2日後
文
朝陽、グランプリおめでとう!
朝陽
ありがとう!
文
やっとお祝い出来たわ。
朝陽
ごめんね、フランス留学の事で
色々話があって。
色々話があって。
文
それは大変だったねぇー。
朝陽
しかも出発が1ヶ月後だから、暫くは準備で忙しいかも。
文
そっか。何か手伝えることあったら言って。
朝陽
文、ありがとう!凄く助かる!
文
どういたしまして。
文
そいえば、竜野さんはどうリアクションしてたの?
朝陽
おめでとうって言ってくれたの!
文
その他は?
朝陽
へ?
文
竜野さんと朝陽のことだから、何かしらあったでしょ。
朝陽
…っ/////
文
ほら顔真っ赤になった!
文
何があったか言いなさい。
朝陽
はい…。頭を、
文
頭をなんだい!
朝陽
ぽ、ぽんぽんされました/////
文
うわぉ。青春だねぇ(ニヤニヤ)。
朝陽
うぅ、言わせないでよぉ。
文
ごめんて(笑)。
文
で、いつ告白するの?
朝陽
こ、告白!?なんで!?
文
だって朝陽、竜野さんのこと好きでしょ?
朝陽
違うよ!蓮さんは友達!
朝陽
…なんでそう思うの?
文
だって、竜野さんの話をしてる朝陽、凄く楽しそうだからそうなのかなって。
朝陽
確かに蓮さんといるのは楽しいよ。
朝陽
でも、好きかどうかなんて
分かんないよ…。
分かんないよ…。
文
それじゃ、竜野さんを思い浮かべてみて。
朝陽
え、うん…。
文
竜野さんの隣には女性がいます。
文
その女性はとても綺麗です。
文
そして二人は付き合っています。
文
竜野さんもその女性もお互いを想いあっています。
文
さぁ、朝陽はその姿を後ろから見てどう思いますか。
朝陽
…嫌。
文
もっと詳しく。
朝陽
他の女の人と仲良くして欲しくない、です…。
文
やっぱり。朝陽、竜野さんに恋してるよ。
朝陽
そうなの?
文
うん。だって、名前呼びになった時も頭ぽんぽんされた時も嬉しかったでしょ?
朝陽
うん。
文
それ、他の男性にやってもらったら?
朝陽
…何か違う。
文
それは竜野さんが特別だから。
文
もう自覚しな。朝陽は竜野さんに恋してるって。
朝陽
…これが、この気持ちか恋なんだ。
朝陽
なんだか、分かって嬉しい。
文
それは良かった。
文
ケーキの約束があるからまた会えるもんね。
朝陽
あっ!そうだっだ…。
朝陽
好きって気づいたから会うの緊張する///。
文
まぁ、そんなもんよ(笑)。
文
普段通りで頑張りな。
朝陽
うん、まだまだ蓮さんには私のケーキを食べてもらわないとだから!
ケーキ作り終了後、、、
朝陽
顔赤くないかな?
朝陽
落ち着いてられるかな。
朝陽
すぅーはぁー。
朝陽
よしっ!
キンコーン、、、
朝陽
…あれ、いつもならすぐ出てくるのに。
朝陽
出かけてるのかな?
大家
あ、柊さん。こんばんは。
朝陽
大家さん!こんばんは。
大家
竜野さんに用?
朝陽
はい。
大家
仲良いの?
朝陽
はい!ケーキの感想を貰ってて。
大家
…何も聞いてない?
朝陽
何かあったんですか?
大家
竜野さん、引っ越されたよ。
朝陽
えっ!いつ、ですか。
大家
部屋を出たのは昨日の朝かな。
朝陽
…そうなんですね、
ありがとうございます。
ありがとうございます。
朝陽
では、このケーキ食べて貰えませんか?
大家
いいのかい?
朝陽
はい、奥さんとどうぞ!
大家
ありがとう柊さん。
大家
では失礼します。
朝陽
はい、お疲れ様です!
朝陽
文、今ちょっといい?
文
全然おうけい!
文
どしたー?
朝陽
蓮さんがいなくなった。
文
は?
朝陽
蓮さん、私に何も言わずに引っ越しちゃった…。
文
今からそっち行くから。
朝陽
うん。
ガチャ、、、
文
朝陽!
朝陽
文…。
朝陽
どうしよう、蓮さんがいなくなっちゃった…。
朝陽
好きって気づいたのに…。
文
こっち、おいで。
朝陽
う、うあぁぁぁぁぁぁ!
朝陽
やだ、やだよう。蓮さんと会えないなんてやだ!
朝陽
なんで何も言わずにどこか行ったの?
朝陽
それならもっと早く気づいて、気持ち伝えれば良かった!
朝陽
私のばかぁ!
文
朝陽…。
朝陽
私だけなの、友達って思ってたのは!
朝陽
蓮さんにとって私は大好きなケーキを作ってくれる人でしかなかった!
朝陽
悔しいよぉ…。
文
そんなことない!
文
竜野さんだって、朝陽のことは大切な人だと思ってる!
朝陽
どうして分かるの!
文
竜野さんは朝陽の事を名前で呼んだ!
文
大切だと思っていない女性に軽々しく頭撫でたりしない!
朝陽
…なんで、文も泣いてるの?
文
そんなの悔しいからよ。
文
私がもっと早く気づかせてあげれば、朝陽がこんな思いしなかったのに…。
朝陽
文のせいじゃないよ。
朝陽
この想いは自分で気づかないといけないのに、私が知らないフリをしてたのがいけなかったの。
文
…本当にごめん。
朝陽
ありがとう、私の為に泣いてくれて。
文
2人して何してるんだろう(クスッ)。
朝陽
本当だね。
朝陽
なんで急に引っ越したんだろう。
文
それは私にも分からない。
朝陽
実家に帰ったとか?
文
それはあるかもね。
文
祖父母が体調崩したとか。
朝陽
でも、引っ越すなら
何か一言欲しかったな…。
何か一言欲しかったな…。
文
朝陽。
朝陽
何?文。
文
朝陽は竜野さんの為にケーキを作り続けるんでしょ?
朝陽
うん。それが私のケーキだから。
文
なら、またいつか会えるよ。
文
最近ずっと朝陽のケーキを食べてたんでしょ?
文
それなら、朝陽のケーキの味はいつまでも忘れないって。
朝陽
…そうだよね。
朝陽
早くパティシエになって、蓮さんにケーキを渡さないと!
文
その調子!
文
…今日はもう寝よっか。
朝陽
うん!来てくれてありがとう。
朝陽
だいぶ心が落ち着いた。
文
それは良かった。
文
それじゃおやすみ。バイバイ!
朝陽
おやすみ。







