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2 - 囚われた過去

♥

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2023年11月09日

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mother

ねぇ、ジョングクはどこにも行かないよね?ずっとママの傍にいてくれるよね?

ジョングク

、、もちろん

mother

もう誰にも捨てられたくないの

mother

お願い、傍にいて、

mother

お願い、、

ジョングク

っ、、はぁ、

girl

どうしたの?

ジョングク

いや、悪夢をみただけ、

girl

ふーん

girl

ねぇ、私もうジョングクを養えない

ジョングク

え?

ジョングク

どうして?

girl

彼氏が出来たの

girl

こんな事してるのはさすがに申し訳ないし。言いたくないし

ジョングク

そっか

girl

ジョングク、イケメンなんだから次の人すぐ見つかるよ

girl

じゃあ、今日で出て行ってね

ジョングク

お腹空いたなぁ

夜の街を宛もなく歩く

ジョングク

もう歩けない、

普段からよく食べる俺は、長時間の空腹に耐えられず壁に寄りかかって座った

ジョングク

(いいなぁ、みんな大切な人がいて)

街にはカップルや親子がたくさんいて、幸せそうに俺の前を通り過ぎていく

ジョングク

はぁ、

何だか情けなくなった

、、さん、、

、、にいさん、

ジョングク

ん、

テヒョン

お兄さん大丈夫?

ジョングク

ん、え、あれ、?

ジョングク

(俺寝てた、?)

起こしてきた人を見て言葉を失った

ジョングク

(すごい綺麗な人、)

テヒョン

立てる?

テヒョン

こんな所で倒れてたら風邪ひくよ

ジョングク

(男、、だよね、?)

テヒョン

とりあえず家来なよ

シャワーも使わせてくれて、ご飯まで食べさせてくれて親切な人だなぁ

だけど知らない人を何の抵抗もなく家に入れるなんて

とんでもなく不用心な人だ

ジョングク

おやすみなさい

テヒョン

おやすみ

何だか久しぶりに安心して眠れる気がするな、

体を求められていないって分かってるからなのかな

ジョングク

(俺は顔だけだもんな、)

そんな事を考えている内に、俺の意識は心地良い闇へ落ちていった

テヒョン

お前は何でこんな生活してるの

ジョングク

!!

すぐに応えることは出来なかった

ジョングク

うーん、

ジョングク

何ででしょうね

テヒョン

分かんないの?

ジョングク

分かんないです

昨日の感謝のためにせめてこれだけでもと作った美味しいはずの朝食は、

なぜか味がしなかった

ジョングク

(本当に綺麗な顔、)

ジョングク

(羨ましい、)

寝起きのはずなのにヒョンの顔は驚くほど整っている

キリッとした塩顔イケメンなのに人に愛される愛嬌を持ち合わせていて、

この顔で生まれて、誰かを”羨ましい”と思うのは初めてだった

それに、

彼が持っている”純粋な心”を

俺は持っていない

ジョングク

(人生やり直したい、)

ふと思った

ヒョンに養われたらどれだけ幸せなんだろう、と

いや、だめだ

この人は俺みたいな奴と関わってはいけない、

ジョングク

俺食べ終わったんで

ジョングク

着替えてすぐ出て行きますね

ジョングク

お世話になりました

もうヒョンと会うことはないだろう

少し寂しくなった

ヒョンと過ごした時間は、たった1日にも満たないのに

テヒョン

もし、誰も拾ってくれなかったら

テヒョン

おれの所来ていいよ

ジョングク

、、!

あなたはどこまでも優しい人だ

だけどその優しさには甘えなかった

だから少しだけ、ほんの少しだけ強がって言った

ジョングク

俺みたいな誰が見てもイケメンな男、ほっとく馬鹿はいませんよ笑

最後までヒョンの顔を見ることは出来なかった

ジョングク

それじゃあ

街に出て1時間もしない内に、女性に声をかけられた

girl

ねぇお兄さんかっこいいね

girl

今時間ある?

ジョングク

あるよ

girl

今からデートしない?

ジョングク

いいよー

この顔には感謝している

中身がどれだけダメでも、馬鹿な女は大抵許してくれる

さり気なく手を握ると、すぐに顔を赤くする彼女を冷めた目で見ながら偽の笑顔を作った

girl

楽しかったね〜

ジョングク

そうだね

そろそろ聞かなきゃな、

ジョングク

ねぇ、今夜泊めてくれない?

girl

えっ、

girl

それは、、

ジョングク

あ、別に体目的じゃないよ

ジョングク

ただ泊めて欲しくて

girl

、、今まで色んな人に言ってきたの?同じこと

ジョングク

いや、君だけだよ

girl

絶対うそ

girl

遊んでるでしょ?私だけじゃないでしょ?

ジョングク

だって君、彼女じゃ無いじゃん

girl

は?何それ

girl

あれだけ思わせぶりな態度取って、最低だね

girl

”顔だけじゃん”

ジョングク

!!

やっぱり女は馬鹿だ

少し優しくしただけで自分のことが好きだと勘違いする

ジョングク

(声掛けてきたのお前じゃん)

こいつはダメだ

早く他の人探さなきゃ、外で寝ないと行けなくなる

焦りが出てきた

だから普段しないような失敗をした

ジョングク

じゃあいいよ

ジョングク

君より可愛い人なんて他にもいるし。てか俺”綺麗な”人がタイプだから

あぁ、こんな事言っても何も変わらないのに、

girl

最低!!

彼女は手に持っていたカップコーヒーの中身を俺にかけた

ジョングク

(うわ、最悪、)

girl

帰る!

彼女が走り去って行くのを見送ってからため息をついた

ジョングク

上手くいかないなぁ

夜の街はカップルで溢れている

惨めな気持ちになった

どうしてこうなったんだっけ

どこから間違えたんだっけ

あぁ、そうだ

きっと生まれた時から俺はダメな人間だったんだ

気付けば”そこ”に戻ってきていた

ほぼ無意識で押していたインターホン

扉が開いて見えた顔があまりにも美しくて、何故か安心して

溢れ出そうな涙を必死に堪えながら俺は言った

ジョングク

俺を養ってくれませんか

この作品はいかがでしたか?

1,175

コメント

4

ユーザー
ユーザー

遅れましたあああ😭 グク目線ですね!?最高すぎる😭

ユーザー

続き待ってました…!!最近主様のお話読みあさってます👍👍これからも頑張って下さい~!!

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