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それから、里は側室の件をずっと考えていた。。。

朱里

(側室になってほんとうにいいのかなぁ)

悩んだ里は菊様に相談することにした

菊様の着物の着付け中

朱里

菊様、きつくはないですか?

菊姫

うん、大丈夫よ

朱里

このまま結んじゃいますね

朱里

菊様。。。菊様ってどうして殿と結婚したんですか?

菊姫

突然ね笑笑
そうねーーー

菊姫

私は元々甲州武田家の出身でね

朱里

武田って武田信玄とか?

菊姫

そうよ、武田信玄は私の父
当時宿敵同士だった上杉と武田が同盟を結ぶという話が出て、その条件として娘の私が景勝様のところに嫁ぐことになったの

菊姫

最初は嫌だったわ政略結婚だもの。
でも父上が決めたことなら仕方ない。
そんな思いで、敵方の上杉に来たの

菊姫

その後、長篠の合戦で織田に武田が滅ぼされて、故郷を失った。

菊姫

そんな私を殿は正室として受け入れてくれた殿には今でも感謝してるの

朱里

すごいですね、、、2人にこのような過去があったんですね

朱里

今、菊様は幸せですか??

菊姫

幸せよもちろん
殿は寡黙な人だけど、律儀があって謙信様をすごい慕う家を大事にする人よ。
誠実で、敵だった私を大切にしてくれてるし

朱里

ほんとに憧れます!!

菊姫

急にどうしてこんなことを??

朱里

あ、いや、実は。。。

里は、菊様に政宗様との全てを話した

菊姫

なるほどね

菊姫

側室になるか、ここに残るかで迷ってるのね

朱里

はい!
政宗様のことはもちろん尊敬してますし、そばにいたいと思ってます。
ですが、正室の方のことを考えると心が痛みますし、私がその立場にいていいのかと思ってしまいます。

朱里

それにこの城にも秀吉様のところにも戻れないと思うと、、、

朱里

この決断を簡単にはできなくて。

菊姫

そうね、、難しい問題よね

菊姫

だけど、一つ言えることは
家のために正室をもらうけど、側室をももらうということは勇気のあることよ

菊姫

伊達家の風習もあるだろうし、政宗様の立場もある

菊姫

それでも里に来てほしいって言ったのは相当な覚悟があったと思う。
里のことを大切でそばにいたいってことだと思うのよね

朱里

ありがとうございます
少し1人で考えてみます

菊姫

うん、それがいいわ

それから数日 里は政宗とのこれからのことをずっと考えていた。

そして、 政宗の側室になることを決意したのだった

菊姫

今日、政宗様がお見えになるらしいわよ。気持ちはどう??

朱里

はい!決めました!!

菊姫

そう。納得のいってるなら私はどの決断をしても応援するわよ

菊姫

しっかり政宗様に伝えておいで

朱里

はい!!

朱里

(そろそろお見えになる頃かなぁ)

朱里はソワソワしながら廊下を行ったり来たりしていた

朱里

ん?なんか城内騒がしい??

なんか急に城内が騒がしいことに気がついた。なんかみんなバタバタしてる

朱里

(え?なんかあったのかなぁ)

朱里

あ!かね!
みんな騒がしいけどなんかあったの?

直江兼続

お!おー、里。。。

兼続は突然の里の登場に驚いて気まずい様子だった

朱里

なんかあったの?

直江兼続

あ、いやー、まぁ。。。

朱里

ちょっと!!!
何隠してんの??話しなさいよぉ

直江兼続

里。。。

直江兼続

あ、殿

上杉景勝

おー兼続。今政宗くんと話をした。今からすぐ仙台へ戻るそうだ。
手配を頼む、、、
あ、里、どうしてここに

上杉景勝も里の存在に驚きを隠せていなかった

朱里

え?殿!!政宗様がどうしたんですか?なんかあったのですか??
教えてください‼️

上杉景勝

まだ里は知らないのか

直江兼続

はい、何も知らないです。僕からは何も言っていません

上杉景勝

そうか。
よく聞け、里

朱里

はい。。

上杉景勝

伊達家が会津を平定した話は知ってるな?この事実が秀吉様の耳に入りお怒りになられて。。。

朱里

え?秀吉様が!?どうして

上杉景勝

まぁ落ち着いて、話を聞きなさい。

上杉景勝

この事実を落ち着かせようと伊達家の親戚の最上家が政宗暗殺計画を企てた。
この最上家というのは政宗くんの母義姫の実家だ。義姫の兄最上義光が義姫に政宗暗殺計画を囁き、政宗くんの食事に毒をもった。

