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※女子部室で話すことに

頭、痛いよな

そう言って北さんは話を切り出した

凛久

え、あ、まぁ…?

凛久

今はそんなに痛くないですけど……

そうか?

凛久

はい

なんでこうなったか、話せるか?

転んだわけや、ないんやろ

北さんは表情を変えずにまっすぐ私のことを見て聞いてきた

多分、この目からは逃げられない、そう思った

凛久

……はい

じゃあ、聞かせてくれ

その顔は真剣で、ちゃんと話さなきゃって思った

だから、私は思い出せる範囲の全てのことを北さんに話し始めた

凛久

昨日、手紙が部室の私のロッカーに入ってたんです

(あの落としてった紙のことか……)

凛久

そこに、今日の放課後3階の空き教室に来て欲しいって書かれてたので教室に行ったんです

おう

凛久

そしたら、知らない女の人が複数人いて、確か3、4人……

凛久

内容は、最近双子と距離が近いとか、なんでマネージャーやってんだとか

凛久

そう言う感じのことを言われたんで、マネージャーやってるから距離が近いのは当たり前だし私は誘われたから入っただけだと言ったんです

おぅ、

凛久

そしたら、急に暴力を始めてきて

私がそう言った途端、北さんの顔が一瞬だけ歪んだのがわかった

………

凛久

……最初の方は割と避けてたんですけど

凛久

人数が多すぎて、後ろを取られちゃって

凛久

椅子でぶん殴られてしまいました…

(なんでこんなに平気で言えとるん…)

(普通泣くようなことやないのか…?)

凛久

ってだけです

そうか…話してくれてありがとう

凛久

いえ、

そんで、ごめんな、凛久……

何故かそうやって謝られた

悲しそうな顔をして、北さんは私に頭を下げた

それが、私には理解ができなかった

凛久

え、え?!

凛久

なんで、北さんが謝ってるんですか?

凛久

謝らないでくださいっ!

バレー部に入ってるってだけで、頭から出血するような怪我を負ったんや

俺らバレー部にも責任はある

凛久

え、ないですよ

凛久

悪いのは全部あいつらです!

凛久

しかも、マネージャーやるかどうかは結局は私の判断です

凛久

バレー部の人は何一つ悪くありません

私は否定した

北さんの言ってることは間違ってると強く思ったから

…凛久は優しいなぁ、

凛久

そんなことありませんよ、普通です

凛久

しかも、こうなることはだいたい予想ついてたと言うか…

凛久

流石に椅子投げられるまでは考えてませんでしたけど、

もともと、角名が双子は人気があるって転校初日から教えてきていたこともあり

なんとなく、反感を買うのはわかってはいた

凛久は、マネージャー続けてくれるん?

この先こう言うことがないとは限らんよ?

北さんは確かめるかのように私に問いた

でも、私の中ではそんなこと無論だった

凛久

もちろん続けますよ

凛久

私、こんなちっぽけな傷でやめてしまうよりも

凛久

バレー部のみんなといる時間の方が何倍も好きなんで!

……!!

北さんは一瞬驚いたような顔をしたけどすぐに大人な優しい笑顔に変わった

そうか、嬉しいわ

今回の事は学校に言うか?

凛久

いや、大丈夫です

本当にええんか?

凛久

はい

凛久

まぁ、また次やってきたら考えます

そうか、今回みたいなことがあったら絶対に言うんやで?

凛久

はい!

良い返事や

親御さんにもちゃんと言うんやで?

凛久

、わかりました

あと、今日はマネージャーの仕事せんでええからな

凛久

え?いや、やりますよ

凛久

私元気ですし

いや、保健室の先生も安静にって言うてたやろ?

今日はちゃんと休み

凛久

はい、

どうする?見学か、帰るか

凛久

見学がいいです

わかった、じゃあ、見といてな

あと、頭包帯巻いとるし嫌でも部員に何があったか聞かれると思う

でも、そん時はちゃんと本当のこと言い

凛久

え…でも……

凛久

(流石に言うのはキツくない……?)

