愛しているよ

不/破の心の中

甲斐/田の心の中

今日も君の寝顔を見て思う。

君は僕無しじゃ生きられないよね？

君は僕のものだよね？

僕は君をこんなにも愛しているのに

何故君はあんな平凡なただの女が好きなの？

僕だったらなんだってしてあげられるのに

君が望むこと全部

君が欲しいもの何でもあげる。

そう、何でも。

例え、僕の命だとしても。

数分後

どうしてだろう

「待って」

たった3文字の言葉も言えなくて

そんな弱い自分も大嫌い

嗚呼、今僕はどんな顔をしてるだろう

ちゃんと笑えてるかな

君に、バレないように

「ばいばい」

そうやって微笑む

そんなこと本当は言いたくもないし考えたくもないけれど

下校時間

不/破さん、先に帰ったのかな

最近、不/破さんおかしい。

最近ぎゅーっ、ってしてあげてないから？

帰ったらしてあげようかな。

あれ、いつもなら

「は/る〜！」

って駆け寄ってくるのに

どうしたんだろう

ぎゅっ

なんで、泣いているの

そんなにぎゅーっ、ってしないのが嫌だったの？

不/破さんはそこまで気にしてなさそうだったけど

なんで、泣いてしまうの

もう君のことなんて諦めたはずなのに

諦めきれないよ

どうしてだろう？

君なら、なんて応えるの？

君のことすべて忘れたいのに

今忘れれそうだったのに

どうして今抱きしめるの？

狡いよね、

またそうやって僕の心を堕としていく

信じられない

まだ君のことが好きな自分も、

すべて曖昧な君も。

またそうやって語りかける

「湊」って呼んでよ

可笑しくさせたのは君でしょ？

また息をするように嘘を吐く

「アニキ」って元気に話しかけてくる君が大好きだった

なのに、今回は大嫌い。

また、他の娘の話

は/るの首絞め

このまま永遠に眠らせて僕のものだって

「その娘」に見せつけたい

僕の方が愛しているのにね

「僕」？

アニキは限界な時にしか人前で"僕"なんて言わない

辛かったの？

寂しかったの？

僕もだよ

今、愛してるって？

やっとわかってくれたの？

嬉しい、

愛しているよ

湊

晴