ヒール。〚完結〛

正直、もうみんなと顔を合わせたくなかった。

今はグチャグチャに見えるけど、

話をしたくない。

人間関係に疲れを感じた。

多分、そろそろ昼の時間が来る。

でも俺は食堂へは行かない。

みんなと話してると

罪悪感を感じずにはいられない。

俺はそんなことを考えながら

切ったところを手当てした。

傷の手当ては慣れてる。

一般兵も、結構怪我をするから

幹部の俺が怪我の手当ての方法を

ちゃんと覚えて、手当てをしなきゃならない。

基本、ここの仕事は監視だけ。

怪しい人物を見つけたら

警戒をしなければならない。

その怪しい人物が

「　今から行くよー　」

なんて、予告してはくれないから

常に気を張らなければ

前みたいに、敷地内に入られる。

最近、シャオロンの様子がおかしい。

なんか……空元気な感じ。

普段は馬鹿にしたりしてくる。

けど、ちゃんと仲間思いだ。

でも助けられたはずの誰かが傷ついたり

瀕死状態に陥ってしまうと

そのことを暫く引きずる。

最近は悩みがある。

シャオロンの様子がおかしすぎる。

ショッピ君が言ってたことは

ほとんど正しいと思う。

大先生の言ってたことが本当なら

シャオロンはそういう性格だ。

ベッドに寝転がって

虚空を見つめては

ロボロの事、あの時のことを思い返した。

また、自分を責め続けた。

なんでもっと早く気づかなかったとか。

そんなことばっかりを。

なんて言葉は

みんなに言えるはず無かった。

落ち込んで、助けを求める

自分の情けなさ、ダサい姿を

みんなに見せたくなかった。

「　　　　　　　　　　　　　　 あいつが死ぬのは 　　　お前のせいだ。 　　　　　　　　　　　　　　　」

今1番思い出したくなかった言葉。

死しても尚、俺を縛り付けてくる言葉。

敵兵の思うがまま

俺はこの言葉に縛られてる。

𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩　♡500