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コメント
11件
本当に通知にキレかけてる() 本編も暗くなってきてるし、もう泣こうかな。 すおはやさんのガチ爆死して自分も爆発しそうになってる さくすお揃えたいんだけどな… 後は1番くじだな…都会の本屋さん行ったら1日かからずで売り切れてました。都会って怖い()
今回も素敵なお話ありがとうございます🙇♀ 不穏な空気になってきましたね!続き楽しみに待ってます✨ ジュエルたくさん貯めてなさったのに残念でしたね…。またジュエル集め頑張ってください!蘇枋くんが出ることを祈ってます🙏 私は一番くじに運を貯めているのでまだ引いてないんですよね笑 一番くじ終わったら引こうと思ってます! 一番くじ遂に明日ですね、お互い頑張りましょう! これからも頑張ってください💕
朝教室に入るなり、 桜は驚きの光景を目にした。
桜
蘇枋
即座に帰ってきた返事により、桜はなんだと肩を下げた。 それと同時に少しほっとする様な気持ちにもなる。自分が泣かすと言った手前、誰かほかの奴に泣かされていたとなると胸糞が悪いからだ。
桜
蘇枋
人差し指で自分の左目を指した蘇枋は、桜に分かりやすく説明をする。 だとしても、 目薬なんて指している所を初めて見た桜は、ポカンとした顔をしていた。
蘇枋
桜
猫が威嚇した様にシャーっと唸る桜を落ち着ける様に肩に手を、ぽんと添えてきた蘇枋の手を振り払いドカドカ音を立てながら桜は自分の席へと戻って行った。
蘇枋
楡井
楡井はプンスコと蘇枋を少し叱っていた。 桐生は、手に持つクッキーにチョコレートがかかったお菓子を食べながら、 「甘い物の過剰摂取で胃もたれしてきたかも〜」なんておちゃらけている。 どちらの甘い物が桐生の腹を攻撃したのかは分からないが、聞こうとも思わなかったので放置した。
蘇枋
桜
蘇枋
机に顔をうつ伏せたまま起き上がらない桜の肩をツンツンと人差し指で続きながら蘇枋は桜を呼ぶ。 少しの動きもない桜に、 蘇枋は眉をひそめ困った様に笑った。
蘇枋
蘇枋は桜の耳元までその綺麗でぷっくりとした仕上がりの唇を近ずけ、 何かを耳打ちした。 教室の騒々しさにかき消されたであろうその言葉は、しっかり桜にだけ届いているだろう。
蘇枋
...桜は何も喋らない。 それを無言の肯定と取ったのだろう。 蘇枋は満足そうな顔をして、自分の席へと戻っていった。
桜の耳が真っ赤に染まっている事など何も知らずに。
桜
「世界一だいすきだよ。」 そう甘く耳元で囁かれてしまえば、 下げていた顔もあげられるわけが無いだろう。 桜の小さな照れ隠しは、 誰にも伝わることは無かった。
蘇枋
蘇枋
桜宅、通称お化け屋敷のボロアパートにて、蘇枋は礼儀正しく星座をし、背筋をピンと伸ばして座る。 そこから数メートル離れ、 部屋の隅で蘇枋が近ずこうとする度にシャーッと猫の様に威嚇しているのが、 蘇枋の恋人である桜だ。
白と黒とで別れたオセロの様な綺麗な髪に、琥珀色に輝く左目、黒曜石の様に強く淡い光を放つ右目。 その姿は猫そっくりで、 目に見えないはずの耳としっぽが見えてくる。
桜
蘇枋
"悲しい"という言葉に桜は白と黒とで色の違うアホ毛をビビッと揺らした。 これはまずい言葉選びだっただろうか。 そう蘇枋が後悔したが、もう遅い。
桜
蘇枋
桜は一瞬キラキラとした目を見せたが、蘇枋の返答に肩を落とした。 唇を尖らせ少し不貞腐れている様にも見える。
桜
ガシガシと桜は、何かを吹っ切った様にその2色で別れた綺麗な髪を掻きむしった。 そんなに強く擦ったらハゲちゃうよ?と揶揄いたくなったが、 そんなことを口に出そうものならゲンコツを桜から貰いそうだと口を噤んだ。
蘇枋
そんなかっこ悪い所、見せたくないしね。と、苦虫を噛み潰したように笑った。先程までの威嚇はどこへやら、 桜は蘇枋への警戒心を忘れた様になっていた。
桜
桜
桜
今自分は、どんな顔をしているだろうか。きっと、とてもみっともない いつものポーカーフェイスなど少しの面影もない、面白い顔をしているだろう。
蘇枋
このカミングアウトは、彼にとって恥ずかしい物だろう。彼だって、きっと人前で泣くのを、かっこ悪い。 そう自分で決めつけてしまっているだろうから。 それでも彼は、自分のために、意を決して聞いてくれた。 こんなに嬉しいって、愛されてるって思うことはあるだろうか。
蘇枋
桜
桜
小っ恥ずかしい奴!!! と、桜は、声を荒らげた。 けれどその頭を優しく撫でる蘇枋の手を、桜の体を優しく包み込もうとする蘇枋を、桜は振り払わなかった。
懐いた地域猫の様に、蘇枋の腕へすっぽり収まった桜は、撫でられるのが心地よいのか目を閉じ、じっくりとその感覚を噛み締めている。
桜
蘇枋
ポツリと零れた桜の言葉に蘇枋は首を傾げる。撫でられ心地よくなったのか、思わず口が緩んでしまったのだろう。
桜
蘇枋
お前はゲームのボスかなんかかよ。なんて桜はクスリと少し笑った。 その瞼は、少しうつらうつらとし始めている。微睡む中で、最後に見る物は、自分がいいな。なんて、身勝手にもそう思ってしまった。
その綺麗な瞳を見れなくなってしまうのは寂しいけれど、 その分彼の眠っている姿も沢山目に焼き付けよう。 段々夢の世界へと引っ張られていく桜に、笑みを深くし蘇枋は赤黒い瞳を細めた。その白い頬に、自身の指先を滑らせて、優しく撫でながら。
蘇枋
蘇枋の独り言は、 この静かなボロアパートにアイスが溶けるかの様に静かに消えていった。