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『呪いの午後、青春の手前』

第4話 - 弔いの覚悟

2025年08月28日

#呪術廻戦

#ハイキュー

#クロスオーバー

#夢小説

ねるねっぺ

体育館にて。ついに御館響の呪霊が完全な姿を現す。

彼は高校最後の試合、インターハイ直前の事故で命を落とした元バレー部エース。その無念が、体育館に染みついた“勝利への執念”と結びつきとして、異常な形で留まり続けていた。

伏黒恵

祓うぞ、迷ってる時間はない

久遠梓

はい……でも、“ただの祓い”にはしません。これは──彼への弔いです

虎杖悠仁

逕庭拳

伏黒恵

玉犬

釘崎野薔薇

芻霊呪法共鳴り

伏黒恵

……こいつ、もしかして“祓えばいいわけじゃない”？

釘崎野薔薇

は？意味わかんないこと言わないでよ。
呪いは呪いでしょ？

虎杖悠仁

でも、なんか……泣いてるように見える

久遠梓

……彼は、“終わらせて”ほしいんです。きっと
自分が何者だったかを、誰かに知ってもらった上で

久遠梓

✍「成仏せよ」
🏺

響の呪霊が暴れ狂う中、壺から広がる音が静かに鳴り始める。 ──音が響く。祈るように。 ──まるで、彼の背番号が最後に呼ばれた試合のように。

白いコート。無観客の体育館。全ての音が遠く、反響し、まるで録音された幻のような世界。

その中心に、御館響の呪霊が、かつてのユニフォーム姿のまま立っている。顔はまだ見えない。けれど、手にはボールが握られていた。

梓が彼に歩み寄る。一歩ずつ、静かに。

久遠梓

あなたの名前、もう誰も呼んでくれないんですね
……でも、私は知ってる。あなたの声を聞いた人が、たしかにここにいたこと

呪霊の身体が音もなく崩れ、光となって宙に溶けていく。どこかで、観客の拍手のような“幻聴”が聞こえた。

虎杖悠仁

……呪いも、ちゃんと終わらせてやれば、救われるんだな

伏黒恵

終わらせる覚悟がいるんだよ。それが“祓い”ってやつだ

釘崎野薔薇

変なの。なんか今、バレーしたくなった

朝のホームルーム

先生

今日で、久遠さんは転校します

えぇー！

早すぎるー

もっと一緒にいたかったよー

久遠梓

ほんの短い間でしたが、お世話になりました。
……とても、楽しかったです

月島と山口は声をかけようとして、結局、山口が先に小さく手を振った。

山口忠

久遠さん...また逢う日まで

久遠梓

えぇ、"また逢う日まで"

月島蛍

……元気で

久遠梓

月島さんこそ。
そういえば最後に聞きたいことがありました
月島さん、好きなおにぎりの具はなんですか？

月島蛍

……？しゃけ

久遠梓

……ﾆｺｯ
ありがとうございます

久遠梓

この手で、やっと誰かを救えた気がするのに――
救えたことが、こんなにも苦しいなんて。

伏黒恵

でも俺は、“やるしかない”と思った。
それが俺たち呪術師の、最低限の責任なんだ。

釘崎野薔薇

ったく、ムカつくくらい、青臭くて、真っ直ぐなバカたち。
だけど、嫌いじゃなかったよ、あいつら。

“呪い”も、“後悔”も、叩き壊すくらいがちょうどいいんだ。
私のやり方でね。

虎杖悠仁

俺、あいつらともうちょっと一緒にいたかったな……。
でも、“祓う”って、そういうことなんだよな。

“日常”に戻れるのは、こっちじゃなくて、あっちなんだ。

虎杖ーっ！！

遠くから叫び声がして、虎杖が振り返る。ジャージのまま全力で走ってきた日向が、息を切らしながら駆け寄った。

日向翔陽

ま、待ってよ……っ！　挨拶くらい、ちゃんとさせてくれよ！

虎杖悠仁

わっ、悪い悪い！　任務って言っても、何も言えないこと多くてさ……

日向翔陽

べつにいいけどさ！でも、ほら、せっかく友達になれたんだし、もう会えないなんて嫌だ！

虎杖悠仁

俺もだよ。……でも大丈夫。また会える。俺、信じてるからさ

日向翔陽

ホントに？

虎杖悠仁

ホントに。今度は“転校生”じゃなくて、ちゃんと“友達”としてな

夕焼けが二人を染めていく。校門の影が長く伸びる中、虎杖は右拳を突き出す。

日向翔陽

……約束!!

日向は勢いよく自分の拳をぶつけた。

虎杖悠仁

またな、日向！

日向翔陽

うん、またな！！

影山飛雄

……もう帰んのかよ

ふと背後から声がかかった。振り返ると、影山が手にボールを持って立っていた。

伏黒恵

任務は終わった。ここにいる理由も、もうない

影山飛雄

……あんた達、何者なんだよ。
あのとき……何をしてた？

伏黒恵

……気にすんな

影山飛雄

(⩌⤙⩌)
まあ、いい。
助かったのは本当だからな。
……礼は言っとく

伏黒恵

……礼なんていらない。俺たちは、そういう仕事をしてるだけだ

影山飛雄

でも、お前さ。
……もしまた、何かあったら来いよ。
こっちはバレーやって待ってる

伏黒恵

……そのときは、こっちが助けられる側かもな

影山飛雄

何だそれ

伏黒恵

じゃあな

影山飛雄

――またな、伏黒

祓うことは、終わりじゃない。消すことは、癒すことと違う。それでも、あの人たちの“青春”が、呪いに飲まれなかったこと。私たちが、それを守れたこと。それだけは、たしかに、誇ってもいいのかもしれない――

五条悟

お疲れ様。よくやったね、みんな〜。

釘崎野薔薇

突然現れんなよ

虎杖悠仁

おー、五条先生
久しぶり!!

五条悟

さて、もうひとつ頼まれてたんだよね。
青葉城西高校って知ってる？

久遠梓

……あの、強豪バレー校の……？

伏黒恵

また、バレー部絡みか

五条悟

まぁ、偶然というか、そういう“残り火”ってのはね、似たとこに宿りやすいのよ。
地縛霊ってのは“場所”に執着するし

釘崎野薔薇

また“呪いと部活”のコンボってこと？

虎杖悠仁

でも、烏野よりヤバいのか？

五条悟

……残穢の質は、前回より“上”。
バレー部員のひとりが、“違和感”を訴えてる。
見えるタイプかもしれないね

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続き楽しみにしてます!投稿も頑張ってください😊

ねるねっぺ

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