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差し出した手を、 桜君から振り払われた。 振り払われた手を少し見つめた。

これは脈ナシ……かな。 確かに男からの過度なスキンシップは 気持ち悪い物だろう。 桜君もこういうのは嫌そうなので、 これからこういうのは減らそうと思った。

その後俺は、 何事も無かったかの様に桜君と 談笑をしながら帰った。 俺の頭の中はさっきの出来事で いっぱいになりながら

あの出来事から数日。 あれからどこか蘇枋がよそよそしい 感じがする。 いつも通り話しているし、 ニコニコ笑っているのに 少し蘇枋から変な感じがした。

そんな確証もない 悩みを朝から考え込んでいた

考え込んで居ると、 いつの間にか俺の手いっぱいに 野菜やらパンやらが置かれていた。

おいっ!!俺は地蔵かなんかかよっ!

周りからは ガハハと笑い声が聞こえ、 店からはもってけ坊主ー!笑 日頃の感謝だ! 等など言葉が帰ってきた。

ことはんとこで 朝飯を食ったばっかだったが 貰ったパン等を取り出し食いながら 学校へと足を向けた。

楡井

あ!桜さんやっと来た!

楡井

もう授業始まりますよって……

楡井

すごい量の食べもの持ってますね!?

言う事が渋滞してる 楡井と、 その後ろでニコニコして 特に何も言わない蘇枋が居た。

授業なんて受けても遅れても変わんねぇだろわかんねぇんだから

楡井

そこ!そういうの!!
せめて受けるっていう意思だけでもみせたら成績もあんな事には……

うっせっ

受けても受けなくても
あの成績からは変わんねぇよ

楡井

ちょっ
蘇枋さんも何とか言ってくださいよぉ

蘇枋

うーん

蘇枋

にれくんこれはもうダメだよ

蘇枋

にれくんはこんな大人にならないようにしようね~

お前ら同い年だろうがっ!!

やっぱりなんか違う。 町の奴らのおかげで 忘れかけてた思想が 戻ってきた。

なぁ蘇枋、俺なんか、

と、伝える前に チャイムの音が鳴り響いた。

蘇枋

おや、
にれくん、桜君
早く座らないと。

蘇枋

ね?

蘇枋に促され 俺は言葉を飲み込んで、 席へ戻った。

長く感じた授業が終わり、 俺らはまたもや屋上に呼び出された

おっ前梅宮っ!!何回呼び出したら気が済むんだよっ

梅宮

ほらー!見てくれみんなー!!
野菜が育ってきたぞー!!

この野菜報告のためだけに呼び出されたんだと知り、 さらにイライラが込み上げてきた。

こんっっのトマトガチ勢がっ!!

杉下

あ"ぁ?

杉下

梅宮さんっだろーがっ!!!!

と、杉下に胸ぐらを 掴み掛かられた やり返してやろうかと思ったが、 一応仲間だし 睨み返すだけにしといた。

楡井

わ!ほんとですね!蘇枋さん!

蘇枋

わぁすごい

蘇枋

たしかに前より育ってるね

梅宮

ほーら2人とも落ち着いて!
仲良くな!

っと杉下と2人、 思いっきり頭をぐしゃぐしゃ かき混ぜられた。

やっめろ……梅宮っ!!

杉下はピンッと立ち 嬉しそうにしていた。 俺は表面では嫌がってるが、 嫌いって訳では無い。

蘇枋

梅宮さん

梅宮

桜君嫌がってそうなので
やめときましょうか

蘇枋がガッチリと 俺の頭を触る梅宮の手を掴んだ。 梅宮はじっと蘇枋を見つめたあと、

梅宮

いやー!ごめんごめん!

梅宮

お前らもやって欲しかったんだな!

と言って、 楡井と蘇枋の頭を思いっきり かき混ぜた。 楡井はアタフタしていたり 嬉しそうだったり 忙しそうで、 蘇枋は腕を後ろに組み、 笑顔のまま固まっていた。

梅宮

さーて!お前ら!
ちょっと手伝ってくれるか?

梅宮の手伝って欲しいという内容は、 野菜の水やりと 小さい野菜を切る作業だった。 これ以上育たない小さい野菜を切り、 栄養を大きい野菜にいかすために するらしい。 あと雑草を取るのも手伝わされた。

うげ、汚れたっ

蘇枋

桜君制服が泥だらけだね

お前もちょっとは手伝えよっ!!!

蘇枋

桜君は俺の力なんてなくたって
1人で出来るよねー!

蘇枋

だって桜君は強いもんね

と言われ、 ムキになり 辺り一変の雑草を抜き取った。 途中で蘇枋がすごいすごーいと 手を軽く叩いていた。

ほら見ろ終わったぞ

蘇枋

さっすが桜くーん
すごいね~!

楡井

桜さん乗せられてるっすね……

蘇枋

そんな所も可愛いじゃないか

か、かわっ!!

蘇枋

あーあぁ、顔真っ赤~笑

うっせぇよ!

梅宮にありがとな! 帰っていいぞと 言われ、俺らは屋上を後にした。

飲み込んだ飴玉。

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す、すおちゃ?!寂しいのね…?

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