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月曜日
愁斗はいつも始まりのチャイムが鳴る直前に教室へ走り込んでくる。 後5分位だろう。
何だか、緊張していた。
気にしないふりをしながらも、教室の扉をチラチラと見る。
だけど、君は現れなかった。
1時間目の授業が終わると共に、愁斗へ連絡を入れる。
史記
しかし、そのメッセージに既読はつかない。
体調が悪くて寝ているのだろうか。 2時間目の授業が終わり、もう一通メッセージを送った。
しかし、やはり既読はつかない。 何かあったのだろうか。 通学途中に事故にあったとか、誰かに攫われたとか.....。 嫌な想像しかできず、その後の授業も全く集中できなかった。
お昼になり、メッセージを確認するが未だに何の変わりもない。
電話.....してみるか。
愁斗と電話をするのは初めてだ。 緊張でなかなか発信ボタンが押せない。 でも、もし愁斗になにかあったのなら...そう思うとすぐにでも愁斗の声が聞きたかった。
意を決して発信しようと親指に力を入れる。 その時、新着メッセージの通知が届いた。
愁斗
その内容を見て、安心すると共に笑ってしまった。
史記
愁斗
最後の一文で鼓動が早くなる。
史記
積極的な自分にまだ慣れない。
愁斗
その返信を見て、積極的な自分にガッツポーズをする。
お昼休みが終わりを迎えるはチャイムが鳴ると同時に愁斗が教室に走り込んできた。
愁斗
教室に入るや否や、大きな声を発してクラス中の注目を集める愁斗。
A
B
C
一軍の奴らを筆頭に、クラスの連中は笑ったり、ヤジを飛ばしたりしている。
その言葉に、ヘラヘラしながら自分の席へ向かう愁斗。
クラスの中で笑っていないのは俺だけだろう。
癖っていうのは、すぐには治らない。 俺は何も面白くない。
俺だけが笑っていないのに、愁斗が気づいた。 ハッとしたかおをして、悲しく笑う。 俺に向かって小さく手を振り、自分の席へ座った。
その直後、教師が現れ5時間目の授業が始まった。 お昼まで寝ていたというのに、愁斗は10分も経たないうちに眠りについていた。
5時間目の授業が終わり、愁斗が目を覚ます。
すぐに愁斗の周りには一軍の奴らが群がった。 遅刻したのをからかわれているのだろう。
一緒にいたい。 言葉では簡単に言えるけど、実際人間関係ってのは難しい。
簡単にアイツらからは逃げられないよな。
結局、何も変わらない日々が続くんだ。
浮かれてたのは、俺だけか。
そんなことを思っていると、
愁斗
愛おしい人の声がした。 顔を上げると俺の前の席に座り、こちらをみる愁斗がいた。