『いじめ』の原因

どうして人は人を傷付ける事しか脳にないの。

どうして人は人を殺そうとするの。

バシャアアアッ！！

誰も　助けてはくれない

同じ人間でも　扱いがストレス発散の為の玩具。

削られていく命は　こうやって生まれて 全部削られたら、死ぬんだね

私の周りには味方なんていない

そう思うと人は自分の殻に籠って　外に出る事は無くなる。

うざい　きもい　死ね 消えろ　ブス　臭い トイレの花子さん　おかっぱ頭

小雪の机には、そう書いてあった

そんな小雪の反応を見てクスクスと小さく笑い合ってるのは、「いじめグループ」の連中だ。

いつも思う。 「いじめなんてしても、いつかは返ってくるんだよ」って。

だから止めないとって思うのに、いざ自分もいじめられるとなると、友達からも避けられ、先生からも見てみぬフリをさせられる。

それが嫌で

私達も見てみぬフリをし続ける

ガタッ

小雪が牛乳で濡らされた椅子に座った。 佐知香達は笑い続ける

佐知香が小雪に近付いた後、窓を開けた。 そして小雪の腕を掴むと、窓へと連れ出す

教室内が悲鳴で騒がしくなった その時だった。

ガタンッ！

机を蹴飛ばしたのは、クラスではモテモテの雅久だった 隣には彼女である、まゆらも立っていて、二人で由香と佐知香を見つめている

無言のまま、雅久は小雪を掴む手を握り返し、片手では由香を捕らえる事に成功し、二人を窓へと突き落とした。

でも窓から出ても足場があるため、二人は無事だった。

二人から解放された小雪は、呆然としていた

全員の視線が、まゆらさんに向けられた

そう笑顔で教えて、私は座り込んでる小雪さんと彩乃さんの手を引いて教室を出た。

それは、俺達がまだ中学一年生だった時の事。

俺達のクラスに居たのは、一人の女性と、一人の男性だった。 標的はその二人に絞られていた

みんなで二人を学校に来させない、その方法を考えていた。

その日の翌日

そう思った直後、一人が飛び降りた。

ｸﾞｼｬｯ

何も

何も言葉が出なかった

そうか、話せなかったのか

気付いてあげれなくてごめん

俺はそう思った

でも───

真下には頭が潰れたもう一人のクラスメイトの遺体がある。

ｸﾞｼｬｯ

恐怖を圧し殺す為に、叫んで彼は屋上から飛び降りた。

みんなは　何も感じなかった様子だ

でも俺は、二人の気持ちを理解出来た。

『いじめ』の原因

『いじめ』は無くなるかもしれない