ええんや、

言っておけば、あいつらは次こう言うことがないように凛久を守ってくれるから

その時の北さんの顔は、なぜか誇らしげに見えた

凛久

そう、なんですかね?

おう

凛久

わ、わかりました

じゃあ、体育館戻ろか

凛久

はい

そうして、私と北さんは体育館へと向かった

あっ!

北さんが、帰って来たぁぁぁあ!!!

・・・・・

おい、誰か突っ込め!!

角名

普通にめんどい

だるい、そんでおもんないで

銀島

俺いつも突っ込んでないし…

アラン

あ、忘れとった

赤木

ハハハ〜w

アラン君しっかりしてや!?

アラン

すまんっ!

アラン

って、俺はツッコミ役じゃないやんで?!

ツッコむと言ったらアランくんやろ?!これ方程式やから!テストに出ますぅ!

アラン

なんやそれ!

角名

侑方程式解けるの?笑

解けへんよ?

赤木

堂々と言うんやないで、中学生の勉強やからな?笑

遅れてすまんな

アラン

いや〜、お前が何か思い出したかのように体育館飛び出してった時は驚いたわ

アラン

久々に見たわ、北が焦ってるところ 笑

悪いな、急用やったから

アラン

いや、ええんやけどな

赤木

結局、北はどこに行っとったん?

凛久のところに行ってた

角名

は……?

え……?

イヤイヤながら、北さんの後ろに隠れていた私はそーっとみんなの前に出た

はっ?!

えっ?

アラン

は????

角名

ちょ、え?

赤木

んえ?

銀島

は??

みんなが同時に拍子抜け多様な声を上げた

凛久

(う〜、気まずっ!)

おま、り、凛久?!

その頭、どうしたん!?

角名

何があったの?

一瞬にして部員たちに囲まれてしまった

凛久

これは、えっと……

凛久

事故…?

じゃないやろ、時間の間違いや

アラン

え、大丈夫なん?頭に包帯て…

頭はもう痛ないって言うてた

銀島

え、ほんまに何があったん?痛々しい姿やけど…

凛久

ちょっと、喧嘩してやられた

喧嘩?!頭に包帯巻かれるような喧嘩って、相当やで?!

どんな喧嘩やねん、リンチでもされたんか?!

喧嘩というより、一方的やろ

角名

一方的…?

凛久

いやでも、、、

赤木

ちょ、もう北が説明した方が早いんちゃう?

アラン

せやな

〜北さん説明中〜

ってことがあったん

最悪やな女ども!これだから嫌いなんや!!

椅子ぶん投げるとか、俺らよりも頭悪いんちゃう?

アラン

やばいやつもおるんやなぁ…

アラン

まぁ、1番は凛久が大事に至らなかったことやな

赤木

せやな、凛久、痛かったやろ?

凛久

当てられた時は、それなりに痛かったです

凛久

でも、今は全然大丈夫なんで

銀島

許せへん、その女達!

角名

…これからは、俺たちが凛久の事守るから

静かだけど、響く声で角名がそう言った

それに続くかのように2年sが続いた

そうやで!

なんかあったらすぐ呼んでや

変な嘘もつくな!

銀島

同じ学年だし、何かあったらすぐ行くで!

凛久

……!

凛久

ありがと…

凛久

(なんだかんだで、バレーボール部いい人ばっかり……)

凛久

(あぁ、あったかいな、ここは…)

心に光が灯ったように温かく感じた

私、今幸せを感じてるんだ

その甘い幸せに、自然と笑顔が溢れた

凛久が

角名

笑った?

銀島

赤木

やば

アラン

初めて見たな

凛久

いやいや、私だった笑いますよ

凛久の笑いって鼻で笑ったような小馬鹿にしたような笑いしか見た事なかったし

凛久

あ"?

うわ、一気に笑顔消えた、こわっ

角名

今、なんで笑ったの?

凛久

なんでって…

角名

うん

凛久

うーん、

凛久

私、稲荷崎男子バレー部の皆さんと会えて幸せ者だな…って……思った

そうやって私は小さな声でつぶやいた

稲荷崎のみんな

………!?!?!

