サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
翌日、私は朝食を戴いてから山を登っていた
日帝
日帝
良い訓練になると考えて、私は辺りを見渡しながら歩く
N郎の息子さんたちも手伝ってくれるそうで、時間が空き次第こちらに来ると言っていた
なお、×子ちゃんには泣きながら全力拒否されたので、N郎と一緒に家にいる
日帝
日帝
日帝
日帝
そういえば、私はにゃぽんの友人のエストニアにも怖がられていた気がする
イタ王からも顔が怖いだとか言われたことはあるし
…海のやつも怖いとか言ってたな
日帝
日帝
N郎
N郎
私の可愛い孫は、私の古くからの友人を恐れている
昨日は大泣きしたというし、昼食でも夕食でも日帝とは離れて座り、そそくさと食べていた
×子
×子
N郎
確か、日帝は1人で来ていたはずだが
N郎
×子
N郎
×子
N郎
N郎
×子
×子が嘘をついているようには見えないし、つく理由もない
N郎
×子
N郎
×子
N郎
N郎
×子
N郎
N郎
×子
×子
どうやら大当たりらしい
日帝に憑いている化け物の噂は本当のようだ
N郎
×子
N郎
N郎
N郎
×子
×子
N郎
×子
×子はその後、頑張ってお兄さんと仲良くなると言って山を登った
日帝たちは、今のままで無事なんだろうか
日帝
日帝
日帝
この山はどのくらい広いのだろう
N郎はよくあの年齢で回れていたな…
おにーさん!
日帝
×子
日帝
日帝
×子
意外だ、×子ちゃんの方から歩み寄ってくれるとは
日帝
日帝
日帝
×子
日帝
×子
×子ちゃんが頂上まで登ってみたいとのことで、私は今普通に山登り中だ
きちんと周りは見ているし、問題はないはず
私の任務は、×子ちゃんに怪我をさせないことと山を見回ることだ
日帝
×子
日帝
手を握るところまでは許してもらえたものの、過度に近づくのは許してもらえない
まあ、最近はそういうの厳しいしな…
しっかりした子だ
ガサガサ
×子
日帝
×子
ここには動物もいるのか…
それはそれとして、子持ちの猪は危険だ
日帝
×子
×子
日帝
日帝
×子
×子
日帝
にゃぽんも好奇心が旺盛で、片っ端から近づこうとするからヒヤヒヤさせられたな…
今や懐かしいと言える記憶に、自然と顔が綻んだ
×子
日帝
気がつけば、×子ちゃんは私よりも高い位置に登り、猪の親子を追いかけていた
日帝
猪に突かれたり、こんな高く険しいところで、転んだりしたら…
私は急いで山を駆け登り、×子ちゃんを追いかけた
その時、私たちは松の門を超えた
×子
日帝
×子
日帝
日帝
×子
日帝
×子
日帝
日帝
×子
×子
日帝
しかし、×子ちゃんは後ろを見たまま動かない
まだ猪を探しているのかと思ったが、何か様子が変だ
×子
日帝
×子
日帝
言われてみると、なにやら獣臭いような気がする
山奥だからかと思ったが、違う
よく嗅いでみると、昔に嗅いだことのある匂いがあった
日帝
×子
×子
日帝
慎重に奥へ進むと、少し開けた場所に「それ」がいた
×子
そこでは先ほどよりも獣臭がすごく、鉄の匂いもより鮮明になっていた
日帝
×子
バリバリッ
グチャ…
ボリボリ…
形容するならそのような音で、「それ」は何かを咀嚼していた
体は細く、体毛は薄い
狼のようであるが、狼の生息地とは全く異なる
バリバリ…
奴はこちらに気づいておらず、咀嚼音を辺りに鳴らす
よく見ると、奴が食べているのは猪の子供だった
×子
日帝
まだ幼い×子ちゃんには刺激が強すぎる光景に、私は一応持ってきていた刀を握る
しかし、動けない
金縛りにあったようにさっぱり動けず、手が震えるばかり
逃げなければ!
脳は警鐘を鳴らしている
日帝
そうして固まっていると、「それ」はゆっくりとこちらを振り向いた
×子
日帝
「それ」はまさしく、バケモノであった
2、3歳ほどの赤子の顔に、例えるなら豹のような体を持っている
「それ」は血でギトギトになった口周りを舐めながら、私たちに近寄ってくる
日帝
直感的にそう思った私は、刀を手にそいつへ飛びかかった
ザシュッ!
