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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第36話『静かなざわめき』
朝、カーテンの隙間から射す光に、らんは目を開けた。
身体を起こすと、鈍い頭痛がすぐに襲ってきた。
こめかみを押さえて、深く息を吐く。
らん
川辺で見た幻影の残像は、まだ頭にまとわりついていた。
“もう一人のらん”が告げた言葉。
あれが夢なのか現実なのか、境界線が曖昧になりつつある。
らん
自分に言い聞かせるように顔を洗い、冷たい水で痛みを散らす。
鏡に映る顔は青白いが、笑みを浮かべればなんとか誤魔化せそうだった。
昼過ぎ。
リビングに出ると、先に帰宅していたいるまがソファに座っていた。
テーブルにはコンビニの袋と缶コーヒー。
いるま
いるま
いるま
いるま
らん
らん
曖昧に返すと、いるまはそれ以上追及せず、袋を漁ってサンドイッチを差し出した。
いるま
いるま
受け取り、口に運ぶ。
味はよく分からない。
けれど、いるまの自然な気遣いに少しだけ心が落ち着いた。
いるま
缶コーヒーを開けながら、いるまがふと思い出したように言った。
いるま
らん
不意に出た名前に、らんは手を止めた。
いるま
いるま
いるまは何気なく笑ったが、らんの心臓はどくんと跳ねた。
こさめの誕生日。
──6月23日。
数字が頭に焼きつく。
だが同時に、ノイズが走った。
ザザッ……ザザザザ……。
視界の隅に、ちらつく映像。
知らないはずの部屋で、こさめが笑っている。
その笑みの奥に――なぜか血のような赤が滲んで見えた。
らん
咄嗟に額を押さえる。
鋭い痛みが脳を貫き、息が詰まった。
いるま
いるま
いるまの声で現実に引き戻される。
必死に首を振り、笑顔を作った。
らん
らん
いるま
いるま
らん
短く返し、ソファに背を預けた。
目を閉じても、ノイズの残響は消えない。
こさめの笑顔と、その背後に見えた赤。
らん
らん
らん
らん
自分に言い聞かせるほどに、不安は強くなる。
夜。
自室に戻ったらんはベッドに横たわり、暗闇を見つめていた。
らん
その日が近づくにつれ、何かが起こるのではないか。
胸騒ぎがしてならなかった。
――そのとき。
闇の奥から、囁く声が響いた。
らん?
はっとして身を起こす。
部屋には誰もいない。
だが耳の奥に、確かにもう一人のらんの声が響いていた。
らん?
らん
らん?
らん?
ノイズが強まり、再び激痛が襲う。
らんは頭を抱え、声を押し殺した。
らん
額から汗が滴り落ち、シーツを濡らしていった。
深夜。
ようやく痛みが遠のいたころ、らんは浅い眠りに落ちていった。
だが夢の中でも、こさめの笑みと赤い残像がちらつき続けた。
らん
第36話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡370
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コメント
2件
赤…?
誕生日からなにかあったのか、、 全然展開が想像できないです 続き楽しみに待ってます!