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アストレス
店主
すると、
横にいたリサが口を開いた。
リサ
その言葉に店主の眉がピクリと動いた。不機嫌そうな顔が、さらに険しくなる。
店主
冷たい皮肉が込められた声だったが、リサは一歩も引かず、穏やかに微笑んだ。
リサ
その言葉に店主は腕を組み、しばらくリサを睨みつけていたが、やがてため息をついた。
店主
「最低限の部屋だ。」と店主は言ったが、そもそもこの宿に「最高の部屋」なんて存在するのか疑わしかった。しかし、それを口にするのはやめておいた。
案内された部屋に入ると、店主の言葉通り、最低限どころか酷い有様だった。ドアはボロボロで、そもそもロックすらできない。ベッドと言えば聞こえはいいが、破れたシーツが無造作にかけられており、寝心地を期待できるような代物ではなかった。
アストレス
リサ
互いに譲らない師匠と弟子の小さな口論が始まる。譲り合いの末、僕らはじゃんけんで決めることにした。
外では、満天の星空が広がっている。
アストレス
リサ
僕はパー、リサはチョキ。負けた。結局、ベッドをどちらが使うか決まらないまま、布を敷いて一緒に床で寝ることにした。
アストレス
リサ
リサの穏やかな寝顔を見ていると、僕もいつの間にか眠りに落ちていった。星空を見上げながら、静かな夜が更けていく。
朝、目を覚ますと、リサはすでに起きていて、旅の準備を済ませていた。どうやら僕が目を覚ますのを待っていたらしい。
リサ
リサは、目を細めて僕を睨みつけた。
アストレス
僕は謝るものの、その視線の鋭さは和らがない。
リサ
その言葉に、僕は思わずため息をついたが、もう逃れられそうにない。