朱里

上杉景勝

大事には至らなかったが、
この事実に怒った政宗くんは実の弟を手討ちにした

朱里

え?手討ちって。。
殺したってこと。。。

上杉景勝

流石に母親は殺せないから最上へ返したらしい

上杉景勝

この事実はすぐにでも全国に広まるだろう

上杉景勝

秀吉様との関係性も危うい

上杉景勝

政宗くんの命は無事だったことは良かったが、、、

この事実を聞いた里は景勝の話の途中で走り出して

上杉景勝

え、おい、里!どこへ行く

上杉景勝

兼続、追いかけなさい

直江兼続

は!

直江兼続

里、里、待て!

里は馬小屋に向かって走っていた

朱里

はぁはぁはぁ

直江兼続

里、何してるんだ、おい!おいって

朱里

離して!
伏見に行く!秀吉様に会って話してくる

朱里

秀吉様が伊達様のことそんな怒るわけない。。だから話して穏便になってもらう

直江兼続

お前が言ったってどうこうなる話じゃないんだよ。

直江兼続

この話はそんなに甘くない

直江兼続

秀吉様が許したところで伊達家の事実は変わらない

直江兼続

政宗様はお家にとってずっと孤立した存在だった

直江兼続

あの人はずっと実の母と実弟と関係が悪く嫡男にしてあの扱いだ

直江兼続

伊達家の話に俺らは関与できない、ほっておくしかないんだよ

朱里

でも、でも

朱里

私なら秀吉様を止められる。
秀吉様が理解してくれなら伊達家存続のため何か変わるかもしれない

朱里

秀吉様に会ってちゃんとこのことを伝えればきっとわかってくれる

朱里

だから、今から伏見へ行く

朱里

かね、止めないで!
私も行かせて!お願い

直江兼続

ふぅ

兼続は大きく息を吐いた

直江兼続

わかった。お前の頑固な性格は変わらんな

直江兼続

お前に出来ることがあるなら精一杯やってこい

直江兼続

ただし、一人で行かせるわけには行かない。

直江兼続

伏見までは俺が送り届ける

直江兼続

だから早く乗れ!!!

朱里

かね。。。
ありがとう

兼続と里は越後から伏見へと向かうことになった。 目指すは秀吉の居城、伏見城 里は約2年ぶりの京都だった

兼続と里は越後地から秀吉様のいる伏見へ向かっていた

朱里

かね、巻き込んでごめんね。
わざわざ伏見まで送ってきてもらって

直江兼続

気にするな。
1人で越後から馬になれるわけがないだろ。

朱里

確かに笑笑
勢いで出てきたけど馬を乗りこなせる自信ないです笑

直江兼続

だろ?笑笑

直江兼続

秀吉様になんていうんだ?
久しぶりの帰郷だろうに

朱里

2年ぶりだね、、、
2年前かねと一緒に越後に来て以来帰ってないから

直江兼続

そのまま伏見に残るのか?

朱里

ううん、それはないかな。
殿や菊様にちゃんとご挨拶もしてないし。
この件をちゃんと秀吉様と話せたら越後は戻って政宗様と話すよ。。。

朱里

実は、政宗様に側室にならないかって言われたの。ずっと考えてて、今日その答えを伝えるつもりでいたのに💦
この状況だから言いそびれちゃって

朱里

落ち着いたらちゃんと自分の気持ち伝えるつもり

直江兼続

そうか。
里の決めたことならうまくいくといいな

朱里

うん。。

2人はやっと伏見に着いた

直江兼続

着いたぞ!ここでいいから

朱里

うん!ほんとにありがとう!!

直江兼続

行ってこい!!!
まずは秀吉様と2人で話してこい!

直江兼続

わたしも後から少し様子を見にいく!

朱里

わかった!!!行ってくる!

里は、馬を降りて城の中へ入っていった

懐かしい景色にホッとすると。。。

石田三成

里!?!?
どうしてお主がここに

朱里

あ、お久しぶりです!三成様!
ご無沙汰しております

石田三成

2年ぶりか久しぶりだな

石田三成

なんか用があったのか?殿にか?

朱里

はい。殿に用があって。
今どちらに?

