れてよ……っ!!

読者の皆さん、助けてください 私、何故か今全裸の男に抱きつかれています

ゆかり

てか、質問に答えてよ!

ゆかり

誰なのよあんた!!

ゆかり……、僕がわからないの?

僕だよっ
ちゃっぴーだよ!!

ゆかり

……は?

ゆかり

ちゃっぴー…………??

ゆかり

…………!!

ゆかり

ふざけないで!!

ゆかり

ちゃっぴーは、私の1番大切な……っ!!

世界で1番大切な…… 『ぬいぐるみ』……

私が唯一信頼出来る、 大好きな、大好きなお友達

ゆかり

人間なんかと一緒にしないで……っ!!

??
ゆかりは人間じゃないの?

ゆかり

人間だけど……っ
そうじゃなくて……

ゆかり

…………

ゆかり

……そうよ、
私は人間なの

ゆかり

世界で1番大っ嫌いな人間なの……

ゆかり

だから死にたかった……

…………

ゆかり

……のに、
どっからあんたは入ってきたのよ!!

ゆかり

てかなんで全裸!?
私の邪魔しないで!!

だから、僕はちゃっぴーなんだよ

ベッドの上でずっとゆかりを見てたんだ

そしたらゆかりが死のうとしてたから……
死んじゃやだってずっと叫んでたら……

いつの間にか体が動いてたんだっ!

ゆかり

……はぁっ!?

ゆかり

そんな夢みたいな話あるわけないじゃない!!

しかし、ベッドの方を見てみると そこにはいつもあるはずのちゃっぴーが無かった

僕も信じられないんだ!

いつも動きたくても喋りたくても
何も出来なかった僕が、
動けるようになるなんて……

……だから僕は、
こうしてゆかりと話せるようになって嬉しい……

ゆかり

……っ

ゆかり

そっか!!

ゆかり

これはきっと夢ね!

ゆかり

1回寝れば夢も覚めるわよ!!

ゆかり

っさ、寝よ〜っと

私は一呼吸してから ゆっくりベッドに入って そっと目を閉じた……

そしてゆっくり目を開ければ、 ほら…………

やあゆかりっ

起きるの早かったね!!

ゆかり

っ、ぎゃあああ!!!!

ゆかり

なんであんた私と同じベッドで寝てるのよ!!

それは、だって僕いつもゆかりと寝てるし……

ゆかり

私はあんたなんて知らない!

ゆかり

私はいつも、
ぬいぐるみのちゃっぴーと一緒に寝てたの!

ゆかり

人間のあんたと寝てた訳じゃない!!

ゆかり

てか夢じゃない!
夢じゃなかったっ!!

ゆかり

何よこれー!!

ゆかり……落ち着いてよ……

ゆかり

落ち着ける訳ないじゃない!!

ゆかり

大体私は……っ

ゆかり

…………

……そうだ。 私、死のうとしてたんだ。

何、やってたんだろう

本来なら、 不審者がいようが何が起きようが 関係ないじゃない

どうせ、死ぬんだもの

私は無言でロープを手に取る

今度こそ、死ぬんだ

もう誰にも邪魔なんか……

やめてよ!!

なんで死のうとするの!?

いじめられてたの?
お金が無いの?

……僕じゃ、ダメなの……?

ゆかり

……私はぬいぐるみだから好きだった

ゆかり

ぬいぐるみじゃないちゃっぴーなんて、
ちゃっぴーじゃない!!

…………

目の前の男は黙り込んだ

もしかして私、言い過ぎちゃったかな…… と思えてきたその時、

この男は言ったのだ

なら、僕と1日だけ生きよう!

1日だけでいいから!

僕が君を幸せにしてみせるよっ!

ゆかり

!!……っ

正直、この男に何が出来るんだ……と 少しだけ、思った

だけど、 その男の笑顔や言い方はとても優しくて……

私がちゃっぴーに抱いていたような 穏やかな気持ちになれるような気がした

ゆかり

1日、だけなら……

『信用してみてもいいかな』って ちょっとだけ、思えたんだ

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