バケモノ
そいつの右前足を切ると、赤子のような声で大きく悲鳴を上げた
×子
×子ちゃんは泣きながら立ち上がっており、私はすぐに後ろへ後退った
しかし、奴はそのまま私に飛びかかり、肩を引っ掻かれた
日帝
私は思い切り背中を斬った
バケモノ
発情期の猫のような声を上げ、奴は私に噛み付く
日帝
更に一撃と、今度は尻尾を切断した
バケモノ
そこまでして漸く、「それ」は森の奥深くへ走り去っていった
日帝
×子
涙で顔が濡れた×子ちゃんが、私に駆け寄る
日帝
日帝
このくらいの怪我であれば、戦時中はよくあったもの
持っていた消毒薬をかけ、手拭で縛って止血した
噛まれた傷口は、まるで人間の歯形のようなのが不気味だった
日帝
日帝
×子
×子
日帝
日帝
私と×子ちゃんは山を降りた
日帝
日帝
×子
×子
日帝
×子
×子
日帝
×子
日帝
私たちは、何度降りても同じ山小屋に辿り着いた
もう1時間はこの山を降りようとしているが、この山小屋から進めない
そして、手当したものの、手拭からは血が滲んできている
日帝
×子
私たちは絶望感に襲われながらも、山小屋に入った
古い山小屋には電気がなく、かなり暗かった
×子
日帝
日帝
少し小屋の中を捜索すると、保存食を見つけた
私はあまり食べる気が起きず、ほとんど×子ちゃんに渡した
×子
日帝
日帝
×子
×子ちゃんが食べている間に、私は手拭を巻き直した
日帝
保存食と一緒に見つけた猟銃と私の愛刀を側に置き、私は寝ずの番をすることにした
×子
日帝
日帝
疲労感があったからだろうか、私は知らず知らずのうちに眠っていた
ガリガリ…
ガリガリ…
日帝
×子
×子
私は刀を手に取り、警戒した
ガリガリ…ガリガリ…
日帝
嫌な汗が出る中、私は無理に呼吸を落ち着ける
外に出て確かめるにはリスクが高く、私たちは黙ってこのままやり過ごすしかなかった
10分ほど経った頃だろうか、漸くガリガリと君の悪い音は止んだ
しかし、代わりに他の音が聞こえ始める
…っぽ……っ……ぽ
×子
私は帽子の中の耳を立て、音を聞いた
ダダダダダッ!
ドサッ…
何かが屋根の上を走り、落ちたような音がした
ガリガリ…ガリガリ
×子
すると今度は小屋の扉から、爪で掻くような君の悪い音がし始めた
日帝
私は咄嗟に叫び、それと同時に音は止んだ
しっぽ しっぽ
ハッキリと聞こえた
私たちは恐怖に駆られ、音の正体がアイツであることを知った
日帝
バケモノ
バケモノ
×子
×子ちゃんは私の足にしがみつき、人間の言葉を発するアイツに気持ち悪さを感じた
バンッ!
堪らず扉を猟銃で撃った
バケモノ
バンッ! バンッ!
少し静かになったかと思えば、奴は開いた穴から血走った目を覗かせた
×子
日帝
バケモノ
バケモノ
幼児のような高い声で、それは言う
引き金を引きたかったが、またしても体が動かなくなった
バケモノ
バケモノ
バケモノ
バケモノ
日帝
バケモノ
バケモノ
ガリガリと扉を引っ掻きながら、奴は怒り狂った血走る目で言い続ける
日帝
日帝
バケモノ
おまえが きったんだ!!!!
奴は扉を壊し、中へ入ってきた
そこからは断片的な記憶しかない
ボロボロになった扉を踏む、幼児の顔の化け物
視界の端で捉えた鋭い爪
泣き叫ぶ×子ちゃん
無我夢中で刀を振り回す私
目が覚めると、真っ白なベッドで寝かされていた
日帝
日本
日本
日帝
日帝
にゃぽん
にゃぽん
日帝
日帝
日本
日帝
段々記憶がハッキリしてくる
悍ましい化け物の姿
襲いかかってくるそいつ
私は手が震えていた
にゃぽん
日帝
日本
日本
にゃぽん
日帝
涙目で叱られつつ、生きていてよかったと思う
日帝
日本
にゃぽん
日帝
日帝
日本
にゃぽん
日帝
にゃぽん
日帝
安堵すると再び眠気に襲われ、私はゆっくりと眠った
コメント
4件
意外に怖い…
どうしよう、、 めちゃ怖かった😖