石田三成

今茶室で、利休様とお茶会中だ
マウスが終わると思う。
終わったら声をかけるから、茶々様のところへ挨拶に行ってこい

石田三成

茶々様は里がいなくなってからずっと心配しておられたのだぞ

朱里

わかりました。挨拶に行ってきます

里は走って茶々様の部屋に向かった

朱里

茶々様ーーーーーー!!!

勢いよく襖を開けた

朱里

茶々様!!ご無沙汰しております

淀殿

え?里!?!?

淀殿

どうしてここに!?!?

朱里

殿に急用があって。。
越後からとんできたんです!!!

淀殿

そうなのね。。
ひとまず入りなさい

朱里

はい!

淀殿

2年ぶりね?元気にしてた?

朱里

はい!越後での生活にも慣れて
景勝様や菊様にもよくしていただいて

淀殿

それは良かった。心配してたのよ

淀殿

でも手紙をくれてたでしょう
楽しく生活してる様子は知ってたから

淀殿

でも帰ってくるのか向こうにずっといるのか気にはなってたのよ、私も殿も

朱里

そうなのですね、、
そのことで話がありまして

里は茶々様に政宗様とのことを話した

淀殿

今、伊達家は大変でしょう

淀殿

それに、殿も未だお怒りの様子よ?

淀殿

里に説得できるかしら

淀殿

でも、殿、里には甘いところがあるから〜笑笑

朱里

政宗様のために何かしたくて

朱里

私にできること、これしか思いつかなくて

淀殿

もうすぐ終わるかしら茶会

石田三成

里、茶会が終わった。
茶室に行こう

里は三成と一緒に、秀吉様のいる茶室へ向かった

石田三成

殿!

豊臣秀吉

三成。
茶会は終わった。利休を送ってあげなさい

石田三成

はい!
殿、その前に

三成の後ろから里が顔を出した

朱里

ご無沙汰しております。殿!

豊臣秀吉

里!!!!
帰ったのか?元気だったか?久しいの

朱里

殿!私は元気です!!
殿はお体大丈夫ですか?

豊臣秀吉

わしも歳をとったの

豊臣秀吉

2年ぶりに戻ってきてくれてうれしいぞ

豊臣秀吉

1年で戻ってくるという話だったから越後にこれからも住むかと

朱里

そのことも含めてお話があり参りました

朱里

その、、、

朱里

伊達政宗様のことなのですが。

里は恐る恐るこの名前を口にした

豊臣秀吉

その名は口にするな

豊臣秀吉

あやつは勝手に会津を平定したのだぞ

朱里

そうかもしれないんですけどど。。
政宗様はそんな悪い人ではありません
心優しく、何よりも周りの人のことを大切にするお方です。
殿のことも気にかけておられました。
政宗様に決して豊臣家への反発の気持ちはございません

豊臣秀吉

里、お主はいつ伊達家側についたのだ

朱里

伊達側とかそういうつもりでは。なくて。。。

朱里

ただ誤解を解きたくて

朱里

東北の地を愛していたための平定なのです

朱里

どうか政宗様をお許しください

里は震えた声で秀吉様に伝えた

遅れて兼続も到着した

直江兼続

里!

豊臣秀吉

直江、お主も来てたのか

直江兼続

はい!里と共に越後から来ました。
私からもお願いです。どうか伊達を許してやってはくれませんか

直江兼続

失礼は承知で来ています。
わたくしたち上杉も決して反発の気持ちはございません。そして、伊達側についたわけでもございません。
しかし、東北同士、縁があるのです。
どうか友も許してください

兼続と里は頭を下げた

豊臣秀吉

君たちの気持ちはようわかった。
政宗も色々あるらしいな
今後の対応は考える。。
それで良いか

朱里

はい!ありがとうございます

そのとき、政宗様が伏見城に到着した

伊達政宗

殿!

朱里

あ!政宗様

直江兼続

!?

豊臣秀吉

何しに来た

空気が凍ったのを兼続と里は感じていた

伊達政宗

殿、勝手なことをしたのは謝ります。しかし、私は東北地方を守りたかった。
最上の好き勝手にはしたくなかったのです。
勝手な行動をして申し訳ございません

豊臣秀吉

お主と母方の最上の関係はわかっておる。しかし、文一つよこして欲しかったな

伊達政宗

大変申し訳ございません

政宗は深く頭を下げた

ことなきを得た状況に里はホッとした

廊下

直江兼続

まぁなんとかよかったな

朱里

うん!秀吉様も最後はそこまで怒ってなかったし!

