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第二話

安穏、暗澹

カツ、カツ……

カツ、カツ……。

食卓へ向かう足音が止まる。

___一階のダイニングへ通じるであろうドアを、

恐る恐る開ける。

ya.

……、

ya.

…………

no.

あ……

no.

ゆあんくん、…

no.

もう、大丈夫ですか……?

ya.

あーまぁ……落ち着いたかな

no.

それならよかったです……

彼は柔らかく微笑んだ。

カチカチと秒を刻む時計はの針は、 6時過ぎを指していた。

no.

……さ、ご飯にしましょう

ya.

うん

彼の向かいの椅子に座る。

彼の表情は柔らかく、 どこまでも魅力的だった。

美味しそうな料理をつまみながら、彼の顔に目をやった。

味もいいし、顔もいい……

ya.

…………、/

___でも、魅入っている場合でもなかったんだった

自.殺したやつの同居人だと、 忘れてはいけない。

no.

……?

いつ、何が「ゆあんくん」 の身に起こったのか分からないし、

いつ、何が「ゆあんくん」の身に起こるか分からない。

no.

どうしたんですか、まじまじと僕を見て___

no.

口に蜂でもついてます?

ya.

え、

ya.

……そんなわけ、w

とか言いつつ、

ついつい、笑みが零れてしまった

no.

……ごめんなさいw

一度零れた笑みは、もう止まらない。

ya.

謝らなくていいよw

食卓を取り巻く空気は、少し暖かくなった。

___そうだな…… まるで、春が訪れたみたいに。

ya.

、?

ya.

甘酸っぱ……

no.

そりゃ、チキン南蛮ですよ

no.

だから甘酸っぱくて当たり前でしょ!w

ya.

……そかw

遂に、微笑みを交わした。

無知が1番怖いって言うのに、 何も分かっちゃいないのに、

なんだか、「ゆあんくん」が死のうとした原因が、彼じゃない気がした

それほど、彼といる時間が 幸せに思えた。

no.

……可愛いですね

ya.

……え?

ya.

…………何、急に……?/

突然のことに、驚いた。

no.

え、

no.

何って……いつも言ってるじゃないですか!!/

あれ、彼が照れた?

顔が熱い……?

ya.

……まぁ、そうだけど……!//

てか、それより、いつも可愛いって 言われてるの?

no.

……?

no.

いつもどんなけ好きって言っても

no.

そんなふうに照れなかったのに……

ya.

へ?

no.

……なんか、やっぱり急によそよそしくなりましたか?

ya.

ッえ、いやそんなつもりはないけど……

ya.

あーもう……えっと……

ya.

特別照れる日ってだけ、!//

何を言っているんだ、俺は。

昔の「ゆあんくん」の性格なんて、 知ったこっちゃないから

適当な言い訳をしてるだけ___

no.

……もしかしてですけど

no.

愛が足りなかったとかですかッ!?

ya.

いぇ、!?!?

ya.

まぁ、そう……かな、?

演技は難しいし、ノっとこう。 多分そう考えた

no.

えーじゃあいつもの3倍くらい好き好きいいましょうか!??

no.

……事実なので

ya.

……ばか、/

___可愛い?照れる?好き?愛?

もしかして、彼は「ゆあんくん」の 彼氏で……

俺と彼は付き合って___

ya.

っは……!?/

no.

どうしたの!

ya.

いや、別に……

いや、そんなわけないか

___俺も彼も、男だから。

変な妄想しちゃったな……

no.

……

にしても、カトラリーを持つ指

……綺麗

____

ya.

……ごちそうさまでした

no.

ごちそうさまでしたァ!!

no.

……美味しかった?

ya.

……美味しかった!

no.

あーこれだから頑張れるわぁ……

no.

夜ご飯作るの

ずっと、笑顔。

こう見ると……

ya.

……っ、

彼の青く透明な瞳も

さらさらと艶めく髪も

手も、足も、顔も、服のセンスも……

ya.

……、//

ya.

2階行ってくる、!

no.

はーーい

___ガチャ、

階段を一段ずつ踏む。

一歩ずつ、一歩ずつ……

こつこつ音を立てて。

ベッドに仰向けになる。

少し、考え込む。

暗くて、何も見えない俺の部屋___

ya.

…………

それでも瞼の裏に、彼がいた。

ya.

…………、っ

見れば見るほどきれいに見えた。

あぁ……

これは恋だ。

ya.

わかんね……

ベッドの上にいて、

身体が倦怠感に包まれ、

次第に、目が重くなってきた。

ya.

……眠…………

眠い理由は、薬の袋を見ればわかる。

記憶はないけど。

きっと今朝、ODして、

首吊って、___

ya.

なんで俺、そんなことしたんだろ……

____

ya.

ッわ、

ya.

眩し___

ya.

っあれ、?

夢か、?

___妙で奇妙な夢だ……

いや、それより

頭がずきずきする。

ya.

……う"…ッ、

ぐるぐる、頭の奥の方が……

ya.

ッはぁ、…ッは、……

気持ちが悪い。

寝たいのに、呼吸ができない。

息が気管に詰まって、 血の気が引いてくる。

ya.

ッ……っはぁッ、

暫く続いた。ざっと、数十分は。

___落ち着いた頃には、既に眠りに落ちていた。

______

規則的に、規則的に、

耳の奥から、電車の揺れを聞き取る。

恐らく電車の中の夢なのだろうと察する。

_______

?

____、です

no.

____さん!

no.

僕は____って___……ます

no.

……とこrおd___え……

no.

______んでsうね!

これは、彼の____

「ゆあんくん」の同居人の声だ。

?

っはい、

no.

いい___、ですnえ……

no.

__はっ、……がs………____

?

なnか………__、てまsうね。

no.

へへ、でしょ____?

________

ガタンッ、

no.

っわ、

?

……?

電車が突然、大きく揺れる。

no.

______あ。

?

え?

あれ、前、線路が落ちて______

_______

鈍い轟音に包まれ、平衡感覚を失う。

がらがら、ばきばき、がしゃがしゃ……

痛い音が響く。 砕ける。散らばる。

嗅覚は感じないけど、 鉄の香りと血の香りを肌で感じる。

?

………………

____で、俺は誰?

ya.

ッは……っ、?

____あっという間に朝が訪れた。

ほの明かりに顔が照らされる。

……とんだ悪夢を見た。

ya.

…………

「 俺は誰? 」

ya.

……ッ、?

頭から離れない。

頭から離れない。

単に夢の余韻であろうか。

_____胸の奥底からの、SOSであろうか?

ya.

っ、なんてねw

笑って誤魔化してみるけど、

どんどん、身体と心が乖離していくばかりだった。

俺は本当に「ゆあんくん」なの?

記憶が更々ないのは、何か関係がある?

ya.

一体俺は、誰なの…?

NEXT⇒♡1000

暮六つ、君はやさしく微笑んだ。

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コメント

2

ユーザー

たまらんわ。めっちゃ良い感じ。まじ最高!! ゆあんくんの夢のゆあんくんは誰なんだろう(? まじで、夢が奇妙すぎ。何でなんだろう?考察します!!

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