私はあの夏を決して忘れることはない
あの男の子も⋯
夏休み
響希
はぁ,暑いよぉ
響希母
ゴロゴロしてるからよ
響希母
せっかくおばあちゃん家に来たんだから
響希母
裏山とか涼しいとこ行ってこれば?
響希
遠いんだもん
響希母
⋯ (怒)
響希母
じゃあ,買い物頼まれてくれる?
響希母
そのついでに行ってこれば?
響希
⋯ はーい
響希
ふー
響希
ここが裏山の入口だっけ
響希
いかにも虫が大量にいそう
響希
まぁいいや,涼しそうだし
ガサガサ
10分後
響希
どうしよ⋯
響希
迷っちゃった
サァァ(風音)
響希
何,急に風が⋯
響希
!?
響希
(あれって,男の子?)
響希
ねえ!
男の子
?
男の子
誰?
響希
えっと,私すぐそこ?の家に遊びに来てるんだけど
響希
この裏山に涼みに来て迷っちゃって
男の子
じゃあ案内するよ
男の子
着いてきて
ガサガサ
響希
ありがとう,えぇっと
男の子
僕の名前は然
然
ここら辺に住んでるんだ
響希
ここら辺って⋯
響希
(ここ,裏山なんですけど?)
チリ·····ン
響希
(風鈴?)
チリンチリーン
響希
ねえ,然君の家って風鈴飾ってる?
然
なんで?
響希
今風鈴の音が聞こえたから
響希
家が近くなのかなって
然
⋯⋯。
響希
然君?
然
(;・ω・)ハッ!
然
うん,そうそう
然
ほら,ここ真っ直ぐ行けば家に着くと思うよ
響希
ほんとにありがとう
然
いいよ,迷う人多いし
然
じゃあね
フワ⋯
響希
(なんだろう⋯)
響希
とても懐かしい香り