朱里

政宗様!良かったですね

しかし、政宗の様子がおかしかった

朱里

政宗様?

政宗は急に里に怒鳴ってきた

伊達政宗

誰が頼んだ💢

朱里

伊達政宗

秀吉様に直に頼むなんて、俺がいつこんなことをしろと言った

伊達政宗

勝手なことをするな

伊達政宗

今回の件、お主はなんの関係もないだろ

伊達政宗

俺のためになぜお主らが頭を下げる。
俺の威厳が損なわれるだろ

伊達政宗

直江もなぜだ
お主にこんなことをしてもらう義理はないぞ

政宗の怒鳴り声が城中に響いた

伊達政宗

さっさと越後に帰れ
それか。。。

伊達政宗

このまま、伏見にでも残ったらどうだ

伊達政宗

わざわざ久しぶりに来たのだから
もう東北な用はないだろ

朱里

。。。

いつもの政宗様と違う言動に里は圧倒されて声も出なかった

直江兼続

政宗様、流石にその言い方は。。

直江兼続

里は政宗様を心配して

直江兼続

自分にできることはないかとここまで来たのですよ

直江兼続

それをその言い方はあまりにもひどくはありませんか

伊達政宗

私はすぐ仙台へ戻る

伊達政宗

兼続も越後に戻るといい

里はこれ以上この場に入れなくて!泣きながら走っていった

朱里

💦

直江兼続

おい!里!

直江兼続

ちょ、政宗様
これはあんまりでは。。。

直江兼続

里の気持ち少しでも考えましたか?

直江兼続

あいつが、どんな思いで。。。

直江兼続

今日、政宗様に話があったそうですよ
心当たり、あるのでは?

伊達政宗

。。。

直江兼続

追いかけてください!
ほんとはわたしが行きたいところですが。。

直江兼続

今回は、政宗様が行かないと意味がないんです

直江兼続

2人で話してきてください!

伊達政宗

。。。

直江兼続

早く!

兼続は強引に政宗の背中を押した

政宗は何かに気付いたかのように走り出した

同じ頃、里は中庭で泣いていた

そこに、茶々様が現れた

淀殿

里!!??

淀殿

どうしたの

朱里

茶々さまーーー

里は茶々様の胸に飛び込んだ

淀殿

なんかあったの?
殿に何か言われた?

朱里

政宗様に、わたし、余計なことを

事の成り行きを全て話した

淀殿

なるほどね、、どちらの気持ちもわかるけど、政宗様の言い方が合ってたかどうかは難しいところね

淀殿

いっそ、こちらに戻ってきたら?

淀殿

この城のみんなは大歓迎よ?

淀殿

秀頼のお世話を頼みたいの

淀殿

あなたには帰る場所がある。
だから戻っておいで

朱里

そうします。ここに戻ります。

朱里

(これでいい。これでよかったんだ。)

里は伏見に戻ることにした

そこに、兼続と話し終えた政宗が息を切らして走ってきた

伊達政宗

里!?

淀殿

2人で話しなさい。
ちゃんと話してからどうするか決めるといいわ

そう言って淀殿は去っていった

伊達政宗

里、さっきは言いすぎた

朱里

いえ、こちらこそ余計なことしてすみませんでした。私、この城に戻ってくることにしました。お元気で

伊達政宗

ちょちょっと待て!
さっき言ったことは忘れてほしい。

朱里

でもあれが本心なんですよ。政宗様の

朱里

そうだ。これ

里の手には政宗からもらったビー玉が

政宗様にビー玉をもらったあの日からずっとビー玉を持ち歩いていた

朱里

お返しします。これを持ってると政宗様を思い出してしまいそうで

朱里

元々わたしたちは合わなかったのです。
生まれも育ちも違う。政宗様は棟梁です。私とは釣り合わない。
側室の件は断りますね、、お幸せになってください

朱里

だけど、それでも少しの間だけ、一緒にいれて幸せでした。
楽しかったです。。

里は震えた声で政宗に思いを伝えた

伊達政宗

もう気持ちは変わらないのか

朱里

はい

伊達政宗

そうか。わかった

里と政宗の関係は終わった

そして

里は秀吉の元に戻った。。。

華KOU〜時代をまたがる一枚の花びら〜

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