藤野 心希(ふじの ここね)
あの……本当に良いんですか?
浅葱 蒼(あさぎ そう)
うん。
だって、まだ残りの薬草見つかってないんでしょ?
だって、まだ残りの薬草見つかってないんでしょ?
藤野 心希(ふじの ここね)
そ、それはそうですけど……。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
俺も少しここに用があるから、ね?
藤野 心希(ふじの ここね)
では……お言葉に甘えて…。
暁 蓮(あかつき れん)
(さすが、って感じだな。)
暁 蓮(あかつき れん)
(でも、ここからどうするんだ?)
藤野 心希(ふじの ここね)
あの……あなたの言っていた『用』、とは一体何だったんですか?
暁 蓮(あかつき れん)
(お、早速…。)
浅葱 蒼(あさぎ そう)
う~ん、そうだなぁ……。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
浅葱 蒼(あさぎ そう)
大事な用事……だよ。
藤野 心希(ふじの ここね)
大事な用事?
浅葱 蒼(あさぎ そう)
俺、ここの調査を任されていたんだ。本家からね。
藤野 心希(ふじの ここね)
『本家』?
あなたのお家はどこか偉い所のお家だったのですか?
あなたのお家はどこか偉い所のお家だったのですか?
浅葱 蒼(あさぎ そう)
うん……。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
君達は、『鬼』という存在を信じる?
藤野 心希(ふじの ここね)
…信じます。
暁 蓮(あかつき れん)
…俺も。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
…そうか。なら話は早いね。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
俺の家は、鬼を狩る『鬼殺隊』の名家なんだ。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
男達は皆5歳から最高10歳までには鬼殺隊に入るための鍛錬を始める。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
女性達は…それぞれだった。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
殆どは、家に一生尽くす事を選んでいたけれど……。
暁 蓮(あかつき れん)
(と、いうことは、少なからず鬼殺隊を選ぶ奴も居たって事だな。)
浅葱 蒼(あさぎ そう)
浅葱 蒼(あさぎ そう)
さっき言ったように、男達は全員鬼殺隊に入らなければ許されない。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
だから俺も、7歳から鍛錬を開始した。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
だけど俺は落ちこぼれだった。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
何をやっても駄目だった。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
それでも何とか最終選別を抜けた。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
でも……その最終選別でも、殆どは他の人に助けられてようやく抜けられたようなものだった。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
中でも、とても強い人がいたんだ。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
自分の危険を冒してまで他の選別者を助けに行っていた。
藤野 心希(ふじの ここね)
藤野 心希(ふじの ここね)
その人は、どんな容姿だったんですか。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
え?
藤野 心希(ふじの ここね)
その人は、どんな容姿だったのかと聞いているんです。
暁 蓮(あかつき れん)
(…心希…?)
浅葱 蒼(あさぎ そう)
あ、えっと
浅葱 蒼(あさぎ そう)
襟足が長くて、前髪が左目にかかってて……
浅葱 蒼(あさぎ そう)
あっ!髪の色がちょうど君と同じだよ!
浅葱 蒼(あさぎ そう)
もしかして知り合いとか?
藤野 心希(ふじの ここね)
藤野 心希(ふじの ここね)
…まぁ、そんな感じです。
浅葱 蒼(あさぎ そう)
そっか!彼は選別が終わるとすぐにどこかへ行ってしまったけれど
浅葱 蒼(あさぎ そう)
きっと会えるといいね!
藤野 心希(ふじの ここね)
そう……ですね。






