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西空ともり

……何故

東雲ザンセイ

お前が!

東雲ザンセイ

お前が殺ったのか!?

東雲ザンセイ

どーなんだよ!!

怒りのまま、ザンセイは男の肩を掴む。

対するトキは、座ったまま動かない。

逢魔トキ

離せよ……

逢魔トキ

離せよ……!

東雲ザンセイ

離すかよ、クソ野郎!

吉森さよ

ちょ、ちょっとザンセイ……

吉森さよ

落ち着いて……ね?

西空ともり

何故何故何故

東雲ザンセイ

認めろよ!

東雲ザンセイ

そして謝れ!

東雲ザンセイ

お前が……

東雲ザンセイ

お前が殺ったんだろ!!

逢魔トキ

…………

さよの声は聞こえていないようだった。

180センチはあるザンセイと、平均的な身長で体格をしたトキでは、筋力差は明らか。

これ以上発展すれば、どれほど悲惨な事が起こるかは目に見えている。

東雲ザンセイ

無視してんじゃねえ!

逢魔トキ

……ボクが

東雲ザンセイ

ああ?

西空ともり

何故何故何故何故何故

逢魔トキ

ボクが殺ったのかな……

東雲ザンセイ

……なんだそれ

東雲ザンセイ

なんだよそれ!!

東雲ザンセイ

テメェが……!

東雲ザンセイ

自分に聞け!!

吉森さよ

ザンセイ……

吉森さよ

だめぇぇ!!

西空ともり

何故何故何故何故何故

東雲ザンセイ

おら、どうした!

東雲ザンセイ

言ってみろよ!

東雲ザンセイ

ボクが殺りましたってよお!

吉森さよ

いやぁぁぁあ!!

西空ともり

何故何故何故何故何故

悲鳴が響いた。

それに掻き消されたのは、怒りのままに力を振るう殴打の音。

教室には血が散り、その度悲鳴も大きくなる。

そんな混沌の中、ともりは全てに動じはしなかった。

彼女の脳内にあったのは、ただ一つ。

何故、親友は死んだのか、という終わるはずもない思考だけだった。

――少し前――

先生

昨日の夕方

先生

春風うすづくが、屋上から飛び降りて

先生

死んだ

先生

自殺だ

逢魔トキ

……

東雲ザンセイ

……は?

吉森さよ

……うそ

西空ともり

…………

西空ともり

……違う!

西空ともり

違う!

西空ともり

自殺なんかじゃない!

西空ともり

すーちゃんは……

西空ともり

すーちゃんは……!

先生

西空ともり、落ち着きなさい

先生

きっと気が動転しているんだ

先生

あれは自殺だよ

西空ともり

違う!

西空ともり

すーちゃんは……【夕焼け】に!

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

夕焼けに殺される

春風うすづく

春風うすづく

そう、違うよ(笑)

春風うすづく

だってただの自殺だもん

春風うすづく

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

西空ともり

……な、なんで!?

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

先生

うすづくが死んだ

先生

自殺だ

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

春風うすづく

自殺

 

 

西空ともり

先生ほら!

西空ともり

すーちゃんが死ぬ前に

西空ともり

私にメッセージを……!

先生

…………

先生

西空ともり、何のつもりだ

先生

クラスメイトの死に対し

先生

そういった事実とは違う発言は失礼だぞ

西空ともり

……え、嘘

西空ともり

……なんで

西空ともり

……なんで!

西空ともり

メッセージが……

西空ともり

消えて……

先生

いいか?

先生

自殺も一つの決断なんだ

先生

すぐには無理でも、いつかは

先生

その気持ちを尊重できる大人になってくれ

西空ともり

……何故

西空ともり

何故何故何故何故

東雲ザンセイ

ほら、どうした!

東雲ザンセイ

言ってみろよ!

東雲ザンセイ

お前が……殺ったんだろ!

逢魔トキ

……

吉森さよ

いや!

吉森さよ

もうやめてぇぇ!

悲鳴を超える程の、何かが轟いた。

トキが吹き飛び、いくつかの机が倒れた音だ。

角でも打ったのか、その額を赤い液が流れていて、

教室全体が狂気的にも鉄臭い。

逢魔トキ

…………

逢魔トキ

……ボクが殺した

逢魔トキ

……ボクが殺した!

彼は二度、そう静かに呟く。

そのたった一文の繰り返しが、

不思議と皆を落ち着かせた。

東雲ザンセイ

……

吉森さよ

……

西空ともり

……

彼らの瞳にあるのは何か。

追懐か、不快か、後悔か。

とにかく、怒りを忘れていた事だけは確かだった。

そう、まだ彼女――春風うすづくの死を感じられていなかった彼らは、

その犯人を知る事で、ようやくそれを覚えた。

西空ともり

すーちゃんが……

西空ともり

死んだ……?

