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僕は " 愛 " が嫌いだ。
だって、期待させてきて落とす
危険な刃物だから。
母
TH
母からの暴力は日常茶飯事。
母
でも、時には愛を囁いてくる。
TH
今までの暴力なんて忘れちゃうぐらい、その " 愛 " は僕を溶かす。
母は毎回違う男を連れてきて
その度にどれだけ寒くても外に追い出してくるけれど
たった少しの " 愛 " で全部忘れちゃうんだから、危険なものだ。
まぁその " 愛 " も直ぐに無くなってしまうんだけどね。
それが怖くて怖くて、嫌で嫌で仕方がないんだ。
──そんな僕は、学校でも嫌われ者だった。
Mob
Mob
Mob
TH
見ての通り、周りは僕のことを不良だと思っているらしい。
原因は頬や腕の怪我。
僕が他の生徒と喧嘩してできた傷だと思い込んでいるんだろう。
僕が暴力を受けているなんて、きっと誰も考えていない。
ザワザワ………
ザワザワ……
TH
今日の教室はやけに騒がしい。
Mob
Mob
Mob
Mob
ああ、転校生。
だからこんなに騒がしいのか。
先生
先生
ガラガラッと扉を開けて入ってくる男。
HK
外国っぽい整った顔立ちに、スラッと目立つ高身長。
クラスメイトは全員 転校生に釘付けだった。
先生
HK
TH
僕の隣の席じゃん。
HK
緊張しているのが見て取れる。
TH
軽く会釈だけすると、ヒュニンさんは目を丸くした。
きっと会釈だけで挨拶を済ませたことに驚いているのだろう。
…期待されてから嫌われるより、最初から嫌われてた方がマシだろ。
先生
フッと窓の外を見る。
今日は凄く晴天だ。見てて気分がいい。
日差しもよくてポカポカする。
それらはボーッとするには十分な材料だった。
先生
ああ、やっと終わったのか。
HK
TH
なんで?
あんな素っ気ない態度とったのに
なんで話しかけてくるんだろう。
HK
TH
TH
HK
TH
HK
僕と話したいなんて物好きだね。
後ろに君と話したくてウズウズしてる女子達がいるって言うのに
僕を優先するだなんて。
ガラガラッ…
BM
HK
HK
BM
なに、この人…
お人形さんみたいに繊細で綺麗な顔してるのに、
それに似つかわしくないうるささ。
BM
HK
…僕?
BM
TH
BM
BM
TH
今なんて言った?
BM
急に何を…
HK
BM
TH
TH
BM
BM
TH
TH
“ 静か ” が欲しい。
…あばよくば " 嫌って欲しい " 。
僕に対して期待して欲しくない。
BM
BM
HK
ズキッ。
痛い。
もう慣れているのに。
僕は
いつまで経っても大人になれない。