とうとう黙ってしまったまふまふ

2人の話に全くついていけない

結局俺とまふまふは、 これからどうなるんだ……？

まふまふは、 生まれるべき存在じゃなかった……？

また一瞬だけ、顔を歪ませたまふまふ

こいつの昔……一体何があったんだ？

多分“33条”ってやつは、まふまふが 作る音楽と、それに救われた人達の ことを指してるんだと思う

確かに俺も、まふまふの音楽に 救われたことがあったかもしれない

そう思った直後、まふまふが エイカのことを呼び止めていた

少しだけ、猶予が出来た……？

俺の方を向き直って、 俺の名前を呼んだまふまふ

まふまふに殺されるか、 永遠にまふまふといるか……？

今後も生きられる選択肢は後者

それに、例え天使だったとしても、 まふまふは俺の相方だ

人を救う音楽を作れる“人”に、 殺人なんてしてほしくない

……まぁ、全部建前だけど

時間も残されていないから、即答した

そう言った後、何故か 俺の方に近づいて来たまふまふ

チュッ

視界いっぱいに広がる天使の顔と、 唇に当たる、柔らかい何かの感触

すぐに何をされているのか分かった

頭の後ろと腰に腕を回されているから、逃げようにも逃げられない

どうにか顔を離して抵抗しようとする

だけどまた唇を塞がれてしまった

次は、舌まで入ってきて……

鉄みたいな……まさかこれ、血……？

俺から離れたまふまふが、 僅かに笑ったような気がした

突然、何かの詠唱のようなものを し始めたまふまふ

汝の名はって聞かれても……

圧に負けて、 自分の名前を言ってしまった

こいつ、何するつもりだ……？？

“契約成立”？

突然俺とまふまふの足元に、 白い魔法陣のようなものが現れた

全く分からないけど、何かヤバい ことに巻き込まれている気がする