処刑終了後 私達は各自一旦自室に戻る事にして私も自室でベッドに座っていた。
夏雨 切梛
(日野出の事は勿論許してないわ。でも、このゲームの主催者はもっと許せない。)
夏雨 切梛
…主催者は…誰?
思い当たる節が見つからない。
でも、何か引っかかる部分がある。
夏雨 切梛
参加者はみんな学生で私が知っていたのは棚谷だけ。
そう思いながら最後に樹玖代ちゃんが持っていた本を手に取り読み始めた。
でも、頭の中では思考が廻っている。
ページを読み進めると本の栞のような物がパラッと落ちる。
夏雨 切梛
あら、何かしら。
紅葉色のカードが落ちていた。
夏雨 切梛
…樹玖代ちゃんのメッセージ?
秋風 樹玖代
切梛先輩へ
もしかしたら今日あたしは殺されるかもしれない。
もしかしたら今日あたしは殺されるかもしれない。
夏雨 切梛
樹玖代ちゃんは…殺される事を分かっていた?
秋風 樹玖代
確信はないけど、胸騒ぎがするの。
さっきライナーで日野出さんに呼ばれたよ。
でも、2人で会おうなんてそんな事を言われたらあたしでも分かっちゃうよ。
さっきライナーで日野出さんに呼ばれたよ。
でも、2人で会おうなんてそんな事を言われたらあたしでも分かっちゃうよ。
秋風 樹玖代
でも、確かめたいんです。
本当に彼が暗殺者なのか。
それで暗殺を止めたいんです。
本当に彼が暗殺者なのか。
それで暗殺を止めたいんです。
秋風 樹玖代
正直あたしも怖いんです。
でも、誰にも死んで欲しくないから。
あたしが殺されるかもって分かってるけど止めるなら行動するしかないから。
でも、誰にも死んで欲しくないから。
あたしが殺されるかもって分かってるけど止めるなら行動するしかないから。
秋風 樹玖代
切梛先輩は臆病な所があるけどでも、こんな事知ったら絶対に私を止めるから。
でも、そしたらあたしじゃなくて切梛先輩とかが殺されちゃうかもしれない。
でも、そしたらあたしじゃなくて切梛先輩とかが殺されちゃうかもしれない。
秋風 樹玖代
そんなの絶対に嫌だから。
それにあたし何でこのゲームに参加させられたのか分かってしまったんです。
それにあたし何でこのゲームに参加させられたのか分かってしまったんです。
秋風 樹玖代
どちらにしろあたしは今回死んでしまうかもしれないなって分かっちゃったよ。
もう間違ったりしないよ。
もう間違ったりしないよ。
秋風 樹玖代
切梛先輩、本ありがとうございました。
本の話が出来て嬉しかった。
後、隠してた事があるので先に謝ります。ごめんなさい。
本の話が出来て嬉しかった。
後、隠してた事があるので先に謝ります。ごめんなさい。
秋風 樹玖代
本当は切梛先輩の事をこのゲームに参加する前から知ってたよ。
図書館で本を読む姿がとても凛としていて好きだったから。
図書館で本を読む姿がとても凛としていて好きだったから。
秋風 樹玖代
だから、このゲームに参加させられた事を気づいて欲しい。
そして、ゲームを終わらせて。
そして、ゲームを終わらせて。
夏雨 切梛
樹玖代ちゃん…私の事知ってたのね
秋風 樹玖代
このゲームはまだ終わってない。
夏雨 切梛
ゲームは…終わって…ない?
するとタイミングよく放送がなる。
暗殺ゲームは再開します。 暗殺者は精々自分が暗殺者だとバレないようにして下さいね?
暗殺される人も精々殺されないように頑張って下さいね?
夏雨 切梛
何ですって!?
あぁ、今回は前回とは違い暗殺される側には暗殺者から予告状が届くようになっています。
どうです?面白いでしょ?
夏雨 切梛
とんだ悪趣味ね。
ドアの後ろからノックが聞こえる。 急いでドアを開けるとドアの後ろに黒い縁どりの封筒が貼っつけられていた。
夏雨 切梛
…私って訳ね。
暗殺される側が。
暗殺される側が。
夏雨 切梛
上等よ。
もうこんなのに負けたりなんかしない。絶対に暗殺を止めてみせるわ。
もうこんなのに負けたりなんかしない。絶対に暗殺を止めてみせるわ。
今夜アナタの命を頂戴します。 夏雨様
夏雨 切梛
御丁寧な事ね。
もう怯えたりなんかしないわ。
もう怯えたりなんかしないわ。
夏雨は机の引き出しにあった銃に催眠弾を仕込んでポケットに入れて部屋を出た。