ク ー ル な あ の 子 は シ ス コ ン ら し い

PM 4:00

日が傾き出した頃。

早朝から続いた訓練が やっと終わり、

今度は夕飯作りに 勤しむことになった。

外に置かれた飯盒炊飯の 道具たちとテーブルセット。

私たち生徒は皆 ぐったりしていた。

釜戸に個性で 炎を起こす焦凍。

ジャガイモの皮むきをしながら 横目でそれを眺めた。

焦凍もクラスメイトと よく話すようになった。

表情も昔よりだいぶ 柔らかくなって、

近寄り難い雰囲気も 無くなってきたと思う。

と、隣の釜戸で鍋に 指が触れてしまった緑谷くん。

私は緑谷くんの 右手を取って、

指先に小さな氷塊を 作って当てた。

皆「いただいまーす！」

大きさが不揃いの 具材たちに、

少し柔らかめのお米。

味はすごく美味しい わけじゃないけど、

皆で作ったと考えると 心が温まる感じがした。