僕はニック
まだ10歳です
僕の家はヨーロッパにあり、とてもお金持ちです
初めこそ幸せな家庭でした
周囲から見ても幸せな家族だと思います
…でも
どんどんその家庭は壊れていきました
ママ達は上手くいかないことがあれば僕に手をあげるようになりました
そんなママ達が嫌いです
ママ
パパ
パパ
ママ
パパ
ママ
パパ
また今日も喧嘩をしています
そんなママ達が怖くて僕は部屋にこもっています
(部屋のイメージ)
(子供にしては豪華すぎるのは触れないで…By作者のなつ)
ドンドンドン!
扉が激しく叩かれました
ママ
ニック
ママ
ニック
ニック
ママ
ママ
少ししたら静かになりました
夜も更けてきた頃…
僕は地下室にある図書室へ行きました
図書室
(こういうイメージの図書室です By作者のなつ)
ニック
ニック
僕の足に擦り寄って来る黒猫のレオを優しく撫でた
「ニャ~」
レオはもっと撫でてくれと僕にお腹を見せた
僕はレオを抱きかかえ、1つの本を手に取りソファに腰掛けた
僕はレオを膝に乗せ、撫でながら本のページをパラパラとめくります
…………
ニック
ポツリと呟きました
その言葉は誰にも拾われず、地面に落ちてゆきました
僕は何度もこの生活を繰り返しました
そして、少し経ったある日
いつものように両親が寝静まると図書室へ行き
レオを撫でながら本を探します
その中で僕の目を引くものがありました
ニック
その本を手に取り題名をみます
ニック
その本からは不思議なオーラが漂っていました
ニック
ニック
「ニャ?」
レオは首を傾げるばかりです
ニック
僕は苦笑いをしました
ニック
ニック
いつものソファに座り、レオを撫でながら本を読みます
何事もなく本を呼び終わりました
ニック
ニック
僕はソファの前に置いてある机に本を置き
ニック
また呟きました
すると…
ニック
本のページがひとりでにパラパラとめくれていったのです
窓も閉まってるし、風ではありません
しばらくすると本の動きが止まりました
ニック
ニック
ニック
ニック
僕がそう思った時でした
本が凄い光を放ち始めたのです
ニック
目も開けられないほどになり、レオを抱きながら目を強く瞑りました
ニック
少ししてから、僕はゆっくりと目を開けました
ニック
なんと本から立体的に、家や森が出ているのです
「シャー!」
レオが毛を逆立て、威嚇しています
ニック
ニック
レオをなだめ、僕は本へ近づきます
ニック
ニック
僕は赤い屋根の家を触りました
次の瞬間、僕は知らない森の中にいました
ニック
僕の目の前には見知らぬ森が広がっていました
(イメージ)
ニック
レオが僕に抱っこしてとおねだりしてきます
ニック
ニック
僕が両手を広げるとレオは飛び込んできました
ニック
ニック
「ニャ~」
レオは返事をしてくれました
少し歩くと…
開けた場所が見えてきました
ニック
ニック
僕は走って行きました
すると、僕がさっき本で読んだエイミーが住んでる赤い屋根の家がありました
ニック
ニック
「ニャ~オ」
ニック
レオは僕の腕から飛び出し、エイミーの家へ走って行きました
僕もレオに続き家に近づきました
コンコンコン…
ニック
呼びかけてみました
???
誰かの返事が聞こえました
そして木の扉が開かれ、中から女の子が出てきました
ニック
エイミー
本で見た美しい少女でした
おさげにされた綺麗な金色の髪
海のような青い瞳
雪のように白い肌
華奢な身体
ニック
ニック
エイミー
エイミーは僕の足元に目をやる
エイミー
ニック
エイミー
エイミー
ニック
エイミー
ニック
ニック
エイミー
エイミー
ニック
木の扉をくぐり抜けると、ふわっと良い香りが僕を包み込んだ
(部屋のイメージ)
ニック
エイミー
エイミーは
「えへへ」
と照れくさそうに笑いました
「ニャ~…」
レオもエイミーの家を気に入ったのか、くつろいでいます
エイミー
ニック
…………
エイミー
エイミーが僕の前にティーカップを置きました
そのカップは綺麗な彫刻が施されていました
ニック
エイミー
エイミー
ニック
僕はニコニコと笑うエイミーを前に、思わず笑みをこぼしました
エイミー
すると、エイミーは嬉しそうに笑って
僕の手をとりました
ニック
エイミー
ニック
エイミー
エイミー
ニック
ニック
エイミー
エイミーは細い眉を八の字にし、僕の隣に腰掛けました
ニック
エイミー
ニック
僕は重い口を開き、両親に虐待されていることを伝えました
エイミー
ニック
無意識に拳を強く握った
エイミー
そう言ってエイミーは僕の拳に手を重ねた
久しぶりに人の体温を、温もりを感じました
ニック
目から何か暖かいものが頬をつたい落ちました
ニック
それが涙だと気づきました
エイミー
エイミーのこの言葉が僕の中の何かの留め金を外しました
僕は沢山泣きました
身体の中の水分がすべて枯れるほどに
僕が泣いている間、エイミーはずっとそばに寄り添い
僕の頭を撫でていてくれました
エイミー
エイミー
と優しい言葉をかけながら…
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