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35話目です!

nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作

ご本人様には一切関係ございません!
苦手な方はback推奨!

では!

どうぞ!

第35話『揺らぐ灯』

朝の光が差し込む。

昨日まで降り続いた雨のせいで、街路樹は濡れて艶やかに光っていた。

その眩しさに目を細めながら、らんは深く息を吸い込む。

らん

(……少しは、落ち着かなきゃ)

頭に残るノイズの記憶は、まだ完全には消えていなかった。

いるまやなつの影が、自分を突き落とす言葉を吐き続けた――あの悪夢。

けれど今日は、久々にみこととすちが誘ってくれた。

気分転換になるかもしれない。

昼前。

待ち合わせ場所のカフェに入ると、先に着いていたみことが手を振った。

みこと

あ、らんらん!

みこと

こっちこっち!

屈託のない笑顔。

その隣では、すちがコーヒーを前にして、少し眠そうにあくびをしている。

すち

ふぁ……あぁ

らん

……昨日も夜更かしした?

らんが笑うと、すちは肩をすくめて頷いた。

すち

編集してたら、つい

すち

らんらんこそ、顔色悪いよ?

すち

寝不足?

らん

……まあ、そんなとこ

曖昧に返すと、みことがすぐに口を挟む。

みこと

でもらんらん、元気でも顔色悪いよね

みこと

目キマってるし

すち

それ、フォローなの?

みこと

うぇ!?

みこと

もちろん……!

笑い合う空気に、少しだけ胸の重みが軽くなる。

温かい飲み物を口にすると、身体の奥からじわりと力が戻ってくるようだった。

そのあと三人は、街をぶらつくことにした。

古着屋に立ち寄り、みことが妙に派手なシャツを広げて見せる。

みこと

ねえこれ、らんらん似合わない?

らん

いや、俺が着たら完全に事故だと思う

みこと

逆に良くない!?

すちが呆れたようにため息をつく。

すち

目立ちすぎでしょ

すち

ほら、こっちの方がまだマシ

差し出された落ち着いた色のシャツに、らんは小さく笑った。

らん

(……こういうやりとり、やっぱり悪くない)

何気ない時間の中で、昨日の影が少しずつ遠ざかっていく気がした。

夕方、川沿いを歩いているときだった。

ふと、風に揺れる水面を見た瞬間――ノイズが走った。

ザザッ……ザザザ……。

視界が暗転する。

気づけば、夕日の川辺に立っていたのは自分一人。

みこともすちもいない。

らん?

……らん

背後から声がした。

振り返ると、そこには“もう一人のらん”が立っていた。

輪郭が揺らぎながらも、確かに自分と同じ顔をしている。

らん?

楽しそうだね

らん?

──でも、いつまで続く?

らん

やめろ……

らんは足を後ずさる。

らん?

みことも、すちも……裏切るさ

らん

違う……

らん?

笑ってる顔の裏で、お前をどう思ってるか

らん?

本当に分かるの?

冷たい声。

水面がざわめき、無数のざらついた映像が浮かび上がる。

みことが背を向ける姿。

すちが冷笑する顔。

らん

やめろ!!

叫んだ瞬間、視界が白く弾けた。

すち

らんらん!?

みこと

らんらんっ!?

現実に引き戻された。

目の前には驚いたみこととすち。

らんは橋の欄干にしがみついていて、額から冷たい汗が流れていた。

らん

……ごめん

らん

眩暈がして

必死に笑ってみせる。

だが手は震え、足元はふらついていた。

すちは心配そうに眉をひそめ、みことは肩を貸してくれた。

みこと

無理しないで

みこと

今日はもう休もう?

その声に頷きながらも、らんの心にはまださっきの影が残っていた。

らん

(本当に……俺は信じていいのか……?)

みこととすちの温もりを感じながらも、疑念は消えず、胸の奥で静かに疼き続けた。

第35話・了

おかえりなさい!!

次回!

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡360

では!

ばいばい!!

桜の記憶は散ってしまう

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