過去は振り返らないって決めたのに＿。

子供組　(3)

そう呟きながら、 俺はクローゼットから 新しい制服を取り出す。

新しい制服はしわが一切なく、 とても綺麗に保管が出来たようだった。

俺は黙って制服の袖に腕を通す。 そして、鏡を見ながら身だしなみを整えた。

朝ご飯は食べないと いつもあの2人に怒られるのだが、 今日ぐらいは勘弁してほしいと思う。 食欲がないのだから。

そして俺は、 返事が返ってこない部屋を背に あいさつをして外へ出た。

…俺も、そろそろ 大人にならなくちゃな。

俺はそう思い、 思い切って気持ちを切り替えてみた。

いつの間にか正門に着いてしまっていた。 正門には入学式の看板が建てられ、 何人もの生徒が保護者と共に 写真撮影を行っている。

俺は、2人の会話に冷静に応えていたが 実はとてつもなく不安だった。

また虐められるんじゃないか…と。

遂には2人も俺を裏切って、 離れていくのではないか…と。

…でも、俺が2人を信じなきゃ。 俺が信じなくてどうする…

俺はそう思い、 2人を追いかけるようにして その場を去った。

俺も付いて行かなきゃ。 でも、すぐにはクラスに入れないから 深呼吸を1回置いて入った。

こんな毎日が 続くといいのにな…

Next　♡300