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少女よ、勇者よ。応答願う。

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少女よ、勇者よ。応答願う。

第11話 - 第1章①

301

2025年06月02日

#我流丸

#一次創作

#バトル

#百合

#SF

我流丸

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我流丸

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あの時の私の行動は、

正しかったのだろうか。

別雷リュウト

…………。

別雷リュウト

（プルプル

水天アカリ

…………。

九頭竜トウカ

…………。

九頭竜トウカ

不知火レモン。

九頭竜トウカ

佐藤サナ。

九頭竜トウカ

二人の行方が不明だ。

九頭竜トウカ

まだ確定はしていないが……、

あの時、私が。

教室に残る彼女の方を

振り返っていれば。

九頭竜トウカ

現場に残っていた

九頭竜トウカ

強大な破壊痕などから、

九頭竜トウカ

悪魔と遭遇し、

あの時、私が。

彼女を連れ出していれば。

何かが変わって。

違う今を掴めたのではないか。

そんな淡い、

無意味な夢が、

私の心を優しく殺すように、

握り締めていた。

九頭竜トウカ

…………。

九頭竜トウカ

死んだものと思われる。

ああ、空が青い。

本当に、

無慈悲なほどに。

　

第1章:同じ空の下

暗いこの部屋で、

青白い光が無機質に輝いている。

男はその光を見つめ、

一人呟いていた。

カガヤ

佐藤サナ……。

カガヤ

陽気で間抜けな性格。

カガヤ

登校は毎度ギリギリ、

カガヤ

もしくは10分程度の遅刻。

カガヤ

授業時間に頻繁に居眠りをするが、

カガヤ

成績自体は然程問題無い。

カガヤ

食べ物に好き嫌いは無く、

カガヤ

鯖缶をよく好んで食べる。

カガヤ

髪から異臭がする点を除けば、

カガヤ

至って普通の

カガヤ

十六歳の少女……。

カガヤ

んー。

カガヤ

これが神に選ばれし勇者？

カガヤ

あまりに信じ難いな……。

八咫烏マテラ

だよな。

八咫烏マテラ

やっぱしオメエも、

八咫烏マテラ

そう思うかぁ。

男の振り返った先にいたのは、

同じ"組織"に属する、

八咫烏マテラ

であった。

カガヤ

……はぁ。

カガヤ

部屋に入る時はノックしろ。

カガヤ

前からそう言っているだろう。

八咫烏マテラ

おつと、

八咫烏マテラ

わるいわるい。

八咫烏マテラ

最近物忘れが酷くてなぁ。

カガヤ

いつもだろ。

八咫烏マテラ

でも、本当に大切な事は

八咫烏マテラ

ちやんと、覚えてるぜぇ。

八咫烏マテラ

偽物勇者

八咫烏マテラ

佐藤サナは、

八咫烏マテラ

必要ねえ。

八咫烏マテラ

『抹殺』

八咫烏マテラ

だろ？

カガヤ

捕獲だ、

カガヤ

馬鹿っ。

カガヤ

彼女の肉体に潜む何かを

カガヤ

僕が徹底的に検査する。

カガヤ

それが今回の任務だろうが。

八咫烏マテラ

あれれ。

八咫烏マテラ

そうだったかぁ。

カガヤ

まったく……。

カガヤ

これだから、君との任務は嫌なんだよ。

八咫烏マテラ

えー。

八咫烏マテラ

俺は結構好きだぜぇ。

八咫烏マテラ

カガヤ君の事っ。

カガヤ

……チッ。

カガヤ

相変わらず程度が低いな。

カガヤ

君が【最強の男】で無ければ、

カガヤ

すぐにでも殴りたい気分だ。

八咫烏マテラ

最強……か。

八咫烏マテラ

まあ確かに。

八咫烏マテラ

戦闘において、俺を超える者はいないだろうね。

八咫烏マテラ

もしも、相手がーー

八咫烏マテラ

神だったとしても。

カガヤ

ふっ……。

カガヤ

いや、失敬。

カガヤ

君ほど嫌気のする者もいないが、

カガヤ

同時にこれほどまでに

カガヤ

頼もしい存在もいないよ。

カガヤ

やはり、君に頼んで正解だった。

男はそう言って、

不敵に笑みを浮かべた。