逢魔トキ

……ぷっ

逢魔トキ

わはははははっ!

逢魔トキ

ははははははっ!

逢魔トキ

ははははははっ!

逢魔トキ

ははははははっ!

トキは血だらけのまま、声高らかに笑った。

それは既に唇のところまで流れていたので、

そうするだけで、口に血が入ってくるようだ。

笑いながらも、喉の唸る瞬間が幾度かある。

東雲ザンセイ

……何、笑ってんだ?

吉森さよ

最低……!

吉森さよ

アンタ最低よ!

吉森さよ

人を……

吉森さよ

人を殺しておいて!

怒るクラスメイトらを見上げながら、彼は語る。

逢魔トキ

……もう、無駄なんだよ

空気が変わった。

熱気と呼ぼうか、冷気と呼ぼうか。

肌を焼き、凍てつく風が吹いていた。

きっと人はそれを狂気と呼ぶのだろう。

逢魔トキ

殺したのは確かにボクなんだろうけど!

逢魔トキ

……それを選択する権利はボクに無い

西空ともり

……何を、言っているの

逢魔トキ

知ってるか?

逢魔トキ

UFOが一番見られる時間は、夕方なんだ

逢魔トキ

なんでも、夕焼けの状態は、そういった勘違い……

逢魔トキ

UFOに見える現象が起こりやすいらしい

東雲ザンセイ

テメェふざけんじゃ……!

逢魔トキ

ボクには宇宙人が憑いている

東雲ザンセイ

……!

吉森さよ

……!

西空ともり

……!

逢魔トキ

どうやらボクと関わった人間を殺していくらしい

逢魔トキ

夕方に

逢魔トキ

宇宙人にも都合が良いんだろうね

逢魔トキ

その時間帯っていうのは

逢魔トキ

ボクらが勘違い、と思ってくれるから

逢魔トキ

……

逢魔トキ

たぶん今日も人が死ぬ

逢魔トキ

きっと死ぬ

逢魔トキ

まあ、せいぜい頑張れよ

トキは「痛た」と呟きながら、立ち上がった。

歯をぎしる三人を通り過ぎた。

そして、ちょうどそこで、彼の意識は途絶えた。

倒れた身体は、床にぶつかる前に腕で支えられた。

そこには人が立っていた。

先生

…………

吉森さよ

……先生

先生

……これは何事かな

先生

東雲ザンセイ、

先生

西空ともり、

先生

吉森さよ

先生

正当でない暴力は【決まり】で禁止されているよね

東雲ザンセイ

……これは、違うんだ!

東雲ザンセイ

ソイツが……!

西空ともり

すーちゃんを……!

先生

三人とも、来なさい

吉森さよ

……嫌

先生

来なさい

吉森さよ

嫌!

先生

【来なさい】

吉森さよ

…………

吉森さよ

……はい

階段を降り、地下の秘密通路を歩く。

先生

……わかっているね?

先生

【彼ら】を刺激してはいけない

 

不死蚯蚓、快楽蜥蜴、嘔吐蛙、分離蛸。

足吊り烏、結合熊。

手首蝶、消滅鰻、孤独蛸。

射精蛇、結核虎、痙攣狸、窒息猿、孤独蛸。

食用猫、妊娠豚、妊娠鰐、妊娠蟻、孤独蛸。

正義駱駝、孤独蛸。

苦痛雉、アバラ獅子、圧縮鯨、絶望蛍、絶望犬、孤独蛸。

安楽蛸。

落下兎、

西空ともり

…………

東雲ザンセイ

…………

吉森さよ

…………

先生

さあ、着いたよ

【彼ら】の収容された部屋の横を通り過ぎると、先生が言った。

皆に混乱は無かった。

というよりも、この時は意識そのものが無かった。

先生

じゃあ、入ろうか

生徒らはそれに従い、極当然のように自ら部屋に入る。

全員が、別々の部屋に。

カチャ

西空ともり

あれ

西空ともり

ここは……

鍵の閉まる音で目を覚ました。

左右上下、どこを見渡しても何も無い。

ザラザラとした何かの箱。

正確な広さはわからないが、だいたい3メートル×3メートルほどだろうか。

床全体には、水か何かかと思われる液体が張っていて、ぬるい。

粘度があり、時間経過で固まってしまいそうだ。

刺激的で泥酔的な、独特の香りがする。

西空ともり

ああ、そうだ私

西空ともり

【決まり】を守れなかったから……

西空ともり

じゃあ、ここは

西空ともり

【教育室】

西空ともり

あとは何が起こるかだけど……

「ともり!」

西空ともり

……

「ともり!」

「ねー、ともりったらー!」

「返事してよー!」

西空ともり

……嘘よ

春風うすづく

ねえ、ともり?

春風うすづく

返事、してよ。

夕焼けに殺される

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