守ってくれたのは

～部活～

最近ずっとこんな感じだ。 日に日に先輩たちも僕が悪いみたいな雰囲気出してるし。

僕は今井さんとあまり関わらないようにした。 でも向こうは僕を敵にしたいみたいで…

～午後練前～

～～。～～～～？

日向が僕に気づき僕の名前を出すと そこに集まっていた人達の視線が 一気に僕に向いた

一体僕が何をしたって言うんだ。この場をどうするべきか考えていると、奥で嘘泣きをしている今井さんがニヤリとこちらを向いた。

僕が諦めかけてた時、王様が口を開いてくれた

チャンスと思って 口を開きかけたその時

そう言うと、 「そうだな～」「始めるか～」 とみんな準備をし始めた

とりあえずそのまま部活を始め、ミーティングが終わって解散の頃、今井さんに話をつけようと近づいた

けれど

そう言われた瞬間肝が冷えた

なぜなら

部活のみんながまだいるところで言われたからだ

この前は不幸中の幸いでその場にいる人しか知らなかった。 でも一気にどん底に下がった。

大地さんの一言でこの件は保留になった。

～合宿当日(到着)～

好きだな

王様と日向が言い合って、それを山口と笑って…そんな何気ない日常が僕は改めて好きだなと思った。

相変わらず煽り口調の黒尾さん。 今更だが、僕は黒尾さんに惹かれている。

ちなみにこのことは赤葦さんにだけ話している。

一度バレーについて話したら真剣に向き合ってくれて、相談に乗ってくれて、惹かれてるって言ったけど、きっともっとすごく大きいものだと思う。

だからこそ、

今井さんがいる間は合宿なんてやりたくなかった。 みんなと同じように僕を軽蔑して欲しくない。

その言葉で胸が痛くなる まるで刃物で何回も刺されてるみたいに。

それに加え、今井さんが黒尾さんを狙っていることがわかり、また僕を敵にしようとするのかと思うと目の前が真っ暗になって仕方ない。

ｿﾞﾛｿﾞﾛ

びっくりと同時にその心配している目が軽蔑に変わるのかと思うとどうにも涙が出そうになる

むかつく

笑いに交えてボディタッチをする今井さん。

これが嫉妬というやつか、今井さんへの嫌悪なのか、僕は黒尾さんを呼んだ。

今井さんの触れていた腕がふりほどけて、黒尾さんが僕のところに来てくれた

その声と同時に抱きついてくる黒尾さん。素直になれない僕は、力を弱めて黒尾さんを引き剥がそうとする。