アウベル
…何故……
聞こうとした瞬間に、玄関扉が開いた音がした。
玄関の方を向くと、リューエルがフラフラになりながら立っていた。
アウベル
おかえり…大丈夫か?
リューエル
ただいま、大丈夫さ…。
ルアル
いやいや、物凄くふらふらですけど…?
リューエル
大丈夫は大丈夫っすよ、先輩。
リューエル
でも、どうしてルアル先輩が?
アウベル
君に用事があるらしい、。
リューエル
俺に……?
ルアル
そう!あまり君は聞きたくない真実だろうけど…
リューエル
……?
俺が知りたくない真実…
リューエル
全然構いません、聞いても良いですか?
もし本当に、俺が知りたくない事であるなら…
彼奴の事 になる。
ルアル
うん。
ルアル
この前、君達が事情で学校を休んでいた時、君達のクラスにこんなのが届いたらしいんだ。
先輩はそう言って、1枚のコインを取り出して見せてくれた。
1枚の、赤く歪なコイン。 貴族の象徴とも言える模様が彫られたもの。
リューエル
…はぁ……
リューエル
やっぱりか。
アウベル
やっぱり……?
リューエル
嗚呼。そのコイン、散歩してる途中に見付けてね。
ルアル
え…それって大丈夫なの?
先生達の予想が正しかったら…
先生達の予想が正しかったら…
リューエル
…俺が危険…っすかね?
ルアル
うん…そうだと思うよ…。
リューエル
ん~……
…余計なお世話っすね。
…余計なお世話っすね。
アウベル
…やっぱ言うと思った。
ルアル
余計なお世話って……
リューエル
そのまんまの意味ですよ。
リューエル
俺は彼奴の思い通りになる気は無いし、死ぬつもりも無いんです。
リューエル
それに、俺が招いた事なんですよね?
ルアル
そう…だけど………
リューエル
なら尚更、俺は籠もってるつもりはないですよ。
ルアル
でも…
アウベル
こうなったら聞かないのがリューエルです。諦めた方が良いですよ、先輩。
アウベル
それでも心配なら、僕が彼の側に居ますので。
リューエル
それは良くないなアウベル?
俺一人で十分だぜ?
俺一人で十分だぜ?
アウベル
虚勢はやめとけ。
アウベル
君が居なくなって悲しむのは僕だけじゃない。
リューエル
へいへい…
リューエル
別に居なくなるつもりは無いんだけどねぇ……
ルアル
…ちょっと、
ルアル
君達、相手がどんな奴か重々承知の上で言ってるんだよね……?
リューエル
ん?勿論。
リューエル
どんな奴なのか、そんなの…
……とっくの昔に思い知らされてる。






