愛奈
あーあ、今日も疲れたなー…
愛奈
あっ!この声!
あれはいつ頃の話だろう。
まだ私が中学1年生の頃かな。
愛奈
私なんて勉強もできない、運動も出来ない、何もいい所なんてない。
愛奈
え、綺麗な声だな…
愛奈
どこかで誰かが歌ってる…?
愛奈
行ってみよう。
少女
ララ~ラ~ラララ~
愛奈
あの子かな、
少女は公園のど真ん中にいた。
茶髪で白のワンピースを着ている。
愛奈
目をつむっているからこっちに気付いてないな…
壁の端っこで覗くように見ていたら少女が目を開けた、、、
愛奈
わぁ、綺麗な子…
愛奈
やばい!どうしよ!
少女
ばあっ!
愛奈
わ!びっくりした、、、
少女
えへへー
少女
お姉ちゃんこんな所で何してるのー?
愛奈
いや、あの、綺麗な声が聞こえたものだから…
少女
私のこと!?
少女
私なんてまだまだ未熟だよ。
少女
私ね、ミュージカルやってるの。
愛奈
えぇぇ!凄いなぁ。
少女
ゴホゴホッ。
愛奈
大丈夫…?
少女
ごめんね、
少女
私、喉を今度手術するの。
愛奈
えっ?そうなの!?
少女
私は今小学3年生だけど、幼稚園の頃からミュージカルをやってきて辛いことも沢山あった…
少女
それでも私はミュージカルをやってきてよかったと思うよ
愛奈
凄いな…私なんかなんの取り柄もない。何のために生きているんだか。
愛奈
なんかごめんね……
少女
そんなことないよ!お姉ちゃんにだって、生きる指名があるはずだから
愛奈
ありがとう…