稲荷崎のみんな

(あの、ツンデレMAXの凛久がそんなこと言えるようになってる…(感動))

稲荷崎のみんな

俺らもやで!

凛久

嬉しいです…

じゃあ、そろそろ練習開始すんで

稲荷崎のみんな

はーい!

練習開始

凛久

(やっぱり、落ち着いてちゃんとみんなを見るとかっこいいなって思うなぁ…)

凛久

(チーム競技…いいなぁ、私も…)

凛久

(もっと私が、上手く立ち回れてたら…何か、変わってたのかな)

凛久

(いや、もうあれはいいんだって…)

凛久

(今考えても仕方がない…)

凛久

(もう、バスケなんて嫌いになった…)

凛久

(嫌いだ……)

角名

凛久?

いつのまにか目の前に角名が立っていた

凛久

、角名?

角名

どうしたの、暗い顔して

そう言いながら私の顔を覗き込んでくるから少しそっぽを向いた

凛久

別に、

角名

別にって言うならもう少しいい顔してくれない?

凛久

んな無茶言うな

角名

何かあったなら、話してみてよ

凛久

いや急に何

凛久

話すことなんて何もないです

角名

ほんとー?

凛久

本当。バレーボール楽しそうだなーって

角名

それだけ?

凛久

それだけ

角名

本当に?

凛久

本当だけど?

そう言いながら私はそっぽをまた向いた

角名

ねぇ、知ってる?

凛久

角名

諸説あるらしいけどさ、人って嘘をつく時に右上向くらしいよ

そう言われてからすぐに向く方向を変えた

こう言う時ばかり、体って正直だなって思う

角名

もう逃げられないね

そう言って嬉しそうに笑う角名

凛久

……

凛久

羨ましいなって…

気づいたらそう本音がこぼれ落ちていた

角名

…羨ましい?

凛久

……うん

角名

それってさ、

角名

前に言ってたバスケが好きじゃなくなったってやつと関係、あるの?

凛久

まぁ……そんなところ

角名

ふぅーん

凛久

聞いといてなんだよその反応

角名

まぁまぁ

角名

なんで、バスケ好きじゃなくなったの?

なんも躊躇いもなく角名は聞いてくる

凛久

まぁ、色々あったんだよ

凛久

チーム競技って、対人関係難しいから

凛久

ちょっとごちゃごちゃしたんだよね

そうやって適当に流したけど、逃してはくれなかった

角名

「ごちゃごちゃ」ねぇ、

凛久

なに、そんなに気になるわけ?

角名

うん、気になる

凛久

正直ものだな

角名

気になる、教えてよ

凛久

んー、でも今練習中でしょ?

角名

まぁ、確かに

角名

じゃあさ、、

角名

帰り道、一緒に帰ろうよ

凛久

えっ、

凛久

まぁ、いいけど…

思いもよらなかった発言に少し驚いたけど、私はすぐに了承した

角名

よしっ、

角名

じゃあ、北さんには俺から言っておくから

凛久

わかった

少しだけ嬉しそうに笑みを浮かべて角名は練習へと戻っていった

ぬしぱる

タップお疲れ様です!

ぬしぱる

次回は、初めての角名との帰りですね!!ワクワクします!!

ぬしぱる

みなさんは一緒に帰りたいHQキャラはいますか?

ぬしぱる

私は、菅原さんです!話してて絶対に飽きないと思います笑笑

ぬしぱる

よければコメントで教えてください!

ぬしぱる

では、またお会いしましょう!👋

ℕ𝔼𝕏𝕋

稲荷崎バレーボール部の日常とは如何に(修正中)

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コメント

8

ユーザー

コメント失礼します! 待って、男バレの皆んな聖人…??凛久ちゃんの笑った顔ですって!?見たかった…(´・ω・`) 今回も読んでて凄く面白かったです!続きゆっくり待ってますね!

ユーザー

さすが主人公ちゃん可愛いです!スナの素直さてぇてぇです!

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