愛され方を知らない少女

主人公 川城　紗羅 16歳

桜庭　梨沙 主人公の友達 16歳

「梨沙は可愛いね」

「梨沙は美人だ」

「梨沙は頭がいい」

「それに比べて、、、」

そんな言葉はもう聞き飽きた。

頭が痛くなるほど聞いた。

勿論、梨沙は大事な友達だし好きだ。

けど、、

所詮ただの友達なのに、なんで梨沙と比べられなきゃいけないの。

もう疲れた

無愛想な私と違って、 可愛らしい笑顔で挨拶をする梨沙

どう返事をしていいか分からず 小さくお辞儀をする

内容の説明を受ける

照れくさそうに笑う梨沙を見て、 なぜか少し羨ましい気持ちになった

突然梨沙の真横から呪霊が現れる

何が起こったか分からなかった。

数秒経って梨沙の「ごめんっ」と言う声を聞いて状況を理解した

驚いた梨沙が私の腕を引っ張り、 自分の盾にしたのだ。

腕が痛む、 だんだんと切られたところが熱くなってくる

数分後呪霊を全て祓い終わった

自分がしたことを自覚してないのか、 本当にその謝罪には心がこもっているのかを疑った

何故か泣き出した。

なんでだろう、？ 泣きたいのはこっちなんだけどな、、

梨沙が無言で1人で先に歩き出す

面倒くさいことになった

けど口も聞いてくれないから何も言わずに梨沙に着いていく

補助監督と車が見えた

怪我をさせた張本人が私の言葉を遮って 怪我の重さを伝える

ここまでくると少し笑えてくる

本当になんなんだ

昔からキレると面倒臭い性格になる梨沙が苦手だった

そうして、取り残される。

自分が気の毒に思えてくる

腕の傷も大分深い感じだし血も止まらない

普通のタクシーに血まみれで乗るのは普通にまずいから歩いて帰ることにした

少しふらつきながら歩き出す

初任務だからなのか、出血のせいだか 異常な程に疲れる

途中で休憩などを挟んでいたら 結局帰るのに1時間半もかかった